耐震診断・補強設計」カテゴリーアーカイブ

能登半島で震度5弱の地震

海沿いのちょっと大きな地震は怖いですね。津波の危険もありますから。今回は震源の深さが13キロ、マグニチュードは5.1と津波を引き起こすエネルギーはないのでほっとしましたけど。今回の最大震度は5弱。大きな被害は今のところ伝わってきていません。能登半島では、2020年3月にも最大震度5強の地震が発生しており注意が必要です。

ちなみに16日は海の向こうの中国四川省では、マグニチュード6程度の地震が発生し、3名ほど亡くなられたというニュースが流れました。建物の一部が壊れたり、酒造会社の保管していた酒が大量に漏れたなどの被害が伝えられています。地震が大きくなれば、被害もそれにつれて大きくなります。幸い、日本では震度5弱程度の地震では、大きな被害がでることは稀です。

静岡県の東海地震、関東地方の首都直下地震などは、いつも発生する、発生する、と言われ続けてなかなか発生しません。地震は他の自然災害と同様に気まぐれです。だから今まで起こっていなくても、これから起こらないとはいえません。富士山の噴火も同様です。いつ起こるかわからないこそ準備が重要なのです。

Catfishなおうち24分テレビ

新型コロナウイルスは、予想外の展開で夏になっても爆発的に感染を広げております。あと少しでなんとかなるんじゃないか?という予想は毎回はずれます。ワクチン接種は予想よりも早く進んでいますが、不手際のせいでそう感じられず、国民の不満は高まっています。今はオリンピックで比較的盛り上がっていますが終わった後が心配ですね・・・。

我々もできることから、と設計で新型コロナ向けのプランを提出したり、リフォームでアドバイスしたりとやってきていますが、正直効果は?です。ウッドショックもあり、業界がピンチな状態でもあり、私も仕事は忙しいですが、この先不安です。

そこで、少しでも在宅しその時間を楽しいで貰おうと24分テレビを企画しました。24分という短い時間でも在宅し新型コロナを広めないために番組を作ろうというものです。自分の専門などを活かしたニッチな面白い番組を他の方にも作って欲しいなという思いを込めて、オリンピックが終わった8月下旬あたりに公開を目指して作成します。まあ需要があるかないか、などはまずは置いておいて、恥ずかしがらずにまずは始める。これが大切。グジグジ言っていても仕方がないですからね。では、その企画の一部を紹介します。ちなみに将棋のねこまど48時間テレビから着想して作りました。あっちは本格的で凄かったです。こちらは個人レベルでも作れるのが強みです。

オープニング企画 懐かしの耐震診断ソフトを切る!

木造耐震診断ソフトは、2004年のマニュアル改定とパソコンの進化により大きく発展するのですが、その前からもありました。その前後の懐かしの?耐震診断ソフトを紹介します!

スペシャル企画 木構造計算規準・同解説 昭和25年5月版を眺める

木質構造設計規準は、木造構造計算のバイブル的存在ですが、現在は非常に分厚いです。しかし出た当時(木構造計算規準・同解説)は126ページしかありませんでした。その昭和25年版を入手したので、ペラペラめくりながら現在のものと比較します。


左側が昭和50年代、右側が昭和20年代。これだけ見ても厚みがまったく違います。

他にも24分で詰め込むだけ詰め込みました。夏の終わりにやることないな、と思ったら思い出して見てやってください。公開予定日が決まったら、なまあず日記styleとTwitterでお知らせします。

 

木造耐震診断の階高による地震力補正

あまり階高の高い耐震診断はやらない(住宅メインなので)ですが、たまにあります。その補正は悩ましい部分があります。何せマニュアルでは「適切に」ばかりですし。実例があるわけでもありません。

