建築設計・リフォーム」カテゴリーアーカイブ

i-ARM Ver3.0.0.3

建築ピボットの建築設計プラットフォーム(そんな分類なのね、今。昔はBIMとして開発されていたはずだが)のi-ARMのアップデートが公開されています。アナウンスされているとおり同社の日影・天空率・斜線と日射量計算ソフトLAB-SSが終売となり、i-ARMに一本化されることを受けて、LAB-SSのファイルをインポートできるようになりました。またSketchUP2021ファイル形式に対応しました。また細かなアップデートがありました。前回からバージョン番号が3台になりましたが、大きな変化があったのでしょうか?最近、計画系ソフトとしてのi-ARMの問い合わせが2件ありましたが売れたのでしょうか??気になります。

マジカルCatfishなおうち

現在、ネットラジオ再開に向けて機材等整えている(実はパソコン移行のときに、ネットラジオ環境を整えていなかった)最中です。整い次第再開します!


さて、今回のそれに先立ちyoutubeチャンネルのほうも拡充。マジカルCatfishなおうちを開始しました。本業が動画部品作成でyoutuberではないので、雑多な内容しかチャンネルに登録していませんが、マジカルはyoutubeっぽくシリーズ化していく予定です。

昨日のブログで書いたとおり、歳をとると頭が固くなりがち。常識を疑うことから開始します。

第1回は、思い切り壁を強くしたら、北面に耐力壁がまったく無くても大地震に耐えられるか?です。外周3方向には6.5倍の耐力壁を設置し、一面は全く耐力壁がない・・・建築士の常識なら、4分割法NG、偏心率NGは計算するまでもなくわかりますので、設計しないでしょう。では、実際に地震が来たらどうでしょうか?

前面に耐力壁がない平屋の例。瓦屋根で立派だが地震には弱そう。しかし部分的に壊れてはいますが、新潟県中越沖地震で倒壊しませんでした。このような建物は意外とあるのでは内でしょうか?

世の中には弱そうでも大地震で壊れなかった建物がたくさんあります。なぜ????。今回はその謎に迫ります。HOUSE-ST1で計算した偏心率はなんと0.5以上!!基準法では0.3以下に抑えなければならないので、こんな数字は見たことがありません。しかし平屋の車庫などでは十分ある仕様です。もちろんそれらは構造計算されていないのですが。Wallstatを使って模擬地震波でこのモデルを揺らし実際に壊れるか???ということを検証しました。熊本地震の地震波も利用しています。果たして結果は??前半は入力を延々とノーカットでやっているので、HOUSE-ST1の入力初心者にも良い動画かもしれませんが、不要な方は後半だけぱぱっと見てください。重要な部分はかなりコンパクトにまとまっています(汗)。

ウッドショックを逆手に取った悪質なリフォーム営業手法

ウッドショックで大変なのは、材木を扱う商社さん、工務店さん、ビルダーさん、ハウスメーカーさん、職人さん・・・そして購入を希望するお客様まだ多岐にわたります。もちろん設計者も。しかしいつものことですが、その不幸を逆手に取ってうまいこと営業をしている人が出てくるのも仕方がないかもしれません。しかしながら、そんな業者は長続きしません。一時は良い思いすると思いますが、たぶん駄目だと思います。

ここで言っているのは、ウッドショックで木材が高くなるから、早く契約を決めた方が良いですよ、という類いの営業ではありません。これもある意味足元を見た営業手法ですが、営業さんを抱えているハウスメーカー等にとっても値上がりは脅威であり、早く決めれば安く材木を押さえられてお互いWin-Winになる可能性があります。もちろん行きすぎはよくありませんが、この程度はよくあることかと。そしてそれを警戒しなければと思う一般顧客はそのような話ではなく、冷静に判断できると思います。

私が聞いた悪質な事例は、とりあえず木材を発注したいので、設計内容も決まらないのに契約を推し進めた件。客は私が知っている方だったので正直衝撃を受けました。ちなみにフルリフォームらしいのですが、心変わりしないようにと、さっさと解体を開始したそうです。まあその最中にプランや価格が決まる・・・というものらしいですが、さすがに無理がありますよね。ウッドショックで木材を押さえて安くできる、という言い方で説得したらしいですが・・・。

同じような事例で、耐震補強計画すら出来ていないのに、契約を行い、解体時に補強設計をやり、結果的に耐震性が出なかった、という事例も報告されています。これは事前に補強設計をまともにやらずに契約したために起こった事例です。もちろんウッドショックで木材が入らなくなる、価格が高くなる、だから先に解体しあとで内容は決めましょう、という説得だったらしいです。根拠のない金額で契約したそうです。補強内容の報告はどうする予定なのでしょうか??現場の大工さんから情報が漏れたようです。

