空き家入居者に補助や持ち主にも改修費

全国的に空き家問題が深刻化しています。本来は財産であるわけですが、核家族化が進んだり、相続問題が発生したり・・・売れなかったり・・・なかなかうまくいきませんね。そして放置されている空き家は防災的にも防犯的にも危険であり、更に深刻化していきそうです。

国も市町村等も黙ってみていたわけではありません。その対策を講じてきました。そして国土交通省は、空き家に入居する子育て世帯や高齢者に最大で月4万円の家賃補助をする方向で議論が進んでいるそうです。また受け入れる住宅の持ち主には住宅改修費として最大100万円配るそうです。早ければ2017年秋開始のようです。それに伴い各自治体でも動きが活発化しており、助成金制度を急ピッチで整えています。

もっともうまく使って身内に・・・なんて考える人も多いでしょうから、その対策も講じなければなりません。ただの古屋だと耐震性など不安なので、耐震性の要素も含んでいかなければなりません。国が予算を付けたことで、現実味を帯びてきたわけで、そのあたりの議論も今後活発化していくと思われます。

本来は国が口を挟むことではないのは明白なのですが、事態が深刻化しているのも事実で、早急に手を打たなければなりません。人口減は今後急ピッチで進みます。住宅産業も構造的に変化を求められます。同じく設計事務所も。経済的成長もあまり望めない中、高齢化が進み、いったいどうなるのか??誰もわかりませんが、打てる手は先に打っておきたいものです。

木造住宅用のねじの「耐ゆるみ性能」

木造住宅のねじのゆるみは、非常に大きな問題でした。せっかく金物で固めてもねじが緩んでは元も子もないでしたから。

なので心ある設計者や施工者は羽子板ボルトなどで緩みにくいものを使ったりしていましたが、全体に波及しているとはいえません。

そこで(公財)日本住宅・木材技術センターでは、金物の「強度性能」「防せい防食性能」に加えて新たにねじの「耐ゆるみ性能」を認定することになりました。

耐ゆるみ性能は、ねじが戻り回転してゆるむのを防止する性能に限ります。また別に定める耐ゆるみ性能を有していることなどが認定の条件です。

マークは何になるのかな~と思っていたらSマークなんですね。認定の有効期間は3年で3年ごとに更新のための審査・・・・らしいです。

詳しくは住木センターのHPにて

これを機により一層考えていきたいですね。

2つの重要法が相次ぎ施行(日経アーキテクチュア)

日経アーキテクチュアWEB 2016年2月11日号より

日経アーキテクチュアの2月11日号の特集で、2つの重要法が相次ぎ施行とあります。まあ重要なのはどの法律も同じだし、他の改正に比べて重いか軽いか?は不明ですが、確かにあまり騒がれていないので、これくらいの見出しは妥当かもしれません。

まず4月1日に家に建築物省エネ法が一部施行になります。今年は誘導措置が施行になります。省エネ基準への適合が義務づけられる2017年春に向けて発注者の意識を高める助走期間と位置づけられているそうです。確かに今から準備が必要です。今年に限れば、エネルギー消費性能の表示や省エネ性能向上計画の認定、容積率特例(これは知らなかった)などですが、来年になると、規制措置が増えてきます。特に一定規模(300㎡以上と比較的小さなものも規制対象がある)以上の建物は、届出義務が発生します。

6月1日の改正建築基準法施行は、一連の改正の最終段階です。伝統的構法に関しての構造関係規定が加わり、一部の伝統的木構造は建てやすくなります。木造に関しては大臣認定ルートでの避難安全検証など、ルールが整っていなかった部分も含め木造の大規模建築物に関する部分が規定化されます。ある意味規制緩和、といえる内容が多いのが特徴です。一方、火災による死亡事故の多発により、高齢者・障害者の就寝施設、不特定多数の利用施設に関しては、規制の厳格化が進みます。

まだまだ時間が・・・と思っていましたが、差し迫ってきたのでそろそろ読み込みを開始したいと思います。

 

二級建築士製図試験終了

受験者の方お疲れ様でした。どうしても受験したら過去を忘れるのが建築士らしく、そのため新試験制度に関してもまったく興味がない大人が多い・・・。しかしそういうふうになりたくないので、毎年注目しています。