個人的には、構造計算ソフトで荷重を計算して補正します。変換シートは作ってあるので心配ありません。

あとは筋かいとかの評価。グレー本に基づいて評価します。筋かいは幅900以上を基準とし、高さは幅の3.5倍までを厳守します。900の筋かいの限界は900×3.5=3.15mです。この高さは構造階高でやっています。ただこれではさすがに不安ですね。限界に近づいたらまずやりません。1800の筋かいだと1800×3.5=6.3mです。まあこれだけの長さの筋かい材に良好のものがあるか?疑問ですが。これも絶対にやりません。はらみすぎますし。あと筋かいは両面面材で囲わない場合は使いません。実験などで出ていますが、45mm厚程度の筋かいはすぐにたわみますからね・・・。露出でやる勇気はまったくありません。実際は自分なりの基準を設けて対処しています。

構造用合板は幅600以上なので使いやすいです。高さは幅の5倍まで600なら3mまで、900なら4500までです。構造階高4mくらいまでは使えそうですが、幅が狭いものは注意が必要そうです。

とはいえ、建築基準法には柱の有効細長比とか、他にも守らなければならない基準が多いですし、そもそも高さが変わって、同じ強度で評価していいのか?とかあります。個人的にはグレー本でも、上記の基準があるわけですから、通常はそれを守っている場合のみ同じ倍率を使います。ただWOOD-ST Ver1でまだ壁倍率変換が無かった頃(それが正しいと思う)、自分でせん断剛性と短期許容せん断耐力を計算しているときに、せん断剛性は大きく変わってくるのでバランスが悪い建物などでは結構注意が必要だなと感じました(まあグレー本ベースでも母屋下がり階は結構神経質)。

東京デンコーの安心精密診断などは、単体で重量の精算ができるので便利です。この機能を真面目に使っている設計者がどれだけいるかは疑問ですが。HOUSE-DOCにはないので、私のように構造計算ソフトと組み合わせて、地震力補正シートを作っているのでしょうか??ちょっと気になります。

マジカルCatfishなおうち

現在、ネットラジオ再開に向けて機材等整えている(実はパソコン移行のときに、ネットラジオ環境を整えていなかった)最中です。整い次第再開します!


さて、今回のそれに先立ちyoutubeチャンネルのほうも拡充。マジカルCatfishなおうちを開始しました。本業が動画部品作成でyoutuberではないので、雑多な内容しかチャンネルに登録していませんが、マジカルはyoutubeっぽくシリーズ化していく予定です。

昨日のブログで書いたとおり、歳をとると頭が固くなりがち。常識を疑うことから開始します。

第1回は、思い切り壁を強くしたら、北面に耐力壁がまったく無くても大地震に耐えられるか?です。外周3方向には6.5倍の耐力壁を設置し、一面は全く耐力壁がない・・・建築士の常識なら、4分割法NG、偏心率NGは計算するまでもなくわかりますので、設計しないでしょう。では、実際に地震が来たらどうでしょうか?

前面に耐力壁がない平屋の例。瓦屋根で立派だが地震には弱そう。しかし部分的に壊れてはいますが、新潟県中越沖地震で倒壊しませんでした。このような建物は意外とあるのでは内でしょうか?

世の中には弱そうでも大地震で壊れなかった建物がたくさんあります。なぜ????。今回はその謎に迫ります。HOUSE-ST1で計算した偏心率はなんと0.5以上!!基準法では0.3以下に抑えなければならないので、こんな数字は見たことがありません。しかし平屋の車庫などでは十分ある仕様です。もちろんそれらは構造計算されていないのですが。Wallstatを使って模擬地震波でこのモデルを揺らし実際に壊れるか???ということを検証しました。熊本地震の地震波も利用しています。果たして結果は??前半は入力を延々とノーカットでやっているので、HOUSE-ST1の入力初心者にも良い動画かもしれませんが、不要な方は後半だけぱぱっと見てください。重要な部分はかなりコンパクトにまとまっています(汗)。

ウッドショックを逆手に取った悪質なリフォーム営業手法

ウッドショックで大変なのは、材木を扱う商社さん、工務店さん、ビルダーさん、ハウスメーカーさん、職人さん・・・そして購入を希望するお客様まだ多岐にわたります。もちろん設計者も。しかしいつものことですが、その不幸を逆手に取ってうまいこと営業をしている人が出てくるのも仕方がないかもしれません。しかしながら、そんな業者は長続きしません。一時は良い思いすると思いますが、たぶん駄目だと思います。