その程度のこと、どこでも行われている・・・という人もいるかもしれません。ウッドショックをネタに営業をするなんて当たり前では?と思うかもしれません。そこではなく、ウッドショックで大変だから内容も決まらず契約を行い現場解体を急ぐ・・・という手法が問題だと思っています。その結果、良い設計・良い施工ができれば問題がないのですが、上記事例は良い結果を生みませんでした。両方とも施主が望む耐震性は実現していませんし、恐らく価格不相応です。

もちろん新築に目を移せば、契約外の樹種を施主に無断で交換した件や、材料が入手できないので、耐震等級3取得を諦めさせた、などという事例も聞こえてきます。他にもいろいろありそうです。何事もそうですが、焦るとろくな事がありません。自分の目を信じてしまうのは仕方がないと思うのですが、一応気をつけた方が良さそうです。

日本の木材はどこへ??

木造住宅の構造材は、外材に頼っているのが現状。いくら国産材が多いとはいえ、プレカットとの相性を考えると外材、それも集成材に使いやすいホワイトウッドやレッドウッド、それにベイマツはこれからも必須です。

さて、国産材が良いか悪いか?は別として、国産の杉が値上がりしています。杉の用途といえば、様々。別に構造材だけではありません。

このウッドショックが話題になる前、、2月4日の日経新聞では、国産スギ丸太の中国向け輸出価格が最高値を付けたことを報じている。理由はオーストラリアとの通商摩擦などを理由にとめて、日本産の引き合いが増えたそうです。それ以前にも増えたというニュースがありました。特に2022年からロシアが丸太の輸出を禁止か?というニュースが昨年末に流れました。様々な要件が今回の事態につながりますが、国産材の不足は今回の材木不足で家が建たないという狭義のウッドショックとは別物である可能性があります。そんなことを反映して、2020年度版の森林・林業白書では、木材輸出は過去20年で最高であり、特に中国向けが好調とのこと。そもそも2001年の約5倍になっているそうです。特に2013年あたりから急増して2017年あたりからは高水準で推移しています。2020年は2017年の約1.9倍だそうです。つまり国産材が今回のウッドショックでなくなったわけではなく、それ以前から兆候があり、海外産材が入手難になったことから、クローズアップされたに過ぎない。ウッドショックで国産材を!といっているのが馬鹿らしくなる推移である。もちろん世界的に木材不足なわけで、他国からの引き合いが増えているし、国内需要も増えているのは間違いない。

ちなみに、上海ディズニーリゾートの施設内には日本国産材を使ったモデルルームを完成させたニュースもある。(岐阜新聞Web 2021年5月23日) 家具も値上がりしてきています。とりあえず海外の動向は置いておいても、国内でも住宅メーカーや工務店が取り合っているだけでないのは事実です。もちろん室内ドアや仕上げ材なども含め木材は様々なところで使われています。その需要と供給のバランスが徐々に崩れてきたのが、限界に達しつつあるというのが、ウッドショックの本質なのです。その点ではハイテンションボルトが無くなって鉄骨が立ちにくくなった先年の現象とはやや違います。もうかなり長く続いている流れなのでしょう。

そんなわけで、国産材の増産が厳しいのは、今回海外産が不足しているだけではないようです。我々に入ってきていない情報はまだまだ多そうです。目の前のうわべだけの情報に惑わされないようにしたほうが良さそうです。

取りつけ高さの範囲に幅を持たせた筋かい金物 BXハイパーガセット

便利な金物は諸刃の剣。または汎用性が制限されたり、うまい話だらけということはないようです。

この金物BXハイパーガセットは、ホールダウンなどの干渉から筋かい金物を上下にずらしたいときに、便利な金物です。従来品のハイパーガセットは便利でしたが、高さは土台・横架材から160mmの位置に固定されていました。非常に便利ですが、筋かいの性能を発揮できる金物では無かったです。そこまで割り切るなら高さを変えても・・・という趣旨には賛同できます。なんと80mm~180mmまで対応できます。新築だけでなくリフォームでも便利に使えそうです。

2倍専用ではなく3倍も使えるので本当に汎用性は高いですね。

しかし筋かい金物の柱取りつけタイプは、全体的に弱く頼りがないです。もちろん基準は満たしているのでしょうけど、破断しやすく個人的にはあまり好きではありません。

より粘り強くするには、岡部のブレスターZのような筋かい金物を使うのが良いのでしょうけど、取りつけにくいですし、万人にはお勧めできないのも確かです。私のように初期の大きな変動による変形抑制および、補助的に筋かいを使う人にとっては、ハイパーガセットのような金物も使い道があります。特にBXハイパーガセットは、筋かいの取りつけミスも減るでしょうし、扱いやすいですから、売れると思います。

