木造耐震診断の階高による地震力補正

あまり階高の高い耐震診断はやらない(住宅メインなので)ですが、たまにあります。その補正は悩ましい部分があります。何せマニュアルでは「適切に」ばかりですし。実例があるわけでもありません。

個人的には、構造計算ソフトで荷重を計算して補正します。変換シートは作ってあるので心配ありません。

あとは筋かいとかの評価。グレー本に基づいて評価します。筋かいは幅900以上を基準とし、高さは幅の3.5倍までを厳守します。900の筋かいの限界は900×3.5=3.15mです。この高さは構造階高でやっています。ただこれではさすがに不安ですね。限界に近づいたらまずやりません。1800の筋かいだと1800×3.5=6.3mです。まあこれだけの長さの筋かい材に良好のものがあるか?疑問ですが。これも絶対にやりません。はらみすぎますし。あと筋かいは両面面材で囲わない場合は使いません。実験などで出ていますが、45mm厚程度の筋かいはすぐにたわみますからね・・・。露出でやる勇気はまったくありません。実際は自分なりの基準を設けて対処しています。

構造用合板は幅600以上なので使いやすいです。高さは幅の5倍まで600なら3mまで、900なら4500までです。構造階高4mくらいまでは使えそうですが、幅が狭いものは注意が必要そうです。

とはいえ、建築基準法には柱の有効細長比とか、他にも守らなければならない基準が多いですし、そもそも高さが変わって、同じ強度で評価していいのか?とかあります。個人的にはグレー本でも、上記の基準があるわけですから、通常はそれを守っている場合のみ同じ倍率を使います。ただWOOD-ST Ver1でまだ壁倍率変換が無かった頃(それが正しいと思う)、自分でせん断剛性と短期許容せん断耐力を計算しているときに、せん断剛性は大きく変わってくるのでバランスが悪い建物などでは結構注意が必要だなと感じました(まあグレー本ベースでも母屋下がり階は結構神経質)。

東京デンコーの安心精密診断などは、単体で重量の精算ができるので便利です。この機能を真面目に使っている設計者がどれだけいるかは疑問ですが。HOUSE-DOCにはないので、私のように構造計算ソフトと組み合わせて、地震力補正シートを作っているのでしょうか??ちょっと気になります。