3DアーキデザイナーのCDEXM出力はwallstatで使えるか?

最近、建築CAD、木構造系ソフトで、wallstat(木造住宅倒壊解析ソフトウェア)への変換機能を搭載するものが増えています。アーキトレンドはCDEXM変換を改良し簡単に変換できるようになりましたし、kizukuriの最新バージョンもCDEXMに対応しました。他にも、STRDESIGNも秋の新バージョンに対応しました。他社の構造計算ソフトでもCEDXMを経由せずに連携できるものも出てきています。

基本的には、プレカットのCDEXMを使って変換するのが通常になりつつあります。直接連携のほうが良く見えます。入力データがきちんと変換されるなら、操作がまだまだ難しいwallstatで編集しなくても振動アニメーションを作れる手軽さは魅力的です。しかしながら今後のwallstatの機能変更、機能向上にきちんとついていけるか?継続して開発してくれるか?という部分と、全機能にきちんと対応してくれるかという部分に不安が残ります。その点CDEXMは汎用性の高いものであり、少なくともwallstatの開発が続く限りは安心です。もっとも変換しただけでアニメが作れないので手間は増えます。

さて、3Dアーキデザイナーで変換するCDEXMで、wallstatに・・・というのは仕様上無理なのは知っていますが、一応いろいろ実験してみました。

このように壁倍率も入れておきます。そしてCEDXMに変換してから、wallstatに読み込ませます。

まず柱がないので、柱データは転送できません。もちろん梁も。耐力壁は簡易な壁量計算機能のものが転送できるかも?と思いましたが、これも無理でした。まあ当たり前と言えば当たり前です。つまり転送する意味がないということです。3Dアーキデザイナーでもしかしたらwallstatで・・・というのは今のところ考えないほうがいいでしょう。

今のところ、このCEDXMの使い道が私には思い付かない。何か計画があるのでしょう。もっともwallstatに対応したいだけなら、とりあえず計算はできなくても柱入力、梁入力、耐力壁入力の機能を搭載すれば、なんとかなると思います。まあ、3Dマイホームデザイナーも含めたデザイナーシリーズで、そこまで求める人がいるかは疑問ですが・・・。

いろいろと面倒なwallstat

アーキトレンドとwallstatの連携実験も無事終わりました。そんなものか、というのが正直な感想。CEDXMのデータから考えれば過度な期待はしないほうが良いでしょう。むしろwallstatの奥深さを改めて感じますね。計算時間が長いことも普通のパソコンなら計算させながら別の仕事もできますから、リズム感をもってやっていれば、意外と気にならないこともわかりました。若い人には辛いと思いますが。

パラメーターなどもなんとなくわかってきました。できればstudioで全てやれればいいのでしょうけど、まだまだ先は長そうです。それでも入力編集がGUIでできることは確認作業も含めずいぶん楽になりました。未だ不明な落ち方をしますが、そんなもんと割り切って、保存をこまめに行っていれば大丈夫です。

新製品の3DアーキデザイナーにもCEDXMの出力ができるのですが、そもそも柱の概念が薄いソフトなので・・・普通のやり方では間取りすら転送できませんでした。ついでに簡易構造診断で壁を入れても転送できませんでした。まあそういうことです。つまりアーキトレンドには、wallstatに転送しやすくなるようなCEDXMを吐き出すように工夫してあるということです。

この文章も計算時間に書いています。現在32%。やっぱり時間がかかります。初めて木造3階建てを解析させていますから。予想通りの揺れになるか楽しみです。

ARCHITREND ZEROのwallstat連携

早速試してみました。

簡単なプランをアーキトレンドで意匠図だけ書いてどこまでできるか?検証します。

構造図を描かなくては意味がないのでは?と思うかもしれませんが、構造図オプションを持っていない人も多いはず。そんなわけで、様々な方法を想定しているのかもしれません。

注意しなければならないのは、通り芯を入れること。入れないと変換できません。また筋かいなども先に入れておくと良いでしょう。部屋と筋かいと通り芯を入れて、CEDXM形式に変換します。物件選択メニューのなかにありますので、お間違いなきよう。

変換したらwallstat studioを起動しファイルメニューからインポートを実行し、CEDXMファイルを読み込みます。読み込んだ結果がこれ・・・

柱と筋かいが変換されていますね。ちなみにこれは1階

2階は、床が変換されているみたいですね。

構造オプションがなくてもここまで読み込めるので、省力化は図れるはずです。あとは梁等を入れて仕上げます。

アーキトレンドから変換すれば簡単に振動アニメが見られる!!という幻想ではありません。もちろん構造図があれば梁なども入っていますからより理想に近づくと思います。構造図・構造計算がなくても、ここまで変換できるので、使って見る価値は大です。

ちなみに、振動アニメを製作する時間はかなり長いので、覚悟して挑戦してみてください。

wallstat Ver3.3.8

木造住宅倒壊解析ソフトウェアwallstatは、中川貴文氏の開発したソフトウェア(中川氏はしろなまずと同い年)で、最近、いろいろなところで取り上げられているので有名になってきましたね。特にソフトウェアの連携が相次ぎました。木造耐震診断ソフトを始め、プレカットのシーデクセマ(CEDXM)ファイルの読み込みが可能となったりして、kizukuriの最新バージョンなどのようにCEDXMを書き出せるものであれば、入力手間が減るようになりました。アーキトレンドZEROの次期バージョンにも変換がつくようですので、一気に活用する人が増えてくると思います。しかしながら、解析ソフトなのでパラメーターなどは自分で設定しなければなりません。入れてパッと振動アニメーションができる代物ではないのです。ダウンロードして使えない・・・という人が多いのも頷けます。

開発者もその当たりは憂慮しているようで、上記連携のほかに、wallstat studioというCADライクに入力出来るソフトを開発しています。このソフトは比較的使いやすいのですが、出来ることも限られます。最近少しずつ安定してきましたが、これだけで何とかなるものではありません。ネット上に情報が少ないこともあり、意外と活用している人は少ないのかもしれません。

(クリックで拡大)柱や筋かいなどは、CADライクに入力できます。

5月に更新されたVer3.3.8はCEDXM系の修正がメインです。水平構面の自動生成機能が追加されて、パラメーターの設定が少し楽になりましたね。依然として建物の荷重などどうよ?と言われてしまうと厳しいのですが(・・・)、構造設計者ならある程度自力で解決できそうな気もします。

(クリックで拡大)熊本地震の益城町などの最新データもあって興味深いですね。

某設計事務所でも夏のイベント向けにデータを作り始めているみたいですが、実用的なデータとなると意外と時間がかかりそうです。