勘違いしている方が多いのですが、木造は石膏ボードや合板は、その素材だけでなく取り付け方法で耐力が大幅に変わります。よって木造耐震診断では、素材だけでなく、何で打ち付けられているか?とか胴縁なのか?など精査する必要があります。
基本は、昭和56年告示第1100号(在来工法の合板などの耐力の規定)、平成13年の告示第1541号(ツーバイフォー版の耐力壁の規定)に従わなければなりませんが、この二つ、よく考えると新耐震ですよね・・・ということでそれ以前はこの告示に従う必要は無かったはずです。なので古い木造住宅の耐震診断はほとんど・・・ということになるのでしょうか??
さすがにマニュアル(2012年改訂版 木造住宅の耐震診断と補強方法)の質問・回答集にもそのように書かれています。タッカーで止めつけられている仕様は耐力が見込めないとあります。またマニュアル内にも釘仕様など簡易な記述があるので、それに従えばいい・・・はずです。
ただ、いつも思うのですが、この仕様表、現実と乖離していますね。2012年改訂でだいぶ現実に近づいた感じはするのですが。タッカーの件も、だったらタッカーの実験結果を公開してよ・・・と感じてしまいます。
そんなわけで、同じ仕様に見えても建物の耐力は大幅に変わってくる、ということを理解した上で耐震診断に望まないといけませんね。難しいですが・・・。
ソフトのレビューなどいつも参考にさせていただいています
記事を拝見して 不躾ながらご教示いただければと思いコメントさせていただきます。
枠組壁工法の耐力壁の基準耐力の捉え方についての質問です。
間仕切り壁 石膏ボードの件です
2012マニュアルp70 表4.10には
「大壁 石膏ボード直貼り 基準耐力2.6 釘:GN40」
と記載があり 釘はGN40に限定しています
また 質疑応答でも Q3.56では
「タッカーで留め付けられているような仕様では耐力は見込めません」と記述があります。
但し 平成13年の告示第1541号では
GNF40 に加え「SNF45 WSN DTSN」でも構わない表現です。
どのようにお考えでしょうか、お手すきの時にでもコメントいただけましたら幸いです。
コイノボリさん こんにちは。
基準法との差異は毎度のことなので、診断・基準法ともタッカーは駄目、2012マニュアルでは建防協で実験検証したのがGN40のみ、ということで勝手に理解しています。壁倍率が同じなので、SNF45 WSN DTSNが出てきたら、GN40と同じとして診断しようと思っています。また旧認定品も同様に考えています。あくまで個人的見解です。