DiffPDFは無料ながら便利なPDF差分チェックソフト

構造計算書の出力チェックは、確認検査機関の担当だけでなく我々も頭が痛い。変わった部分だけ抽出・・・したいのは誰でも感じること。

DiffPDFは計算書などのチェックに使いやすいPDF差分チェックソフトです。

例えば、kizukuriの金物の引き抜きや金物名が変わったかをチェックすると、上のような表示に・・・。数字は全部変わっているが、金物はH25だけ変わっているのがわかるように薄い赤色で表示してくれるのだ!!

もちろん完璧ではないですが、かなりチェックが楽になります。変更したページだけを抽出・・・なんて機能が欲しいです。まあフリーですから。

有料でも良いので高性能なPDFのチェックソフトが欲しいです。今のところ、有料のものも一長一短です。

PDF内のテキストだけをチェックするソフトもあります。いろいろ試してみます。

455幅のK型筋かいの「つくば耐力壁」

株式会社つくば創研(株式会社タナカの関連会社)が、455幅の2段タイプのK型筋かいの評定を昨年取りました。この手の商品はBXカネシンでも柱一本タイプのベースセッターが発売されていますが、使う場所の制約が多かったです。こちらは柱に挟まれた壁なので使いやすそうです。

幅によってそれぞれの許容せん断耐力を規定しているのが特徴。910,1000,455,500の幅を規定してます。普通の3尺も規定があるのが嬉しいです。階高によって2種類の倍率が規定されている上、構造用合板と合わせて使った場合の許容せん断耐力もきていされているので便利です。

肝心の倍率は想定していたより安全を見ているのか低めに設定しています。その分施工はしやすそうです。455幅で合板込みだと4.99倍~5.89倍相当なので、使い勝手は良さそうです。かべ大将のようにパッケージ化(柱頭柱脚の金物は付属していない)しているので管理しやすそうです。

グレートコーナー25kN

BXカネシン紹介したので、今度はタナカ。

昨年11月に発売されたグレートコーナー25kNは、ビスどめタイプで25kN出る!!驚異の金物です。1階柱脚部には使うな!と明記されています。2階芯ズレで25kNのホールダウンが使いにくいことがあるので、これはこれでアリかと。

ただし、断面寸法105×150以上のオウシュウアカマツE105F300同等以上が必要です。つまり無垢材が多いリフォームではほぼ絶望的かと。新築では使い道が多そうです。

108kN!!!のホールダウン金物

BXカネシン株式会社より、108kNの引き抜きに対応できる金物が発売されました。

MPホールダウン108です。(プレスリリース

座金やアンカーボルトも専用設計でシリーズ化しているので安心して使えます。

ビスは、高耐力フレックスホールダウン60と同じで一般的なホールダウンと同じように施工できます。もっともビスの数がとてつもなく多く(35本付属)施工にも注意が必要そうです・・・。

PDF図面・計算書の自動比較・差分比較

この仕事を長くやっていると、計算書の照合や比較、図面の新旧の比較などチェックしなければならないことが多いです。幸いDRA-CADは新旧図面の比較が非常に楽で制度が高いのでCAD図面は心配ないのですが(それでももう少し使い勝手に気を遣って開発して欲しかった・・・)、PDFの計算書はね・・・面倒です。

Acrobatの上位版にはついていますが(年会費制のアレ)、他のPDF変換・編集ソフトにはついていません。DocuWorksにも有料プラグインで良い物(KDplug_in Differ for DocuWorks)があるので、こちらをお勧めしますが、PDFは有料も含めても一長一短。とりあえず個人的に良さそうだな、と思う物を紹介します。

・DiffPDF

フリーで使える(有料版もあり)、PDF比較ソフト。英語版ですが、操作は簡単です。精度はそれほど高い!と感じないけど、手軽で良いです。

・XOR for Windows

Microsoft Storeで入手できるので、購入しやすいです。サブスクリプション制で1ヶ月は無料で使え、その後は月2000円で使えます。よく考えるとAcrobat DC Proのほうが安いので、価値があるかないかは別として、機能差を考えても・・・考えないで購入すればいいのです!!!

