パイプ用ファン(中風量タイプ)は役に立つのか?

シックハウスを本当にきちんと設計するなら、大変なんですが、世の中の大多数は価格を下げて手間を省きたいのが本音だったりします。なので、引き渡し時にシックハウス用の24時間換気の説明をしても、切ってしまう人が多いのです。

 

さて、普通第三種換気で使うものより、風量が多いのがこのタイプ。中風量と呼ばれ、壁付けタイプで2台で150㎡カバーできることから、台数を減らしたい設計者などに採用例が多い機種です。そもそもこの手のファンの価格は安価で若干台数が減ったからといって大勢には影響ないはずなのですが、少しずつのコストの積み重ねで・・・・ということでしょう。メーカーのスペックは本当だと思うのだが、この風量なら1個でまかなえる住宅もありますが、果たしてそれで良いのか?考えてしまいます。むしろ余裕を持って個数を減らさず使った方が良いのか???と悩みます。もっとも風量が多い分音もうるさくトイレなどで寝室から遠いところで使うべき製品だと思います。

改正建築基準法施行令は、公布6月19日施行6月25日へ

昨年6月に公布された建築基準法の一部を改正する法律の施行に関し、政令及び関係政令の整備等に関する政令を6月14日に閣議決定。公布日・施行日も決定になりました。詳しくは国土交通省のプレスリリースにて。

主に既存法令の見直し、合理化がメインで、建築物の用途転用の円滑化に資する制度の創設が目玉と言えば目玉。我々にとっては木造3階建てがらみの用途変更が頭の痛い問題になりそうです。

次世代住宅ポイント制度に、インスペクションでポイント発生か?

既存住宅状況調査技術者、いわゆるインスペクションに関してのニュース。リフォーム時のインスペクションに次世代住宅ポイントが発生するようです。消費増税に対する対策で、次世代住宅ポイント制度が実施されますが、インスペクションの実施に対して7千ポイント発生するそうです。まあ実施金額の一部しか補填できないので、果たして起爆剤になるか?はわかりませんが、ついでに・・・という面では考えるかもしれません。

私も数軒しかまだ実施しておらず、周囲も本当に普及しているの?と疑問になるくらい話は聞きません。中途半端な感じもしますが、専門家が見ることだけでも、建物の異常などは気がつくことがありますので、ポイントの有無に関係なく、普及していけたらと思います。

VH-80初陣。木造スケルトンリフォームの現調

買ったものはすぐに使わないと気が済まない性格です。本当は特建の調査に取っておきたかったのですが、ちょうど渋谷でスケルトンリフォームの構造計算(耐震診断ではない)という超レアな業務が回ってきたので、投入していました。

現場は仕上げ解体が終わり、外壁と柱梁土台屋根を残してほとんどスケルトン状態です。高い所平気なK氏と高所も現場も大嫌いな私の組み合わせ。

今回はハイテク兵器だけでやろうと思ったので普通のカバンだけ持参

・VH-80(レーザー距離計)
・初代THETA(360度カメラ)
・DPT-RP1(ソニー13.3型電子ペーパー)
・Zenfone5z(Asus製Androidスマホ)
・5.5mコンベックス

で、調査開始です。古い図面(正確ではない)をスキャンしてDPT-RP-1に入れ、想定柱位置図を移動時間に想定してDPT-RP1の方眼に落とし込んでおきました。

現地で想定柱位置を目視で確認しながら修正。すぐに柱位置が確定します。紙と違って風で飛びませんしiPadと違って軽量で大きな画面で書きやすいので作業がはかどります。次に階高。VH-80で梁・土台にレーザーを当てれば一発です。普通のレーザー距離計と異なり水平を確保しやすく、精度が高いだけで無く素早くできますね。主立った柱間をレーザーで確認し、図面の正確性を確保します。次にコンベックスを使って梁サイズを測ります。レーザーを使っても同様のことはできますが、2人いたのでそうしました。次にTHETAで撮影。これは戻ってからわからない場所など出てくると困るので必須ですね。各エリア毎に撮影しておけば、後で見直せますからね。人間って意外としっかり調査したつもりでも漏れがある物です。THETAは必須ですね。あとは普通の写真をZenfone5zで撮影。このスマホは超広角レンズと普通のレンズのダブルレンズ。現場調査では非常に威力を発揮します。意外とコントラストが厳しいシーンでも写ってくれるので私向きですね。最新のスマホカメラに比べて画質は若干落ちますしレビューなどではあまり高評価ではありませんが、思った以上に写ります。VH-80は母屋毎の高さを測定し、屋根の正確な勾配を出すにも役に立ちました。

これらを使って調査した内容を調査事項はDPT-RP1にまとめます。本来午後までかかる予定でしたが、あっさり午前中で片付きましたね。

秋に導入予定のiPin Proが導入できると更にリフォームなどの現場では作業がはかどると思います。人間の技量ももちろん大事なのですが、こういうツール類を使って作業を効率化することも大切です。大手では当たり前ですが、小さいところでもある程度は対抗できます。

