コロニアルの屋根材の台風検討書にみる今回の台風21号

現在は構造計算が必要な木造住宅では屋根材の耐風性を検討しなければなりません。

木造住宅ではそもそも2階建てが圧倒的であり、構造計算するのは長期優良住宅や耐震等級を必要とする物、木造3階建て等に限られます。なので標準的な屋根の施工方法で施工している場合がほとんどかと思います。

その木造3階建て等で添付している屋根材の検討書で一番メジャーなクボタ松下のカラーベスト屋根の計算ツールで基準風速を入れて検討して見ました(検討はある条件下で木造2階建てを計算した場合です。あくまで一例です)。

まず東京地区で多い基準風速34m。最大の風圧力は1762N/m2です。カラーベスト標準施工の耐風性能値は2250N/m2で余裕があります。東京で34mの風が吹き荒れることはあまりないですので、まあ基準内に収まっているし「普通は」安心です。個人的にはあまり余裕がないな~と感じてしまいます。

40mとなると様相が変わってきます。棟端部でNGが出始めます。つまり標準施工だとそのレベル、ということになります。もっとも東京では・・・ですが、全国を見ればさすがに不安が残ります。カラーベストの補強方法では、補強工法<A><B>なるものもあり、この方法だと飛躍的に耐風性能がアップします。10m以下の場合、標準施工では2250N/m2なのに、補強工法<A>では5900N/m2です。これはかなり強いです。基準法での基準風速の最大は46m(棟端部は3225N/m2)なのですが、これでも余裕でクリア出来ます。

風に心配な場合は、あえて補強工法を選んでみるのも良いかもしれません。

 

大阪府北部地震の地震波

まだ地震名をどう書けばいいのかちょっとわかりませんが、6月18日午前7時58分に大阪府北部で発生した最大震度6弱の大きな地震の地震動の観測データを防災科学技術研究所が公開しました。特設サイトはこちら日経XTECH(日経ホームビルダー)の記事がわかりやすいです。今はこういうのは早いですね。以下日経の記事より。

マグニチュードは6.1と震度の割に小さい規模です。ただ震源が浅めで都市部に近かったこともあり震度・地震動とも比較的大きくなっているようです。逆断層型で震源分布は4km四方の広がりをもつようです。

同研究所の観測した中ではK-NET高槻の揺れが最も大きく最大加速度は806ガルを記録したそうです。これは熊本地震(最大1580ガル)の半分程度です。そして速度・加速度応答スペクトルは0.5秒以下の短周期成分が卓越しているので、剛性が低く耐震性が低めの古い木造住宅よりも、比較的新しい木造住宅のほうが共振しやすいかも?という可能性があります。揺れが熊本などよりも低く、短周期だったことが、建物の倒壊などが少なかった理由かもしれません。もっとも同じ地震でも地域によって揺れは大幅に違いますので、一概にはいえないのですが・・・。

宮崎県の霧島連山の硫黄山噴火

最近、日本は地震が多いと思いませんか?そして大噴火こそないものの、噴火も相次いでいます。だから危険!!という発言したいわけではなく、くだらないニュースに目を取られていないで、こちらも注目して欲しいというだけです。

今回の噴火はそれほど大きいわけでもなく、気象庁も噴火警戒レベルを2から3(入山規制)に引き上げたのみ。2月20日に噴火警戒レベルを2に上げるなど警戒レベルが上がっていた火山でした。

日本全体が地震や噴火の活動期のようです。そしてこちらの警戒通りにならないのも自然の摂理。予想ができないとはいえ、興味が薄れるのは危険です。

 

台湾地震に思う

台湾で6日に発生した地震はマグニチュード6.4ながら大きな被害がでました。人的被害はとてつもなく大きい、というほどではないですが、衝撃的なのはビルが傾いたり、低層部が押しつぶされている点。このような壊れ方は最近見なかったのでさすがに怖いです。これでは救助隊も中になかなか入れません。

一般に鉄筋コンクリート造や鉄骨造は強いとされています。耐震診断に行っても、木造家屋に住んでいる人はそう思っている人が多いようです。しかしながら建築物である以上、倒れることはあります。そしてその基準も木造と大差ないです。もちろん高層ビルなどはまた違う基準ですが。地震の周期によってはある程度高さが高い建物が壊れやすいこともあります。それは耐震技術が発達したと思われている日本でも同じです。また壊れたときの被害も大きい建物のほうが大きいですし、救出の難しさも今回を見たら相当難しいだろうなと感じます。