さて、今年の課題は「3階に住宅のある貸店舗(乳幼児用雑貨店)」でRC造3階建てという2級では非常に特殊でした。

実は2級の場合、木造よりもRC造のほうが簡単です。ただ再受験組にとっては木造の知識が全く通用しません。そのかわり今年学科を受かった方には非常に有利でストレート合格を狙いやすい年といえます。

しかもRCでも3階建てですから・・・ある意味1級建築士に近い受験内容です。上下を考えなければなりませんからね。2階と違い頭が・・・。

ただ、2級建築士でも3階建て程度までは設計することが多いですから、いい訓練になったと思います。

あと、2級でRCで受験した方々は、1級受験ではかなり有利になります。1級は2級のRC造ほど表現力を問われません。プランニング・エスキースでは1級がはるかに難しいのですが、表記では2級のほうが難しかったりします。よって今回2級を突破した方は、是非将来1級受験してみてください。まあ難易度は桁外れに高いですから2級のようにうまくはいかないでしょうけど。

作図は木造より簡単ですから、合否判定はかなりシビアになりそうです(未完成は少ないでしょうから)。しかもプランは非常に簡単でしたからね。あとは合格発表を待ちましょう。

平成27年一級建築士試験学科合格発表

昨日は、一級建築士と木造建築士の学科の合格発表。

部下も無事受かっていました。良かった。

合格者の皆様おめでとうございます。そして製図試験も頑張ってください!!

さて、今年の受験者数はなんと25804名!!久々に前年度を上回りました。これで下げ止まればいいのですが。

合格者は4806名。こちらも昨年度を上回り合格率も18.6%と高止まっています。

注目すべきは、合格基準点。92点と難易度が高いと思われながら、昨年より2点も上回ったことです。計画では新問が多く、環境設備の難易度が高かったので難しく感じる事があったかもしれませんが、法規と構造が実はかなり簡単だったうえ、施工も平年並みだったため、ギャップがあったのかもしれません。環境設備は、新試験制度で初めて基準点が1引き下げられました。これは総得点では高い反面、環境設備で着実に加点できなかった人が多かったことへの救済措置と思われます。知り合いは楽に100点越えしていたのですが、難易度は高いと言っていたので、案外受けた感想と実際に取った点数では乖離していたのかもしれません。

二級建築士と異なり、受験者の七割は、建築系大学卒で受験しています。この場合、大学卒実務経験2年で受けられるので、初受験は20代中盤となります。24~26歳の合格者は全体の23%と比較的高く、きちんと勉強できる環境であれば、大卒有利なのは否めません。逆に二級建築士資格のみで受験したたたき上げ(学歴要件がない)のは18%。20代中盤で建築業界にトラバーユした場合、二級受験も考え初受験が30代後半から40歳代になるので、やはり難しいですね。それでも割合はともかくかなりの人数がいるのは驚きです。実際40歳以上の合格者は15%もいるのです。

男女別では、男性が78.8%を占め、1級はやはり男性のほうが圧倒的に多いです。それでも女性が2割もいるのか・・・というのが設計現場での正直な感想です。全体の人数が減ってきたこともありますが、他の業界のように女性が受験しやすい環境をつくることも必要かもしれません。もっとも女性に限りませんが・・・。

二級建築士学科試験合格発表

昨日、二級建築士学科試験の合格者発表がありました。合格者数は5996名、合格率は30.1%。この5年では平成25年の28.3%に次いで厳しい年になりました。通常は35%越え程度であったことから今年は厳しい結果となりました。そもそも問題が難しすぎたのか?合格基準点も総得点で59でも合格で、施工に関しては基準点が12点と補正されていました。合格人数が昨年にくらべて2000人程度減りました。

二級建築士合格者は学歴(プラス実務も含む)で8割となっており、トラバーユは非常に難しい資格となっています。それでも今年も18.6%の実務のみでの受験者がいることは驚きです。というのも学歴無しでは実務経験7年が受験資格として重くのしかかってくるからです。建築系大学や専門学校(一部を除く)の場合、卒業すれば事実上二級建築士の受験資格を得られるのとは大幅に違うのです。