早く帰れたので事務所であっという間に梁伏図を書いて構造計算。さすがに・・・まったく満たしませんね(苦笑)。さて、どう補強設計するか・・・。

 

 

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i-ARM Ver2.0.0.6

本日から10連休という方もそうじゃない方も、やってきました大型連休ゴールデンウィーク。私は本日も通常通りお仕事です。昨日、所属団体の総会も無事終わり3次会まで騒いできました。というわけで朝から元気です。

さて、その連休前に国産BIM「i-ARM」がアップデートしています。より実用的なコマンドが追加実装されました。どんどん進化して使いやすくなっているのに、あまり使っている人を見ません。メーカーも何ができるか?とかyoutubeやPDF冊子その他でどんどんアピールしないと駄目ですね。また思い切って木造系の機能をもっと搭載するとかSAVEをインストールしたらi-ARMのプラグインとして内部動作するとか、構造計算ソフトから3Dモデルを簡単に立ち上げられるとか、構造図を簡単に描けるとか何かパンチが欲しい所ですね。

クリ10プレート K10PL(栗山百造)

これはいい!!と思うのですが、思ったより使いどころが難しいし判断に困る金物の1つがクリ10プレートです。

クリ10プレート

この金物はハウスプラスで、継手型と中柱型両方で品質性能試験を受けており、柱頭柱脚の10kNの金物として、また横架材の仕口の金物として使えるのです。

何と言っても全長が180mmと短く板厚も0.6mmと薄いので、通常の金物が使えない場所でも使いやすいです。10kNを土台で・・・というときも取り付けられますし・・・といってもそのような柱脚向け金物は、DP-2マスタープレート(カネシン)なんてものもありますし、横架材継手型では、1㎝だけ大きいだけで、耐力が13.1kNでるフィックステンプレートなんかもありますので、なんだかな~と思ってしまいます。

ただ予備用在庫で持つには、柱頭柱脚用と継手用両方を持つ必要がないので、そういう意味では、価値がある金物です。

BXバネ付羽子板ボルト(BXカネシン)

BXカネシン株式会社から、木痩せに追従しナットの緩みを防止する羽子板金物BXバネ付羽子板ボルトが発売されました。何でもBXをつけないで!と思うのですが、会社の方針だから仕方がないのでしょうねえ。

BXバネ付羽子板ボルト

BXバネ付羽子板ボルト

さて、このタイプの羽子板は従来からありました。羽子板ボルトは仕組み上、ボルトが緩んだり、木が痩せることで結果的にボルトが緩む宿命的欠点がありました。そこでバネを使って・・・という仕組みが開発されていました。ちょっと価格は高いです。数年前には三栄建築設計とカネシンで同タイプをオリジナルということで共同開発して使用していますね。そういえばカワダ式というのもありましたね。今後はこのような金物が主流になるかもしれません。

メーカー希望小売価格は390円。皆様標準採用しますか??

建築士不足深刻化

長期データから見る「建設技術者の雇用環境の変化」、人材不足はかつてない次元に

まあ、この記事は「建築・設計・測量技術者」の人材不足の話ですが、職安の有効求人倍率の推移の表から、すごい勢いで倍率が上がっている、という内容です。その割にデータ年度が非常に古いので、更に進んでいると思われます。

残業は200時間超のブラック過ぎる「建築士」 現状の問題点を紹介

この記事は昨年夏なのですが、私の周りでは残業時間が多い事務所は激減している感じがします。設計事務所だからといってブラック・・・という印象は現場ではなくなりつつあります。もちろんまだあるところにはありますが。

建築士、特に一級建築士の受験者数は年々減ってきており、20年間で半分以下!という激減ぶり、そのため一級建築士の6割が50代以上という高齢化も一気に進んでいます。特に深刻なのは設計業務を行う建築士の合格率。大手ハウスメーカーや建設会社など比較的労働環境の向上が早く資金に余裕があるところは、就業中に建築士試験勉強をさせたり、資格専門学校の講師を呼んで社内で講座を開くところもあります。一方建築設計事務所は労働時間も長く、資金的にも余裕がないので、なかなか対策ができません。そのため実務ができる設計者がなかなか建築士に受からない、というジレンマもあります。

試験対策の高度化により、試験問題が難問になり、特殊な対策をせずに受かることが困難になってきました。そして受験者数の減少は、少子化に加えこの業界に魅力が薄れているのが大きな原因です。特に大手はともかく、設計事務所は賃金が安い傾向にあります。設計料などをきちんと取れる環境にないことが一因といえますが、なかなか難しい問題です。

それなのに、試験制度改革は大学卒の年に試験を受けられるように「緩和」するといった対策を講じますが、これで受験者数が劇的に回復するとは思えません。やはり業界挙げて、環境の改善、建築士の魅力の向上、アピールをやっていかなければならないと思います。

地下室付木造2階建ての住宅の増築にて

私のところには変な建物の増築などのお話しが舞い込むことが多いのですが、備忘録を兼ねて。木造2階建ての増改築はルールが整備されてきたこともありだいぶやりやすくなりました。しかし4号特例を使わない建物、つまり3号以上は今でも難しいです。

