CLTのパブコメ・告示化(あくまで感想)

なんでそんなに急ぐのか??わかりませんが、急ピッチに進んでいますね。誰が得するんでしょうか??

以下はパブコメ等から読んだ個人的な感想です。まだ告示は正式には出ていません。くれぐれも内容を鵜呑みにしないように・・・引用もお控えください

CLT(直交集成板)を利用した木造建築物の設計・施工ができるように、国交省は着々と準備を進めています。CLTとは、Cross Laminated Timberの略称で、ひき板を並べた層を板の方向が層毎に直交するように接着した大判のパネルです(日本CLT協会HPより。以下も参照にして書いています)。1995年頃からオーストリアを中心に発展してきた比較的新しい木質構造です。メリットは、寸法安定性の高さ厚みがあることから高い断熱・遮音・耐火性を持つことです。近年木質材料を使っていこうという日本においても魅力的な構法だと感じたに違いありません。通常の木造に比べて燃えにくいというのはポイントが高いかもしれません。日本でも2013年12月にJASが制定されています。

CLTパネルは国産材でも作ることができます。無垢材の良い材料が少なくなってきた反面、CLTに用いるような材(合板用として活用されるB材なども使える)は豊富なようです。輸入集成材に頼るよりは・・・というのもあるのかもしれません(すみません、あまり国産化に関しては知りません)。

CLTパネルと集成材の違いは、集成材は張り合わせる板の繊維方向が平行方向で張り合わせますが、CLTは直交しています。

CLTの建築での使い方は、壁式RC造のような感じですね。壁式RC造に比べた優位点は、軽量で短期間で工事ができること。断熱性でも多孔質な木のおかげでかなり良いです。強度も軽量な割に高いのです。耐火性も通常の木造よりもあるので、壁式RC造のシェアを奪っていくかもしれませんね。

3月8日までパブコメやっているので、覗いてみるといいでしょう。意見がある方も。内容的にはあまり問題がなさそうなので、恐らく4月頃には告示を公布・施行するでしょうね。

パブコメの告示案では、材料強度などが定められています。また構造計算の方法も60m以下の建物が対象で・・・という他の構造形式に近い区分です。CLTの場合、区分イ(31m超60m以下)は、ルート3(保耐or限耐・大臣認定)。区分ウ(31m以下)はルート2もしくはルート3、大臣認定。ここが一番多いと思うのですが、通常は適判で、ルート2に関しては、前回の改正であったように確認検査機関(主事)次第で、適判の対象外になるのも同じです。区分エ(3階以下、軒高9m以下、最高高さ13m以下)は、ルート1等。住宅などはここになるんでしょうね。日経アーキテクチュアの記事を見る限り、4号建物の場合、構造計算が必要なようです(ごめんなさい。私はパブコメでそこまで読み取れませんでした)。

パブコメを読んでの感想は、土台は必要なのか~とか、ラミナの方向も関係あるのかとか、耐風梁の補強どうするんだろ~とか色々。

個人的には壁式なのに、鉛直力のみ負担する柱を使ってもいいのは助かります。まあ耐火で・・・ってことでしょうか??

垂れ壁や腰壁パネルの両側には無開口壁を設けなければならないと明記されていますが、どれくらいのサイズなのかな~とか、あいまいにして欲しくないところです。

→90㎝ですね・・・意外と長いです。普通に低層で設計するならやはり共同住宅が適しているようです。

地下室にはやはり使えません、と思ったら外周以外は使える・・・面白い用途が思い付きそうです。

構造計算については、限界耐力や保有はちょっと読めませんが、ルート1とルート2は意外と簡単にできそうだな~と感じます。もっとも施工に関する知識がないと設計自体できそうにありませんが。壁量も15kN/m程度なら、形状の自由度はともかく設計しやすいと思うし、接合部を止める金物がきちんとしていれば、細かい設計は不要で、良い感じで設計できそうです。CLTやってから在来木造やっていると気が狂いそうになりますねえ。

耐火に関しては、準耐火では必要な燃えしろが、接着剤によっても異なるのが興味部会です。45分で3.5㎝(フェノール樹脂接着剤で耐力壁)、60分で4.5㎝とCLTならそれほど難しくなさそうです。共同住宅などで形状も含めて、在来やツーバイフォーから乗り換える業者も増えるのでは??と感じます。

まあしばらくはCLTパネルの入手性や、施工業者など問題は多いと思いますので、我々には無縁かな~と感じています。

以上はパブコメ等から読んだ個人的な感想です。まだ告示は正式には出ていません。くれぐれも内容を鵜呑みにしないように・・・引用もお控えください。

作成者: しろなまず

建築設計やっています。スマホやソフトウェアが好きです。