まだ機能的には高くないですし、操作性も直感的でないので、??と思えますが、精度が高く、実務で安心して使えそうな感じです。ページ物で、次の指摘事項などにEditorのように飛べれば計算書チェックにも十分使えます。日本の方が作っているので日本語版ですので理解しやすいです。今後楽しみなソフトです。

・Adobe Acrobat Pro DC

アドビの純正で月1580円で使えます。年契約が必要ですが。見た目もなかなか良いし操作性も良いので、PDF変換も含めAdobeが必要!!という人には高いようですが、最善手でしょう。精度的にはXORのほうが高そうなのですがね。できれば複数のソフトを使って精度を高めたいところです。悲しいことに私が持っているAdobeの買い切り版(CS5.5)に入っているAcrobat DCには付いていなかったりします(涙)。もちろん現在のCreative Cloudには付いているので、illustratorなどを使っている人はチェックして見てね。

DocuWorksではKDplugがあり、高いとは言え、明らかに良さそうなので、これを購入するのが良さそうですが、PDFで貰うことも多いんだよね・・・・・。

HOUSE-ST1 Ver7.5.1.8アップデート

構造システムの木造構造計算ソフトのHOUSE-ST1がアップデートされています。12月以来ですが、軽微なバグフィックスです。

木造構造計算は、中高層が流行し始めましたが、ソフトウェアの進化が少ない年度でもありました。ストラデザインも久々に気合いの入った新バージョンを出してきましたし、他社も動きがありそうです。すでに新製品・新バージョンを出せば売れる時代は終わり、よりシビアな目でソフトウェアは見られるようになりました。サボっているとすぐに、シェアを失う、なんてこともこれからはおこってきそうな感じです。

4号建物向けの壁量計算ソフト

最近、4号建物の壁量計算も、保存書類に入ることから問い合わせが増えています。

いうまでもなく、木造住宅に壁量計算は必須であり、それ以上の構造計算を求める動きも大きくなってきました。今さら4号向けの壁量計算の導入はコスト面でも意義が少なく、Excelシートやら手計算やらでやったほうがいい、という人もいます。

そこで将来的には構造計算を視野に、壁量計算機能にプラスアルファがある、有料(30万円程度まで)でサポートもありながら比較的安価な壁量計算ソフトをピックアップしてみました。

ソフト名 価格(税抜き) 機能 備考
MOKUZO.Designer
(構造ソフト)
330,000円
年会費28000円
・4号専用機能あり
・斜め軸
・構造計算機能あり
キャンペーンで大幅割引の場合あり
ぽちっと壁量
(株式会社SHF)
150,000円
保守15,000円
・4号専用
・性能表示壁量他
同社のさくっと木造シリーズに相互互換
壁Check5
性能表示計算
(時空間)
67,000円 ・4号専用
・斜め軸
・性能表示壁量他
・USBプロテクト
壁量計算だけでUSBプロテクトじゃなければ更に低価格
ASTIM壁量
(アークデータ研究所)
150,000円
年会費36,000円
・4号機能のみ
・オプションで木造構造計算やRC構造計算等可能
HOUSE-ST1
(構造システム)
320,000円 ・4号専用機能なし
・年会費なし
・構造計算機能あり
キャンペーンで大幅割引の場合あり

他にも製品はあるのですが、4号に特化していたり、商品構成が複雑すぎたり、機能的にお勧めできないこともあり、今回は除外しました。

価格無視で、どれか一本だとMOKUZO.Designerでしょうか?後発で機能的に充実していない部分もありますが、よく考えられた機能搭載です。4号モードを活用しながら、必要なら構造計算、という考え方ができます。準耐力壁も使えるので性能評価の計算にも使えます。よくここで紹介するHOUSE-ST1は構造計算を主眼にして、4号は使えるよ程度なのとは違いますね。慣れれば難しくはないのですが・・・。

壁量計算と性能表示だけを考えれば、もっと安いものがあります。構造計算は不要と割り切れば、ぽちっと壁量や壁Check5など高機能な壁量計算ソフトをお勧めします。後で構造計算が必要になるかもしれないが今は費用をかけられない・・・ということであればASTIM壁量も候補に入ります(構造計算は難解ですが高機能です)。

MOKUZO.Designer 販売キャンペーン2020

株式会社構造ソフトの木造構造計算プログラムMOKUZO.Designerの販売キャンペーンが5月末までとなりました。木造構造計算だけでなく、4号建物の計算が楽にできたり、簡単入力で部材断面定義なしで入力できたり、軸組図で金物形状表示ができたり、直下率などの表示も可能など、後発ならではの機能を盛り込んでいます。伏図がらみのDXFエクスポートも可能となりお金の余裕があれば、欲しいな~というレベルになりました。地味にお勧めはテキストエディタで一括入力ができること。kizukuriなどもテキストデータを編集できますが、これは便利そうなのでうらやましいです。

さて新規では20%OFF、乗換は33%OFFでお買い得になっています。木造構造計算ソフトでは最安なのではないでしょうか?年会費がかかることを嫌がる人もいるかもしれませんが、年3万円程度なのでバージョンアップを繰り返されるよりは安心感があるのではないでしょうか??デモや無償貸出もしているようなので、詳しくはお問い合わせくださいね~。