ここで言っているのは、ウッドショックで木材が高くなるから、早く契約を決めた方が良いですよ、という類いの営業ではありません。これもある意味足元を見た営業手法ですが、営業さんを抱えているハウスメーカー等にとっても値上がりは脅威であり、早く決めれば安く材木を押さえられてお互いWin-Winになる可能性があります。もちろん行きすぎはよくありませんが、この程度はよくあることかと。そしてそれを警戒しなければと思う一般顧客はそのような話ではなく、冷静に判断できると思います。

私が聞いた悪質な事例は、とりあえず木材を発注したいので、設計内容も決まらないのに契約を推し進めた件。客は私が知っている方だったので正直衝撃を受けました。ちなみにフルリフォームらしいのですが、心変わりしないようにと、さっさと解体を開始したそうです。まあその最中にプランや価格が決まる・・・というものらしいですが、さすがに無理がありますよね。ウッドショックで木材を押さえて安くできる、という言い方で説得したらしいですが・・・。

同じような事例で、耐震補強計画すら出来ていないのに、契約を行い、解体時に補強設計をやり、結果的に耐震性が出なかった、という事例も報告されています。これは事前に補強設計をまともにやらずに契約したために起こった事例です。もちろんウッドショックで木材が入らなくなる、価格が高くなる、だから先に解体しあとで内容は決めましょう、という説得だったらしいです。根拠のない金額で契約したそうです。補強内容の報告はどうする予定なのでしょうか??現場の大工さんから情報が漏れたようです。

その程度のこと、どこでも行われている・・・という人もいるかもしれません。ウッドショックをネタに営業をするなんて当たり前では?と思うかもしれません。そこではなく、ウッドショックで大変だから内容も決まらず契約を行い現場解体を急ぐ・・・という手法が問題だと思っています。その結果、良い設計・良い施工ができれば問題がないのですが、上記事例は良い結果を生みませんでした。両方とも施主が望む耐震性は実現していませんし、恐らく価格不相応です。

もちろん新築に目を移せば、契約外の樹種を施主に無断で交換した件や、材料が入手できないので、耐震等級3取得を諦めさせた、などという事例も聞こえてきます。他にもいろいろありそうです。何事もそうですが、焦るとろくな事がありません。自分の目を信じてしまうのは仕方がないと思うのですが、一応気をつけた方が良さそうです。

取りつけ高さの範囲に幅を持たせた筋かい金物 BXハイパーガセット

便利な金物は諸刃の剣。または汎用性が制限されたり、うまい話だらけということはないようです。

この金物BXハイパーガセットは、ホールダウンなどの干渉から筋かい金物を上下にずらしたいときに、便利な金物です。従来品のハイパーガセットは便利でしたが、高さは土台・横架材から160mmの位置に固定されていました。非常に便利ですが、筋かいの性能を発揮できる金物では無かったです。そこまで割り切るなら高さを変えても・・・という趣旨には賛同できます。なんと80mm~180mmまで対応できます。新築だけでなくリフォームでも便利に使えそうです。

2倍専用ではなく3倍も使えるので本当に汎用性は高いですね。

しかし筋かい金物の柱取りつけタイプは、全体的に弱く頼りがないです。もちろん基準は満たしているのでしょうけど、破断しやすく個人的にはあまり好きではありません。

より粘り強くするには、岡部のブレスターZのような筋かい金物を使うのが良いのでしょうけど、取りつけにくいですし、万人にはお勧めできないのも確かです。私のように初期の大きな変動による変形抑制および、補助的に筋かいを使う人にとっては、ハイパーガセットのような金物も使い道があります。特にBXハイパーガセットは、筋かいの取りつけミスも減るでしょうし、扱いやすいですから、売れると思います。

ただし耐震優先と考えると、ブレスターZを使いたくなります。特に筋かいを多く使うケースや大開口廻りなどではブレスターZを使いたいですね。

ブレスターZは、この動画がツボにはまります・・・・

J-耐震開口フレームの超高耐力版?