今回の地震でも写真はいろいろなことを物語っています。傾いた大きめのビルの近所には2階建ての古い住宅などもあり、それらは無傷のように見えること、意外と建物被害は多くないこと。毎回地震はパターンは違います。なので一辺倒に地震対策を語ることはできません。今回は火事が話題になっておりませんが、木造地域で火事が起こればまた違った印象を受けたかもしれません。

新しい情報はこれから入ってくると思いますが、一名でも無事な方が多ければと願っております。

草津白根山で噴火か?

23日午前10時5分ごろ、群馬県草津町の草津国際スキー場で雪崩がおきたそうです。噴火の影響ともいわれています。気象庁も噴火したもようとし、火口周辺警報を発表し噴火警戒レベルを「3」に引き上げたそうです(当初はレベル「2」に引き上げていた。)。

噴火にともない、同スキー場では、ゴンドラに乗っていたスキー客4人が噴石に当たって負傷したり、雪崩に巻き込まれ人がいたり(行方不明者も?)と、被害がでているようです。またレストハウスの屋根を噴石が突き破ったりもしているので、ちょっと怖いですね。噴火の詳しい状況は入ってきていませんが、大事にならないで欲しいです。

ミニ振動台の設計

以前からの計画を具現化すべく、案を練っています。

某イベントでストローハウスコンテストの司会をやっていて、やっぱり電動振動台は持っておいた方がいいな~と思っていました。ただモーター速度を速めて等間隔の波で実験しても面白くないかな~と思い実現化していませんでした。

現在計画しているのは一方向の波の速度を可変できるだけでなく周期も変更出来るタイプです。この上に二体の実験ミニハウスを載せて、偏心や周期などをわかりやすく解説出来るようにするものです。特に母屋下がりやオーバーハング、吹き抜けなどがわかりやすく揺れるように設計中です。

近年、建物強度が強くなった反面、変な形状の建物や構造的に何も考えていない建物が増えているので、一般の方も設計者も簡単に理解できるようなモデルを目指しています。

近年はカメラが小さく良くなって模型の撮影もかなり楽になりました。特にハイスピードカメラ系は安価なコンパクトデジカメでも搭載しているので揺れをスローモーション撮影できるので重宝しますね。

またサーモグラフィーを併用すると熱画像で、どこに力が・・・なんてことも表現できるようにもなりました。時代は進化したものです。

まあいつものように・・・計画頓挫ということもありますが(汗)、出来たら発表しますね。

阪神・淡路大震災から23年

あの阪神・淡路大震災から23年。かなりの年月がたち、神戸新聞のサイトには8401日と書かれていました。関連死を含めると6434名の命を奪ったと言われています。

常に様々な衝撃的な事件や災害が発生しているので記憶が薄れていると思いますが、あれ以来、高速道路が落ちたり、たくさんの死傷者が出た火災、都市型震災というものは実は発生していません。大きな地震は新潟県中越地震や東日本大震災など発生していますが、大都市から離れていたり、大都市ではそれほど被害が大きくなかったりしました。そのため震災対策が行き届いているような印象を受け、大都市では震災に対する恐怖感が減ってきているような気がします。しかし都市は日々老朽化していきます。これは紛れもない事実で、新型の建物もいずれ老朽化していきます。

阪神・淡路大震災のとき、新耐震の建物は比較的被害が少なかった、といいます。しかし、新耐震の建物はその当時築15年に満たず新しかったという事実を忘れてはいけません。新耐震導入当時の建物が現在は築35年を超えてきています。それだけの月日が経っていることを理解せず、未だに新耐震にこだわる政策には納得はいきません。もちろんそれ以前の老朽化したものが先というのはわかりますが。となると、今後は新耐震の建物をどのように分類して対策を講じていくのか?が課題となります。

備蓄品についても定期的に入れ替えなければならず、一回対策を打てばいいというものではありません。継続性が大事です。

大都市では人口が多すぎて外からの対策には限界があります。そこに住む1人1人が少しずつ対策をし、少しずつ助け合うことで、どれだけ助かることか。そう思いながら、1人1人がこのような機会に対策を考えていって頂ければ、と思います。

