日本の木材はどこへ??

木造住宅の構造材は、外材に頼っているのが現状。いくら国産材が多いとはいえ、プレカットとの相性を考えると外材、それも集成材に使いやすいホワイトウッドやレッドウッド、それにベイマツはこれからも必須です。

さて、国産材が良いか悪いか?は別として、国産の杉が値上がりしています。杉の用途といえば、様々。別に構造材だけではありません。

このウッドショックが話題になる前、、2月4日の日経新聞では、国産スギ丸太の中国向け輸出価格が最高値を付けたことを報じている。理由はオーストラリアとの通商摩擦などを理由にとめて、日本産の引き合いが増えたそうです。それ以前にも増えたというニュースがありました。特に2022年からロシアが丸太の輸出を禁止か?というニュースが昨年末に流れました。様々な要件が今回の事態につながりますが、国産材の不足は今回の材木不足で家が建たないという狭義のウッドショックとは別物である可能性があります。そんなことを反映して、2020年度版の森林・林業白書では、木材輸出は過去20年で最高であり、特に中国向けが好調とのこと。そもそも2001年の約5倍になっているそうです。特に2013年あたりから急増して2017年あたりからは高水準で推移しています。2020年は2017年の約1.9倍だそうです。つまり国産材が今回のウッドショックでなくなったわけではなく、それ以前から兆候があり、海外産材が入手難になったことから、クローズアップされたに過ぎない。ウッドショックで国産材を!といっているのが馬鹿らしくなる推移である。もちろん世界的に木材不足なわけで、他国からの引き合いが増えているし、国内需要も増えているのは間違いない。

ちなみに、上海ディズニーリゾートの施設内には日本国産材を使ったモデルルームを完成させたニュースもある。(岐阜新聞Web 2021年5月23日) 家具も値上がりしてきています。とりあえず海外の動向は置いておいても、国内でも住宅メーカーや工務店が取り合っているだけでないのは事実です。もちろん室内ドアや仕上げ材なども含め木材は様々なところで使われています。その需要と供給のバランスが徐々に崩れてきたのが、限界に達しつつあるというのが、ウッドショックの本質なのです。その点ではハイテンションボルトが無くなって鉄骨が立ちにくくなった先年の現象とはやや違います。もうかなり長く続いている流れなのでしょう。

そんなわけで、国産材の増産が厳しいのは、今回海外産が不足しているだけではないようです。我々に入ってきていない情報はまだまだ多そうです。目の前のうわべだけの情報に惑わされないようにしたほうが良さそうです。