HOUSE-ST1のエレコム5ボタンマウスの設定

JWWに続きHOUSE-ST1も。基本はJWWと同じでいいと思います。戻る・進むがマウスでできると便利なので。

HOUSE-ST1はなぜかキーボードショートカットがほとんど設定されておらず、コマンドのマウス割当が本当に不便です。本当は計算実行などを割り当てたいところですが・・・。計算や実行はF5に割り当てていたソフトが多いので、このあたりは配慮して欲しいところです。

同じくHOUSE-DOCも同様にできます。kizukuriは戻る・進むが元々ないので、すべて計算(F5)を割り当てておくと楽ですよ。

構造計算ソフトやCAD・BIMを複数持っている人は・・・

意外にも、高価な構造計算ソフトやCAD・BIMを複数持っている人は多いです。使い分け・・・という人も多いですが、意外にも手に馴染まなかったとか、使いこなせなかったという人が多いです。高価なものとはいえ、忙しい実務の中で訓練して使えるようにするため、意外と挫折者は多い物です。アーキトレンドのような比較的簡易なものを数百万かけてパソコンからプロッタまで買ったのにまったく使いこなせずインテリア化している人は多かったですね。かくいう私も買って置いて実践に投入出来なかったソフトは結構あります。また経営方針から泣く泣くサポートから外したソフトもあります。

私の場合は、

・GLOOBE 周囲で使う人がおらず、連携・実証が想定期間内に終わらなかったため3年程度で手放す。
・Strdesign kizukuri代替として導入したが、手数がかかり実戦に投入して利益を生むか疑問だったため手放す。
・2×4壁式 実戦導入はできたものの、取引先の都合などで実務投入数が少なく、ソフトの完成度が高まった頃にはすでに使わなくなっていた。メイン取引先がツーバイフォーから撤退したことが最大の原因。
・HOUSE-4号 使い勝手は悪くなかったがHOUSE-ST1で代替できた挙げ句、年会費がかかりながら何も進化しないので切った。
・HOUSE-省エネ バージョンが上がっても使い勝手や機能がほとんど変わらず、戸建て住宅の省エネ計算は手計算のほうが速くなってしまったので切る
・安心精密診断2014 単体での性能は悪くなかったが、これが出た頃には構造計算ソフトと耐震診断ソフトを併用して使い勝手が向上しており、投入機会がなくなってしまった。
・DRA-CAD(三次元) 三次元設計をしようと思って導入したが、SketchUPのほうが圧倒的にモデリングしやすかったため、ある程度三次元ができるようになったが手放した。なおLEのほうは、その過程で操作に慣れたため、変換が良いこと、図面チェックがしやすいことなどから、数年後から使用頻度が上がった。
・SS1 私の父が愛用していたが、私には使いこなせなかった(まだ意匠設計者だったし)。東京デンコーのACE許容を見て、こちらのほうが楽と考え乗換える。壁式の需要があがり壁麻呂とメーカーを揃えたかったこともある。
・Sein La Crea 私の会社の主要な一貫構造計算ソフト。利用者Gが独立し、本人が購入してしまうと、私には使えない代物となりサポートを打ち切る。ACE許容やビルディングエディタに慣れた私にとってあまり効率的ではなかったです。

そんな感じでかなり無駄なことをしてしまったようです。ただ使えないソフトをずっと訓練して・・・というのは効率が悪いです。ある程度やって使えなかったら次、くらいの割り切りは必要です。高い勉強料だったと思えば良いです。私の場合、Strdesignは当時グレー本の理解が浅かった私には良い学習材料になりましたし、2×4壁式があったおかげで2x4の設計の幅が広がりました。HOUSE-4号の使い勝手に苦労したおかげで手計算が速くなりました。GLOOBEのおかげでBIMがどういうものか?どう使いこなせば良いか?など理解できました。使いこなせなかった、元を取れなかったからといって何も得られなかったわけではありません。

また長年使っていたからといって、バージョンアップをしなくなったり、バージョンアップしても、代わり映えがしないようになったら整理するようにしています。やはりメーカーやプログラマとの信頼関係は大切です。お金を払ってバグ取りなど手伝う余力など今の時代にはないのです。何回もバージョンアップしても使えないようなソフトは、今後も期待はできないのです。

同じ内容でも複数の手段は残しています(例:HOUSE-ST1とKIZUKURI、JWWとDRA-CADなど)。こちらが問題なくてもメーカーが倒産したり、急にサポート打ち切りなんて事例は結構ありますからね・・・。