建築構造計算I演習300題<鉄筋コンクリート構造計算入門>

一般に、構造計算の本は古い本ほどシンプルでわかりやすい。現在の書籍は法的にも複雑になりつつある現状をうまく説明できていないものが多い。

今回、たまたま、1966年の「建築構造計算I演習300題」を入手できました。貴重な本ながら状態が良く十分学習に使えるものでした。もちろん中身も。

題名にあるとおり300もの問題があります(本当に300なのかは不明)。知識を問うクイズのようなものから実戦的なものまで。読みながら演習していくと自然に物件の解き方がわかってくる構成になっています。

この本が素晴らしいのが、第1章から第5章まで、学生の立場から基本事項を山田修先生が、第6章を実務の立場から土屋信先生が執筆していること。第5章までで実務に必要な知識を身につけ、第6章で鉄筋コンクリート造2階建ての診療所付住宅の付属屋の計算事例が掲載されています。第6章の記述・説明がやや物足りないものの、第5章までの知識があれば読みこなせるようになっています。前半の記述は古い本ながら平易で読みやすい文章で、活字・構成も非常に良い感じですね。この書を読んで羽ばたいた構造技術者も多いのではないでしょうか?