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HOUSE-ST1の次期バージョンで進化して欲しいところ

木造構造計算ソフトHOUSE-ST1は、Ver8になってから、だいぶ動作が安定してきました。Ver7.5と同じ新グレー本2017に対応しているのですが、操作性やできることが、かなりパワーアップしています。

他社が停滞しているので、次期バージョンは同じく停滞しないように開発を続けてほしいものです。

まず、長年言われているペントハウスの問題。なぜかHOUSE-ST1はペントハウス未対応です。狭小地での木3はペントハウスは採用が多く、直接対応していないHOUSE-ST1の最大の欠点とも言われていました。4層対応とともにペントハウスに対応して欲しいところです。

次は、三角形床の水平構面です。今のところ強制的に構面ゼロになってしまうため出っ張っている部分が計算できないことがあります。特に45度で大きく部屋がでている場合など、床の構面の強度確保が簡単なのに、計算がしにくいのは大きな問題です。まあ計算できなくても手計算で直しやすい形にしてくれれば助かります。その点、計算書でもCADデータ吐き出せるHOUSE-ST1は有利なだけに、是非対応して欲しいところです。

次に斜め軸。これがあると非常に便利です。今のままでは外周の小さなでっぱりや、隅切り程度しか対応が難しいです。斜め軸があると一気に設計の幅が広がります。

次に梁荷重のビジュアル化。梁荷重だけビジュアル入力でないのは違和感を感じます。もう少しわかりやすくチェックしやすい形にして欲しいです。同じく妻壁や、屋根入力もいちいち電卓を叩かないと基準をだせないのは、やはり不便です。もう少しなんとかなるはずなのですが。まあ梁荷重も妻壁も覚えれば簡単なのですが、とっつきにくさは感じます。社内で苦情がでなかったのでしょうか?

あと、母屋下がりの壁などもビジュアル的に反映して欲しいです。バルコニーも。高さ入力忘れることが多いので。剛性調整は審査機関ごとに解釈が違いますが、高さ下げて自動で計算できればありがたいです。

梁上低減係数も、グレー本ベースだけでなくもう少し幅をきかせて対応して欲しいです。数字を手軽に入力できるのは楽でいいのですが、その数字をだすのが面倒なので。

あと4号専用モードが欲しいです。他には品確法、そろそろ改訂しませんか?個人的には品確法モード不要だと思います。

あと、もう少し構造図作成しやすいCADデータをはじき出してくれると助かります。

なにしろ使い勝手が向上したVer8では、とりあえずは以上の点くらいしかありません。kizukuriなら・・・他社はもっと・・・なので。

HOUSE-ST1のCEDXM機能は、意外と他社プログラムとの比較などでも有益で、Wallstatへの転送も便利で面白いです。木造構造計算ソフトでは完成度の高い部類になります。現在の木造構造計算ソフトは、どれを選んでも相応の不満がでるのは間違いないですが、初めて買う木造構造計算ソフトとしては、お勧めしやすいわかりやすさがあります。

 

Wallstat Ver5は、計算時間を大幅に短縮か?

2021年6月29日 日刊木材新聞によれば、Wallstatは現在Ver5を開発中とのことで、現在の大きな欠点でもある計算時間を大幅に短縮する方向だという。それに伴い、営業や意匠設計者が気軽に使えるものにしていくとの考え方を示しているという。

たしかにWallstatはリアルな振動アニメが無料ソフトで作れるとあって、いろいろ活用を検討している建設業者は多いですが、今だと難しすぎますし、何より計算が遅いです。もう少し操作が楽で計算が速ければ、というのは使っている人誰でも思うことだと思います。

しかしこのような方針が示されることで、非常に期待大となります。いつか?とはこの新聞には書いていませんが、期待して良さそうです。

元記事はこちら。

マジカルCatfishなおうち

現在、ネットラジオ再開に向けて機材等整えている(実はパソコン移行のときに、ネットラジオ環境を整えていなかった)最中です。整い次第再開します!


さて、今回のそれに先立ちyoutubeチャンネルのほうも拡充。マジカルCatfishなおうちを開始しました。本業が動画部品作成でyoutuberではないので、雑多な内容しかチャンネルに登録していませんが、マジカルはyoutubeっぽくシリーズ化していく予定です。

昨日のブログで書いたとおり、歳をとると頭が固くなりがち。常識を疑うことから開始します。

第1回は、思い切り壁を強くしたら、北面に耐力壁がまったく無くても大地震に耐えられるか?です。外周3方向には6.5倍の耐力壁を設置し、一面は全く耐力壁がない・・・建築士の常識なら、4分割法NG、偏心率NGは計算するまでもなくわかりますので、設計しないでしょう。では、実際に地震が来たらどうでしょうか?