お世話になっているJ建築システム株式会社のホームページを久しぶりに見たらこんなトピックスが。

速報!高耐力「耐震フレーム」開発:実大実験(STG1,2)

木造住宅のビルトインガレージが耐震上の弱点になるなか、門型フレームで耐震性を取る製品として画期的だったJ-耐震開口フレーム。私も新築、耐震リフォームに幅広く利用してきました。ただ新築と考えると、もう少し耐力出そうなのにな、と感じたりします。手塚博士の苦労談を聞いたことがあるだけにね。

しかし、この記事によると超高耐力版の商品化を目指しているとか。実大耐力試験をおこない、最終的には既存のフレームの5倍を目指しているとか。試験結果は「期待以上の数値」だったようです。

ラーメンフレームなど様々な方法が出てきたなかでも、手軽に柱間に挟み込んで施工できるJ-耐震開口フレームは貴重です。期待していいのでは!と思います。

 

 

ホールダウン点検口(カナイ)

ホールダウンは比較的シンプルな構造で、特にアンカーボルトを緊結しているナットが緩みやすいです。そこで、緩まないようにしよう♪というより、緩んでいないか?定期的に点検しよう的な商品が発売されています。ホールダウン点検口(カナイ)です。

ただの点検口ですが、ナットを点検、締められる最低限の小ささになっていることがポイントで、ドライバーで簡単に開け点検できます。

木造住宅のホールダウン金物は地震や風などで緩んでしまうことがあり、耐震実験でもしばしば緩むことが確認されているようですので、神経質な方はどうぞ!!

ウッドショックと鉄骨階段事故と竜巻

なんか、最近私の関連分野で様々なことが起こり続けておりますね。新型コロナだけでも十分脅威なんですが(汗)。
ウッドショックは、大手ビルダーでも影響が出始めているところとそうでないところの差が広がっていますし、こちらもどこの会社の構造計算をやっているか?で差が出てきつつあります。全体的に棟数が多い所と付き合っているほうが、影響が薄そうです。一社だけの下請けは本当に危険ですね。いつどうなるかわかりませんからね。危険回避のためにも、多めに取引先を確保しておいたほうが良さそうです。

鉄骨階段に関しては、どうしても共同住宅メインでやっている設計者、構造設計者にとっては響いてきてしまいます。鉄骨階段の設計を本当に本気でなんかやっていない、というのが本音でしょうし、施工会社が書いてきた仕様に合わせて設計していた、なんてことが普通だった時代もありますからね。構造計算も階段の溶接部分だけ、という場合も多いですし。私自体は鉄骨階段の設計はほとんどやらなかったですからね。でも今後は五月蠅くなるんだろうな~。ちょっと憂鬱です。正直あまり依頼して欲しくなかったりする。構造設計とは反対に耐震診断やアパート調査で、変な鉄骨階段たくさん見過ぎていますからね~。

竜巻も困ったものです。軽い建物は地震に強いと木造では言っているのは間違いではないですが、軽いと風の被害を受けやすいのも事実です。また木造は加工しやすいので変な格好の建物で風の影響を受けやすいものも多いのです。構造計算の場合、見つけ面積だけで判断することも多いので意外な弱点がでてくることもありますしね。構造計算していなかったら尚更ですが、そもそも竜巻に備えての設計なんかしていないし。計算外の配慮で被害を受けにくく設計するしかないですね。

な~んて言っていても仕方ないので、お仕事を続けましょうか・・・・

新しい木造耐震診断プログラムの建防協評価

今年3月に、私も全く知らない木造耐震診断プログラムが、建防協の木造耐震診断プログラム評価のページに上がっています。「KM木造住宅耐震診断プログラム」です。この手のプログラムは一般診断法・・・と勝手に思っていましたが、精密診断法1迄対応しています。なお、申請者は京都と三重の建築士事務所協会!!ということで非常に興味が出てきます。建築士事務所協会がこの手のプログラムを開発(委託していたとしても)はすごいな、と感じます。