2月13日の最大震度6強の被害状況(宮城県・河北新報)

河北新報のこの記事(2021/3/27)によると

宮城県が2021年2月13日の最大震度6強の地震の被害状況を発表しました。

住宅の被害は9432戸、被害額は150億円、負傷者は19市町村で計64名(重傷6名、軽傷58名)だそうです。

この地震は最大震度6強でしたが、6強は蔵王町のみ、6弱は石巻市などがありますが、全般的に人口密度が低い地域でした。仙台市は最大震度5強でした。

ここで注目したのが、震度5強の仙台市の被害。震度5強にもかかわらず、3630戸の被害があったこと。現在の住宅は震度5弱ではあまり損傷しないイメージですが、震度5強になるとやはり損傷してくる、ということでしょうか??ちなみに宮城県全体で、全壊は3,半壊は92だそうです。どちらかというと福島の被害が大きかったイメージですが、仙台の被害も多かったようです。

もしかしたら古い建物で東日本大震災で傷んでいたかもしれません。余震も多かったですからね。そう考えると大きな地震に耐えられるだけでなく、ダメージが少ない建物を作る必要があるかもしれません。最近の木造住宅は高耐震ですが、釘でせん断力を負担する箱形の建物なので、想定より強い力がかかると建物が弱くなりがちです。もちろん耐震等級3などに上げていけば、弱まる可能性は少ないのですが、5㎝の釘を構造用合板に打ち込んで柱をとめている構造が、建物の耐用期間中に、ある程度の揺れで緩んでくる可能性は否定できません(もちろん一般人が考えるより釘の保持力は高いのですが)。

そこで制震金物を使うことを推奨する方もいますが、あくまで補助でしかありません。間取りが無限にある木造住宅で、常に効果的に設計することは難しいと思っています。構造計算で耐震等級3取得も同様です。計算や高強度の耐力壁や金物で無理矢理おっつけても本来の趣旨に反してきていると思っております。

それなら構造計画的に無理がない建物設計を始めから行った方が良いというのが私の結論です。RC造やS造では無理そうな建物ってほとんど見かけませんが、木造はかなり無理して設計・施工していますね。これで耐震等級3だからとかいっても安全かどうかは怪しいところです。力学的に見ても自然でバランスの良い設計を考えつつ住宅を設計する必要があると思います。なので意匠設計者が計算までするかどうかは別として、構造設計を把握している必要は絶対にありそうです。といっても建築士は設計のプロ。構造計算はともかく、構造面が弱いと思っていても言わない建築士のほうが多いかと思いますし、自分の設計は正しいと思ってしまう人も多いかもしれません。

最近、新しめ、というより新品同様の建物の相談を受けることが増えてきました。それも交通振動、揺れ、クロスのヒビなど・・・。新築だから安心なんてことはありません。設計が良いから良い建物とも言えません。設計も施工も大切です。そんなこと当たり前だと思っていましたが、世の中そうではないようです。そんな状態だから耐震等級3が大切などとしか言えないハウスビルダーさんや設計者が増えているわけで(私は耐震等級3を否定しているわけでも、そう言っているビルダーや設計者を否定してるワケではありません。そう言わなければならない状況を憂慮しているのです)根本解決は遠そうです。

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