ARCHITREND ZEROのwallstat連携 計算編

さて、先ほどのデータに梁・土台を適当に入力して計算して見ました。

wallstatのバージョンは3.3.9です。

今回は実験なので、同一サイズの梁を適当に入れてみました。

試計算を行ったら、実計算です。このソフトの2つの難関。1つはモデルを作るのが難しいこと、2つは計算が長いことです。この程度の部材数でも10分以上かかります。

今回はCore i5-7500 3.4GHz メモリ8GBと建築では普通のスペック(通常パソコンよりは高いスペック)で挑戦。ブログなどを書きながら計算させました。少なくともと、ボケーってしてディスプレイ前に座っているなんてできません!!

10分経過するとイライラです。電話応対、メール応対などを済ませながら過ごします・・・。

15分で計算終了です。

この程度で15分ですから、複雑な大作は・・・ということです(ごめんなさい梁を入れ直す前の画像なのでちょっと間違えています)。別パソコンを用意したいところです。もちろんきちんとアニメーションしてくれました。

このモデルは筋かいを極端な形で入れている実験モデルなのですが、どの筋かいに大きな力が働いているか?などわかりやすいです。普段気がつかないことも揺らしてみるとわかったりします。これが正解!!ということではないのですが、良い指標となります。本舗でも本格的に設計のために使っていこうと思っています。

 

 

ちょっと地震が騒がしくなってきたな・・・

最近、また地震が多くなったと思いませんか?

たぶん印象ですが、2月末からしばらくなかった震度五弱以上の地震が、6月20日の豊後水道、6月25日の長野県南部、7月1日の北海道、7月2日の熊本と、位置がバラバラなのに、各地で発生していることです。関連性はないのだと思いたいのですが若干不安になりますね。

不気味に東京は地震があまり発生していません。2015年の東京湾の地震がそこそこ強かったくらいでしょうか?地震への警戒心が減ってきていないか?ちょっと心配になりますね。東日本大震災のときに買った食料備蓄の期限が切れているものを、訪問時にみかけます。熊本地震で見直してくれれば良かったのですが。気がついたら点検してみましょう。

地震に強い建物で地震に備えるということ

職業上、家を建てたばかりの方やマンションにお住まいの方とも建物に関する会話が多いです。

そのなかで不安に覚えるのは、私の家は耐震等級3だから大丈夫、とか一流企業が建てたブランドマンションだから大丈夫、との声です。

もちろん、古い耐震性の低い建物より強いわけですし、個人的見解ですが、そのような建物が倒壊する確率は低いです。絶対はないとはいえ、不安に怯えて生活するよりよっぽど健全です。

でも心配なのは、果たして建物は大丈夫ですが、その他の対策をしなくてもいい、と勘違いしてるのでは??という点です。

仕事をしていれば、自宅にいない時間が多いです。学校に通っているお子さんもそうです。地震は来る時刻は指定できません。よって家から出ているときの対策もかなり重要です。いざというときの集合場所、伝達手段といった初歩的なことを忘れているのです。また備蓄などは耐震性の有無にかかわらず必要です。特に東京はすぐに水や食料が届かないと思っていたほうが確実です。マンションで備蓄がある、といっても長期には耐えられません。水道だってすぐに回復する保証はありません。エレベーターもしかりです。建物が大丈夫でも避難所へ、なんてこともあるかもしれません。

いたずらに怯える必要はありませんが、建物が安心、というだけで地震に安心なわけではありません。特に東京のような大都市は、東日本大震災が襲った東北沿岸とは勝手が違います。津波はこないかもしれませんが、他の脅威は確実に存在します。特に人口が多いので、備蓄が鍵となります。特に耐震性などに不安がない場合、忘れ去ってしまう可能性もありますので、十分に注意してほしいものです。

最近、また地震が多くなり東北や熊本だけとは思えません。備蓄にタイミングはありません。東日本大震災のとき準備したものは、賞味期限など過ぎてしまったものがほとんどだと思います。年末に入る今のタイミングでもう一度確認してみてはいかがでしょうか?