耐震講習会終了

毎年開催されている府中市の耐震講習会に参加してきました。意外にも最初から最後まで聞くのは初めて。いつもは裏方やっていましたからねえ・・・。

その講習会が終わった後に、また講習会があるというハードなスケジュール。その講習会は耐震部材の講習会で、旭トステム外装の「パンチくん」と城東テクノの「FRPグリッド基礎工法」でした。パンチくんは、パンチングメタルを耐力壁にしよう!という安易?かつ合理的なもので、耐震補強時に高倍率の光が通る耐力壁を作れます。FPRグリッド基礎工法は、今まで難しかった基礎の耐震補強を手軽にできる画期的なものです。どちらも無理いって、府中で開催して頂きました(ありがとうございます!!)。

パンチくんは、先行するFPRグレーチングを使った光が入る耐力壁(ひかりかべつよし、ひかりかべ等)と同様のジャンルの商品です。耐力壁は地震に強い反面、壁なのでどうしても開放感を損ないます。特に光が入らないと嫌だ!というお客様にとって非常にマイナス面がありました。そこで透明じゃなくても光が入れば・・・という発想です。FRPグレーチングを使った物のほうが一見きれいですが、施工しにくいし、汚れやすいし、何よりも高価!!という欠点がありました。その点パンチ君は、壁面はただのパンチングメタルなので安価です。施工もしやすいですし、汚れも拭きやすいですし、ちょっとしたものを引っかけることもできますので、用途が広がります♪クロス仕上げも要らないので、施工手間も少ないです。また壁基準耐力7.8kN/mという異常な耐力も使う場所によっては魅力的です。

用途としては、階段、吹き抜けまわり、店舗正面などだと思います。

もっとも講習会では厳しい意見・質問も出ました。背割りがある場合は??とか、金物の納まり、床天井の仕上げ、サイズ・・・。まだ発売されたばかりなので、今後改良が加えられたり、施工方法などの工夫も生まれてくるでしょう。個人的には講習会で指摘された内容はそれほど大きな問題ではなく、むしろこの素材をどうやって使ったら美しくみせられるか?そちらのほうが課題だと感じました。

FRPグリッド基礎工法のほうは、FRPグリッドを既存の基礎に取り付け、ポリマーセメントモルタルを塗りつけるという他の工法にくらべ、かなり簡略な施工で補強できるのが強みです。工事自体は通常の左官屋さんでいけそうな気がします。FPRグリッドは若干高いとはいえ、増打ちに比べて基礎は出っ張らないし、施工時間も短いですし、メリットは非常に大きいです。

先行するアラミドや炭素繊維に比べても、貼り付ける必要がないので施工は簡略化できます。また講習会を受講するなど条件を満たせば、特にフランチャイズのような仕組みがなくても使えるのが強みです。また適用できる範囲も比較的広いので工夫のしがいもあります。

ただ、耐震診断・補強設計の手間は、そのぶんかかることを覚悟しなければなりません。通常この手の商品は、それを出荷している会社が計算したり、施工したりするので割高ではあるのですが、頼んでおけば安心!的な気軽さがあります。一方この商品は、施工は簡単ですが、耐震診断・補強設計は難しいです。まず、コンクリートの検査をしなければなりませんし、軸力を出して補強後の基礎の強度を算出して、使うFRPグリッドやサイズを選ばなければなりません。その計算が意外に面倒です。構造屋さんからみれば簡単なのですが、普通の設計者や診断者には荷が重いです。メーカーもexcelのシートなどを用意していますが、特殊な形状が多い診断物件すべてに対応できるわけでもないので、苦労するでしょう。その当たりのことはお伝えしました。本舗でもこの商品を採用するにあたって、社内でマニュアルと独自計算ツール・チェックシートを作り、よりよい施工・設計ができるように対応していこうと思います。

FRPグリッド基礎補強工法

パンチくん