ただし耐震優先と考えると、ブレスターZを使いたくなります。特に筋かいを多く使うケースや大開口廻りなどではブレスターZを使いたいですね。

ブレスターZは、この動画がツボにはまります・・・・

LVL梁材のメガビーム向けの専用金物

日刊木材新聞2021年5月14日付けに載っていて、タツミのホームページにも載っていますね。

キーテックのメガビーム向けの金物をタツミと共同開発し、6月には第三者機関からの評価も取得出来そう、とのことです。これでロングスパンの中大規模木造の設計が簡素化されますね。新聞の最後に昨今のウッドショックによってさらに脚光を浴びる商品だと思う・・・という締め方(社長の言葉)がひっかかりますが・・・。

木造でも片持ち梁!プレセッターSU片持ち梁金物

BXカネシン株式会社より、同社の金物工法「プレセッターSU」用の、片持ち梁を支える「プレセッターSU片持ち梁金物」を発売されました!!プレスリリース

それほど強度があるわけではありませんが、コンパクトで、扱いやすいので両出し(二方向)のバルコニーなどデザイン面でもかなり柔軟度があり今までの苦労が解消されそうです。特にバルコニー下の梁が大きくなりにくい(二段になりにくい)のもポイントです。

片持ち梁の長さは最大1000mmと実用的かつ怖くないレベルなのも好感もてますね。

ぜひ、在来工法版も出して欲しいところです。

WBSでウッドショックのニュース

テレビ東京のワールドビジネスサテライトで、27日にウッドショックが冒頭で報道されていました。

まず最初にシカゴの木材先物価格が20年4月に259.80ドルだったものが、21年4月23日には、1372.50ドルと約5倍になっているとの衝撃の冒頭で始まりました。

その後「世界で木材価格が高騰 家が建てられない!?」との衝撃的なキャプションのもと資料映像が流れ、日本でも中小事業者を中心に着工の遅れなどめぐり顧客とトラブルになるケースが相次ぐと紹介されました。

その理由を、アメリカで新型コロナの影響で戸建て住宅が急増していることを挙げていました。リモートワークの普及で自宅からでも仕事ができるようになり、郊外の住宅を欲しがる層が増えているようです。アメリカの新築住宅の販売件数は19年1月には60万件ほどだったものが、100万件近く、つまり1.5倍ほど2年ほどで増えているものをグラフで紹介していました。またワクチン接種の広がりで景気回復への期待感も一因といえるのでは?と解説していました。

過去のウッドショックの紹介もあり、90年代に絶滅危惧種のフクロウ保護で森林伐採規制が進み木材供給不足に陥ったり、08年のリーマンショック前の住宅建設ラッシュで木材価格が上昇した例を挙げていました。

外国産の輸入木材が高騰、入手できないということで、ほとんど空っぽの倉庫が紹介され、その影響で国産材に需要が殺到している・・・との流れで進みます。国産材も1ヶ月で三割ほど値上がり・・・とキャプションがうたれていました。

その後、製材業者の話で、木材がないので採算度外視で買っている感じとのコメントも。今後も木材が値上がりし、ひいては住宅が値上がりしていくことを示唆しているようでした。大手デベロッパーなど三社が国産木材の利用促進を目的に協会を設立する動きなども紹介されていました。

その後はWBSらしく物価上昇はどうなるか?との関連で話が進みました。

深刻な影響・・・というより現状を簡潔に紹介する程度の内容に留まり、他の業界の人がみたら、そんなに深刻・・・には感じなかったと思います。感じ方は人それぞれですが、とりあえず現状を、という感じでした。

ただ先物価格をみても、当分不足感・高騰は続くような気がします。環境に合わせて動いていくしかないので、引き続き情報入手・分析に力を入れていこうと思います。

 

材木屋さんやプレカット屋さんと情報交換

はい。日に日に深刻になる、材木不足。昨日は激務の合間を縫って情報交換を行ってきました。

プレカット屋さんの情報によると、現場レベルでの大きな問題は

・いつ、どの樹種が入荷してくるか?わからない

・全体的に不足気味で、どの樹種・製材も値上がり傾向

です。不足だから値上がり、在庫があるものに走るから、そちらも値上がり・不足に陥る・・・

ということで、どの樹種が安全に確保できるか?というのはわからないとのこと。

もちろん大量に使われる、ホワイトウッド、レッドウッド、ベイマツなど集成材にする輸入木材が不足しているという前提ですが。

その、いつ、どの樹種が・・・というのが問題で、構造設計者やビルダーはたまったものではありません。ただ値段よりも納期を優先したい場合があるので、図面にはできるだけ設計変更しやすい樹種をしていするのがポイントのようです。先日は、施主さま了解の元、柱:スギ、梁:ベイマツ、垂木・母屋・間柱等:スギで、設計仕様を書きました。もちろん変更の可能性あり、との一文を明記。その物件は平屋だったので助かりました。高強度が求められる耐震等級3の住宅などでは、指定集成材でないと設計できないことも多いので、今後が不安です。