年齢的には24歳以下が47.2%を占め、建築系学卒の若年者が有利な資格のようです。確かに運不運で決まる試験内容ではないですからね。それでも50歳以上で合格した人も2.3%と少なからずいるわけで、若いうちに落ちている人はもっと頑張らねばなりまsねんね。男女比は7:3。思った以上に女性の合格比率は高いです。

建築士は、建築設計事務所・・・というイメージを持っている方もいらっしゃいますが、建築士が必要な職業は多岐にわたり、今年の二級建築士の職域別で見ると、設計事務所所属は14.6%しかいません。ならメーカー??と思うかもしれませんが、プレハブ住宅会社でくくられている職域も9.4%しかいません。今回紹介しているデータはあくまで今年の学科のみの話しです。とはいえ傾向が見えてきて面白いですね。

 

建築基準法改正の質疑応答集更新

国土交通省ホームページに「建築基準法の一部を改正する法律(平成26年法律第54号)について」というページがあります。ここでは主に6月1日施行の改正建築基準法やその関係告示などが掲載されています。パンフレットなどのPDFデータや講習会のスライドも有り、今回の基準法改正を学ぶのに最初に見なければならないページです(もちろん関係者はご存じですよね?)。

昨日、その質疑応答集が更新されました。皆さんが疑問に思っていることの回答が多く掲載されています。今回は適判やルートなどの質疑が数多く掲載されました。目を通しておきましょう。

6階建てのモデルハウス

パナホームは新宿区に6階建てのモデルルームを作ったそうです。

日経アーキテクチュア

相続税対策で多層階住宅の需要が伸びているそうです。どういうことなのかな?とちょっと疑いますが、需要があるならアピールするのは当然です。

ただ、実際住みやすいのかな~と疑問に思います。数世帯住宅や用途が別れるなら階が別れるメリットもありますし、単独世帯なら意味がないかな。

プランニングや工夫でただの雑居ビル、共同住宅とは違うんだと思います。

とはいえ、意外とコスト高になりやすいと思います。だから相続・・・ということでしょうかねえ・・・。

改正建築基準法及び、改正建築士法改正の講習会・説明会

6月改正が近づいてきましたが、実務者は忙しくてまだチェックしていない!と言う人も多いと思います。

自分で読むのも面倒ですので、講習会などに参加されることをお勧めします。

とりあえず士法改正は

建築士・建築士事務所のための改正建築士法講習会(建築3会による)

が公式のものとしてお勧めしておきます。士会、事務所協会、建築家協会の会員は安価に受講できます。

基準法関連は民間の確認機関も実施しています。

ERI

UDI

まちづくりセンター

ビューロベリタス

など。自分が活用している機関や、近いところでやっているのに参加するといいと思います。

建築士法は、こういうときでないと学習しないと思いますので、業務に関係ない!などといわず、確実に理解しておきたいものです。

建築基準法は、仮使用と適判がメインですが、関係ない!と切り捨てないで欲しいです。適判の適用に関しては構造屋さんだけでなく意匠屋さんも重要です。意外と新旧で異なりますので要注意です。

高層ビルが浸水想定地域に??

はい。アメリカのフロリダの話です。

高層ビルが続々建つフロリダ。沿岸の半分が海水に浸食される(日経WOMAN ONLINE:ナショナルジオグラフィック2015年4月号特集「フロリダ発 海面上昇とマネー」より)

地球温暖化で海岸は沈むんじゃないか?と考える人は多いはず。お台場大丈夫かな~とか。海外に目を向ければツバルのように近いうちに水没してしまうのではないか?と言われている国もあります。

ただ都会はどうよ、と思ったとき、意外な都市が浮かび上がってきます。フロリダ州のマイアミです。

高層ビルが沿岸に立ち並ぶ風景は圧巻です。長い沿岸は標高も低く、都市化しやすいといえばそうですが、ある意味浸水・水没しやすい土地ともいえます。すでに砂浜のほぼ半分は浸食されているそうです。何しろ人口が半端じゃなく多い地域は非常に標高が低いのです。ついでにフロリダはマングローブ帯なども維持できなくなるそうです。人口都市だけでなく自然も浸食されていくということのようです。

日本の場合はどうか?新潟などのように海岸侵食が大きいなど別な理由の場所もありますし、地球温暖化だけが原因ではなさそうなものも含めると結構ありますね。大地震や津波、原発だけに気を取られていると・・・ってこともあるかもしれません。