前面に耐力壁がない平屋の例。瓦屋根で立派だが地震には弱そう。しかし部分的に壊れてはいますが、新潟県中越沖地震で倒壊しませんでした。このような建物は意外とあるのでは内でしょうか?

世の中には弱そうでも大地震で壊れなかった建物がたくさんあります。なぜ????。今回はその謎に迫ります。HOUSE-ST1で計算した偏心率はなんと0.5以上!!基準法では0.3以下に抑えなければならないので、こんな数字は見たことがありません。しかし平屋の車庫などでは十分ある仕様です。もちろんそれらは構造計算されていないのですが。Wallstatを使って模擬地震波でこのモデルを揺らし実際に壊れるか???ということを検証しました。熊本地震の地震波も利用しています。果たして結果は??前半は入力を延々とノーカットでやっているので、HOUSE-ST1の入力初心者にも良い動画かもしれませんが、不要な方は後半だけぱぱっと見てください。重要な部分はかなりコンパクトにまとまっています(汗)。

HOUSE-ST1からKIZUKURIへ転送、その逆

今回は、HOUSE-ST1で入力してからKIZUKURIへCEDXM転送してみました。

まあ実務なんですが(汗)。KIZUKURIよりCAD下図が使いやすいからST1使っただけなんですけど。どちらとも無事NGなしで計算できました。

CEDXM仕様でソフトが作られていないのですべてが転送できないのは当たり前。樹種等は無理ですね。でも梁サイズや柱などは忠実に移せるので楽ですね。HOUSE-ST1から梁で難しいのは跳ね出し梁。KIZUKURIでは別別のコマンドですが、HOUSE-ST1は区別ありませんから。また母屋なども仕様が違うので転送できません。その辺りの違いがあるから、意外とCEDXMは難しいです。

というわけで、Wallstat転送も各社制約が多いのも頷けます。当面は柱位置、筋かい、梁、土台などの位置が転送できるだけでありがたいと思っておいた方が良いでしょう。

専用コンバーターを詳細に作っている会社もありますが、進化中のWallstatですからいつ仕様が変わるか分からない怖さもあります。相手側が無料で配布しているものとはいえ、開発する側はリスクがありますし、使っている側も同様です。

HOUSE-ST1からWallstatへのデータ変換

やっぱり最近の木構造のソフトウェアの話題はWallstatかな~と考えると、各ソフトがWallstat変換に力を入れるのは仕方が無いことかもしれません。最近もアドバイスが欲しいとソフトメーカーから依頼があったばかりです。ただ進化中のソフトで、完全にコンバーターなるものを作ると、ファイル形式が変わったときなど対応できなくなるので、CEDXM経由というのは、良い落とし所だと思います。しかしながら各ソフトで対応状況がかなり違うので使い方がわかりにくいというデメリットもあります。

HOUSE-ST1の場合、変換する形状が適したものであれば、比較的簡単に柱、梁は変換できます。壁仕様は後で定めた方が良いですし、手摺り・垂れ壁などの加味するなら、Wallstat上で入力が必要です。HOUSE-ST1はなぜか各階の荷重を自動転送できるようにCEDXMデータにインポートしているので、とりあえずの重量が設定されていて便利な反面、構造計算の重量で良いのか?ということは若干悩みます。

そのかわりシンプルな転送になっているので、何を加えるかは自分で予めフローチャートを作っておけば迷うことは少ないかと。

上記の動画は、簡単な木造2階建てを転送して揺らしてみるまでを動画化しています。Wallstatの変換スピードって本当に遅いな~なんて感じるかもしれません(これでも結構速いパソコンです)。あまり編集しないで(特に変換は)いるので、HOUSE-ST1をこれから購入しようとする方や、連携をやってみようと思う人は参考になると思います。

木造で構造計算する意味は建物のバランスを正確に把握することにもある

KIZUKURIからHOUSE-ST1に構造計算ソフトを移行すると、偏心率が見やすいということが大きいです。KIZUKURIの場合数字だけ出ていますから(印刷帳票にもでていますが画面上では確認できない)。重心と剛心の位置、偏心率0.15や0.3の限界ラインも表示してくれます。

さて、意匠設計者の壁量計算書をたくさん見せてもらいました。大雑把に壁量を計算しただけのもの以外に、偏心率を限りなくゼロに近づけて、きちんと設計していますアピールをしてくる方も多かったです。疑問なのは偏心率の計算の仕方。壁量計算レベルではそんなに高い精度がでないので、あまり意味がないかと。