建築資材全般も取り扱う営業さんとの情報交換によると、材木だけではないとのこと。構造用合板もそのうち不足になるとのこと。それはスギなど針葉樹(合板の材料)が、材木としても使われる(当たり前だが)わけで、その製材需要が増えると足りなくなるのは彼らから言うと火を見るより明らかなようです。合板も現在の木造では大量に使われる物なので心配です。他に、現時点でその問屋さんだと、便器やエコキュート、火災警報器などが品薄になってきているそうです。またコロナ関連では非接触タイプのセンサー、スイッチなども需要増で品薄になりつつあるようです。

そんなわけで、構造材だけの問題では無くなってきているようで、住宅・リフォーム需要が比較的堅調なだけに不安です。

木造3階建てアパートで、鉄骨階段が崩れ住人が意識不明の重体 続報を見て

まずは意識不明の住人の方の回復を心からお祈り申し上げます。

昨日もブログに書いた、鉄骨階段の落下ですが、続報が入ってきたので記載いたします。

ソースは日テレNEWSです。フジも同等の内容でしたが、CGがこちらのほうが良いので紹介します。下記の写真も上記動画の抜粋ですので、まずは上記ニュースを見てください。

昨日は階段の詳細が分かりませんでしたが、以下の写真が公開されています。

このように、踊り場と各階を短い階段で接続していることがわかりました。階段側桁が木製・・・と読み取れる報道もありましたが、これを見る限り側桁と一体の鉄骨階段のようです。それは昨日のブログでも紹介した内容とも一致します。この階段自体は普通の作りで、錆びのようなものが多いな?と思う以外は至って普通です。しかしながら、取りつけ部は非常に小さく、この上下のどちらかの取りつけ部分が木製で、ボルトかなにかで接合し、その部分が腐食して階段毎落ちたというのが実状ではないでしょうか??これくらい短い階段だと階段部分の構造計算はしませんし、したとしても強度は十分でしょう。その取りつけ部分がどうか?きちんと劣化対策をしていたのか?がポイントになると思います。

このCGの赤い三段が一気に落ちてしまったということでしょう。階段が落ちるなんて考えませんから、本人は備えようがなかったと思います。

この写真と落ちた階段を見ると、上部の取りつけは非常に小さく、構造設計者から見ても不安のある取り付けです。もちろん強度的には問題なさそうですが、繰り返し使ったりして、隙間ができたり、取り付けのボルトが緩んだりして雨水が浸入したら・・・と考えるとあまり設計したくない階段のように思えます。恐らく腐食したのはこの部分かと思います。

私は、木造3階建て共同住宅のい構造設計をかなりやってきていますが、このタイプの鉄骨階段は初めてみます。基本的に意匠設計者が書いてきた仕様に沿って設計します。ただ危険だったり計算できないものは、指摘して直します。多いのは、1~3階まで鉄骨で通す階段で柱も鉄骨で立てます、これなら今回のような事故はまず起きません。回り階段の場合は雨水対策も考えるとそれが妥当です。

個人的に鉄骨と木造の接続部分を長期間安全に防水するのが難しいと感じているので、木造共同住宅の場合、屋内型階段で木造にするのが好きです。これなら雨仕舞いも考えなくて良いですし、低コストです。また、屋外に廊下など露出している場合でも、階段室はできるだけ雨水が入らないような構造にしています。それができないときは鉄骨階段、という選択になりますが、構造側はあくまで部材強度とメンテナンスが行われた場合の長期間の使用に耐えうる強度しか検証できないうえ、やはり基本設計を行った意匠建築士や施主に、改善提案はできても、明らかにひどいものでなければ強制的に改善させることは難しいかもしれません。

もっとも階段まわりの開放性は、容積率算入に大きく関わってきて、都会型の共同住宅では、今回の物件のような階段になるのは見た目デザインだけでなく、できるだけ効率的に設計するという観点でも必要になってしまうのが、頭の痛いところです。この物件もせっかく屋根を付けて雨水から登る人や、階段を守ろうとしても雨が普通に入ってしまう形になっていますから。

木造アパートの鉄骨階段の点検は過去何度もやっていますが、住民、大家さんが気になるレベルの場合は、危険性が極めて高い場合に限られます。そのため行った点検すべて階段のかけ直し、もしくは撤去となりました。いうまでもなく建物はメンテナンスが必要で、鉄骨階段も塗装が剥がれたら速やかに塗装が必要ですし、特に階段の取り付け部は欠点になりやすいので点検・補修は必要になります。老朽化してからだと直すのが非常に大変となります。なので早期に点検・補修をすることをお勧めします。