特に地下室付きの木造2階建ては昔は、木造部分は普通に4号のように下りていたので、相談を受けた設計者やリフォーム会社は安易に受けてしまうのですが、3号に該当するため、非常に難解になります。

EXP.Jで区切らない増築で考えた場合、木造部分も構造計算が必要になります。確かに今現在の木造2階建て地下1階の場合、平凡な木造2階建てであっても木造部分は許容応力度等計算が必要になってきます。新築でもこのルールを知らなくて年間数棟飛び込みで相談があります(爆)。

なので増改築の場合、元々構造計算されていない木造部分(場合によっては壁量計算すら怪しい)を、分解して梁などのメンバーを洗い出してから、壁・床の設計を行い、金物を決定する構造計算を行うことが必要なようです。当然構造図も新築並に必要になります。基礎のアンカーボルトなどは当然不足しているし、ホールダウンアンカーすらない建物もありますから、基礎とアンカーは苦労しそうです。

そして更に地下室の扱い。地下室自体を触らない場合で、荷重も変更がなければ、コンクリート部分が図面と整合しているか確認・・・言うのは簡単ですが、コンクリートの内部の鉄筋などわかるわけありません。コンクリート強度はコア抜きで大丈夫だと思うのですが。以外と手間がかかります。これが地下室にかかる荷重が変わったり、地下室も増改築するとなると・・・手に負えません。

果たして、上記の解釈が合っているか?は別としても、なかなか面倒なことになりそうです。耐震診断ルートでの増改築を認めてくれないと(今回は難しそう)無理ですねえ。この案件も今後どうなることやら。

なんとなく4号用のルール+地下室の安全確認で本当は大丈夫な気がします。新築でも。なんか今のルールは過剰なような(あくまで新築の話です)。大きな案件はともかく地元レベルの小さな仕事の難易度がここ10年で飛躍的に上がってきたような気がします。これでは独立したい建築士は更に減るでしょうし、簡単な仕事しかしなくなってしまうだろうな~、困るだろうな~と感じます。

i-ARM Ver2で耐震リフォーム図面

3Dで気軽に間取り、パースを描くのは3Dマイホームデザイナーのようなソフト、モデリングで簡単に作るのはSketchUpのような3Dソフトがあります。しかし実務で小さい建物の指示図面などを作れる気軽な3D建築ソフトって皆無でした。意外にもDRA-CADの通常版は3Dはできますが、どちらかというと建築パース作成を重視しており、建築的手法で作成するのはいいのですが、意外と使いにくかったです。

では同社のi-ARMはどうか?本来はBIMとして開発を始めたが紆余曲折して法検討ソフトになってきました。そのためユーザーからは何のソフトなんだ、とわかりにくくなっています。事実あまり売れていないです。

では、当初のような本格BIMでなく、次に目指したシンプルBIMとしてのモデリング機能は??と思い、最新のVer2を試用しました。

建築系のBIMから起因しているので、階の区別、高さの設定なども出来るので、建築的には使いやすいです。部屋を入れて・・・の手法もわかりやすいです。耐震リフォームに使えるのは、柱や梁や土台を入れる必要がありますが、非常に短時間で入力出来ます。特筆すべきは3Dで文字を簡単に入力できること。方向が変わってもメモや寸法は見やすく回転するので、便利です。もっとも固定できる機能も欲しいです。

簡単に構造用合板の施工を書いてみました。面上に文字を入れられるので、仕様や金物を簡単に入れられます。また寸法も3Dで入れられるので便利です。これは平面図とはリンクしていないので、指示書として分けられるのがいいですね。

ちなみに回転して裏から見ても、こんな感じで読めるのです!!角度を変えてもある程度追従してくれるのは便利ですね!!

こういった機能を使うと、簡単に施工スケッチが描けますし、納まり検討も簡単にできます。HOUSE-DOCHOUSE-ST1から簡単に部材を転送できるといいのですが。

立面などでも、このように記載ができますので、2Dよりよっぽど楽ですね。作図品質よりもスピーディーに指示書を作れるのがいいですね。

軽快な操作感はVer1に比べ若干落ちました。入力はいいのですが、プロパティがらみが落ちていますね。それでも他社に比べれば明らかに軽快。なんとなくですが、SketchUPの建築版と考えて、気軽にこのような3Dメモが描けるソフトとして、この部分だけを独立して安価にリリースするのも手かもしれません。

基本部分を分離して、検討機能をそれぞれオプションとして追加できると面白いかもしれません。これなら省エネ、構造を加えたりも楽ですからね。恐らく構造設計でも構造スケッチに使えますが、その方々は現在付いている法規や検討ツールはまったく不要となります。またそれらも古くからのツールの転用に近い形で実装されているので、あまり使い勝手が良くないのも事実です(他社に比べるものがないので、あまり気になりませんが)。

構造システム・建築ピボットはたくさんのソフトウェアのラインナップを持っている割に、あまり連携ができていないのも事実。そのためのハブツールになるんじゃないかな?と思ってi-ARMを期待していましたが、その方向は見えているものの、うまくいっているとは言いがたいです。

モデリングを中心に試用を続けていこうと思います。