それが構造計算だと精算できます。重量をきちんと入れられるからです。もっとも追加荷重のようなものなので、棟先の高さまでは補正されていません。そのあたりは応力解析ソフト系と異なりやはり万全とはいきません。

これは2段階に屋根が落ちる片流れのモデルです。HOUSE-ST1では3D表現できるものの、母屋下がりなどは表現できません。なので重量で補正はしてあります。このモデルの場合は妻側壁が階並みに大きく荷重が重いのに対し、母屋下がり側は荷重が非常に少ないです。このようなモデルでは重心は大きく移動します。それにともない剛心距離も均等な平面モデルに比べて変わってきます。

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2階の偏心率です。赤は重心です。やはり大きく左に寄っています。。それに対し剛心は右に寄っています。そのため偏心率が許容されるエリア(緑のエリア)が左に寄っていて、偏心率が大幅に悪化しています。このモデルは左右で耐力壁の強さは同じですので、重量バランスが変わらなければ建物真ん中ラインに重心は来るはずです。さて、この時点での偏心率は0.127。建物の偏心率としてみた場合悪くない数字ですが、0と思って設計していたら衝撃的でしょうね。もっとも母屋下がりした時点で、水平剛性の確保はどうするんだとかツッコミどころが多いのですが・・・。

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1階の偏心率です。やはり重心が左に寄ってしまっているのですが、その影響は軽微です。よって偏心率も0.31とかなり良い数値となっています。2階の重量が均等に載っているため、妻壁の影響が割合的に軽減されたからでしょう。それでも重心位置はずれています。今回のような単純なモデルならこの程度で済むかもしれませんが、実際は間取りで壁の位置はかなり流動的です。この程度の動きでも影響が出てこないとは否定できません。

最近、ネット上でも雑誌でも耐震性は耐震等級3が必須みたいな流れや、木造2階建てで構造計算しないのはありえない、とか言われています。ちょっと過激すぎ、とは思います。しかし実務で普段から構造計算していると、耐震診断3や構造計算という言葉が1人歩きしているようで、もっと、その内容を伝えないと理解されないな、と感じてしまうのです。

なのでまずは、このようにわかりやすい構造計算ソフトを導入して自分なりに建物を入力してみることをお勧めします。建物の挙動がわかりやすくなります。今までは数字でしか出ていませんでしたが、HOUSE-ST1でもCEDXM転送に対応しましたので、手軽に無料の建物振動アニメーションを作れるWallstatに転送できます。転送して揺らしてみると、上記のようなことを実感するために追加の事項が必要で、その事項をきちんと入力すると、意外と揺れが変わってくることに気がつきます。これは構造技術者でなくても体感できるので良い方法だと思っています。

Wallstat利用者に、変形した屋根形状の荷重を補正せずに利用している人を見かけます。確かに屋根の形状入力は解析に関係ないのですが、今回の建物のように重量バランスが悪い物は補正しないと駄目です。あくまで営業的に使うならともかく、技術的に良い物を作ろうと模索するのであれば、構造計算から学んで、Wallstatで再現してみるといった作業が大切なんだと思います。

HOUSE-ST1の新規購入はこちら

2020年10月発売のHOUSE-ST1 Ver8の新機能をまとめたハンドブック(PDF)はこちらでダウンロードできます。

ヤマベの木構造(新版DVD付)

木構造を知りたい読者は、挫折タイプで本を買ってくれる方が多いので続々と新書が出るし、改定版も出ます。ヤマベの木構造もこのたびリニューアルされ、話題のWallstatでの検証と、その動画DVDを付録に付けて発売されました。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

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価格:4180円(税込、送料無料) (2020/9/2時点)

楽天で購入

 

はい。結構有用です。過去のヤマベの木構造を持っている人も買った方がいいでしょう。特にWallstatで建物を揺らして楽しんでいるだけ、の方ではなく、それを利用して設計に応用したい人は必見です。これからWallstatを更に使いこなしたい人は、このような検証が重要ということが理解出来ると思います。Wallstatで大屋根や外周部だけ耐力壁、L型プランなどを検証してくれているので、これらの建物で注意すべき点がわかりやすくなっているのもポイントです。

 逆にせっかくのDVDは、Wallstat動画しか入っていないので、それ以外でDVDオマケがあると予測している人は失望するかもしれません。しかし動画データのほうが扱いやすく、すぐに見られるのでこれは非常に有益な資料だと感じます。

