ウッドショックがらみで、様々な企業から連絡があります。樹種変更がほとんどですが、値段の話もチラホラ。他国は知らないが、日本人は一斉に動き出す文化?が激しく、マスクのときもそうでしたが、深刻に捉えすぎるうえ、右に倣え的な何か・・・があるんです。実際マスクの高騰は記憶に新しいですが、それほど長くは続かなかった(半年程度か?)。その後の余り具合や一部の国産工場の惨状を見ていると何だかな・・・と感じざるを得ません。
今、業界でウッドショックといっています。実際に手に入りにくくはなっています。しかしプレカット屋さん、材木問屋さんに聞くと、入りにくくなること、高値になることは、それほど恐れていなくて「お客様に納入する期限を守れないこと」を危惧する声が大きいです。
日本は几帳面なんでしょうね。今回のウッドショックも、日本が安値で、品質管理された材木を求めすぎたことから、日本を敬遠されている・・・という話もあります。もちろん多数の業者、職人が協力して建てる木造住宅では、各材料がきちんと供給されることは重要ではあります。
しかしながら、そのあたりがゆっくりな地場工務店さんの工期が遅れながらも当初の材で施工されているところを見ると、それほどのものなのかな?と感じざるを得ません。
数年続くと根拠の無いことを言っている人が多いのも気になります。一部の情報を切り取りyoutubeでアクセス狙いの記事も多いです。もちろん今のままでは長期化しますが、そもそも中国もアメリカも需要増とはいえ、材木の価格が上がりすぎることはデメリットでしかありませんから、改善を要求しているでしょう。日本よりも適確に。現場も増産するでしょうし、何よりも新型コロナが急激におさまっているアメリカや中国において、このまま木材需要が大きくなり続ける根拠ってあるのでしょうか??恐らくそれほど急激には上がらなくなり、そのうち下がっていくでしょう。
この段階で国産材増産、国産材回帰!などと言っていると、国産マスク工場の一部のように設備投資を回収できず、材を余らすことになります。やはり早期に対策というより、慎重に考え、仕組みを作っていくことが先決です。その点ではオープンハウス、ケイアイスター不動産、三栄建築設計の三斜が国産材を安定価格で安定供給することを目的とした日本木造分譲住宅協会の取組は注目に値します。
とりあえず小さな設計事務所としては、普通に対応していきます。もちろん納期に余裕を持って。大手と闘って納入価格やスピードで勝てるわけもなく、何か特別な供給ルートなんてあるわけないわけですから。恐らく価格が安くなりすぎた木造住宅の価格を上げる良い転機になると思います。そう考えて、しっかり設計業務に打ち込むことが重要です。
国産材を使った構造設計に関しても一部ビルダーさんと組んで早期から続けてきました。今さらやることはありませんね・・・。
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