 設計のための豊富なデータも魅力です。実験で得たデータをこのように公開してくれるのは本当に助かります。我々設計者は実験などできませんからね。

 中大規模向けの木造構造設計も、だいぶ一般的になりましたが、木造は奥深く難しいですね。私もこの道で技術を誇っている先生に何人かお会いしましたが、なかなかどうして・・・といった感じです。少しずつ勉強し更に良い建物を設計していければ、と思います。

「Catfishなおうち」第三回配信(2020年4月27日配信)

「Catfishなおうち」第三回をお送りします。第二回はこちら

週刊建築ニュース:前田建設ファンタジー営業部 無料公開について

特集:GWの建築の勉強について。

新型コロナウイルスでせっかくのお休みを自宅で過ごす方が多いと思います。映画「前田建設ファンタジー営業部」は、建築業界の映画ですが、GW中に抽選で無料放映をみることができるかも??という情報と、Wallstatなどフリーソフトなどの勉強の提言です。

ネットラジオ「Catfishなおうち」
・収録・提供 なまあず日記style(スタジオ702:東京都府中市)
・メインパーソナリティー DJしろなまず 週刊建築ニュース ちなみ(AITalkより)
・バックミュージック 「Gunshot Straight」 MusMus
・CM なまあずショップ

ARCHITREND ZERO Ver6のwallstat連携機能

従来のアーキトレンドでも、CEDXM変換でwallstatに転送できましたが、正直敷居が高かったです。今回のバージョンでは正式に連携「機能」として作り上げられています。今回は製品版で試してみました。

平面図など意匠図を入力すると、連携することができます。もちろん耐力壁や区画、梁伏図などを入力すれば精度があがりますね。今回は意匠図だけ・・・の状態で試してみました。コマンドはファイルメニューからwallstatデータ書き出しを選択します。

注意事項などが表示されますが、xmlファイルを簡単に作成してくれます。そのうえで、wallstatのフォルダ指定を行えば、次回からは自動でwallstat studioが起動するので非常に便利ですね!!

従来のCEDXM変換では、wallstatでエラーが出やすかったのですが、今回は、こんな簡単な指定でも勝手に部材を追加し、wallstatで計算できるデータを作成してくれます。もちろん複雑な形は無理でしょうけど・・・。

筋かいや部材は自動で入力してくれるので、後で修正すれば良いです。とりあえず計算できるデータが手軽にできるのがいいですね!!

一からデータを作るよりかなり簡単です。ちなみにダイレクト起動はVer4.2以上というのですが、現在正式版は4.1までしか公開されていないのですが・・・。今回はβ版でやってみましたがダイレクト起動っぽいことはきちんと出来ています。

アーキトレンド(ARCHITREND)にしろ、wallstatにしろ、マシンパワーが結構必要です。快適に動かす環境作りも大切ですね。

 

ARCHITREND ZERO Ver6

愛用しているアーキトレンドの最新バージョンである、ARCHITREND ZERO のVer6の詳細が届きました。

今回のテーマは耐震省エネ。今さら耐震??という気もしますが、耐震診断ではなく、新規住宅の更なる耐震性の向上と見える化に重点を置いています。

耐震の目玉は、プランサポート。入力したプラン段階で、直下率や耐震性、建物のチェックを行うことにより、より確実に耐震性を確保することが可能になりました。従来プランニング後に構造チェックを・・・という動きを最小限にすることを目的としています。またwallstat連携も今までのCEDXMだけでなく、ダイレクトに連携できるようになりました。どこまで踏み込んでいるか?はまだ分かりませんが、正式に書き出しコマンドができたことにより、より手軽になりますね。

省エネは、ZEH住宅の仕様検討がスムーズになり、設計支援機能が強化されました。正直あまりスマートではなかったのですが、だいぶ洗練されてきました。計算書の配置が4号の壁量計算同様なのがちょっと気になりますが図面出力する人のほうが多いのでこれはこれで良いのかもしれません。

他にはプレゼン機能を強化したり、使い勝手の強化があったり、それなりに進化しました。数バージョン前の3Dカタログ以降に伴い、通常ユーザーはパーツ類の著しい減少という憂き目に逢い、他社との連携が難しくなってきましたが、基本機能は着実にアップしているようです。CADとしてはなんだかな~という方向ですが、これが時代の流れなのかもしれません。価格も含め万人にお勧めできるCADではなくなってきたような気がします。恐らく建売の仕事をしている人、在来の注文ビルダーの仕事をしている人の比率が増え、一般の設計者の比率が大幅に減っているのかもしれません。