建築基準法の「最低の基準」の意味

 建築基準法の厳格化は必要と考えるのが普通ですが、厳格化していくと勘違いしてしまうことがあります。つまり厳格に守る=建築基準法を守る、ことが建物にとって良いことなのだ!という勘違いです。
 言うまでも無く守るのは当たり前です。建築基準法第一条を紹介します。

(目的)
第一条  この法律は、建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低の基準を定めて、国民の生命、健康及び財産の保護を図り、もつて公共の福祉の増進に資することを目的とする。

 はい。目的条文です。ここには「最低の基準」を定めるとあります。つまり建築基準法は必要最低限なのです。つまりここで満足してはいけないと、暗に明示しているのです。もしこれを守れば十分と考えているなら「基準」でいいわけです。あえて「最低」と非常にインパクトのある表現をいれている意味を、設計者のみならず建築関連の仕事をする人は重く受け止めなければなりません。
 最近、法を守ることばかり考えている設計者が増えました。守らないよりマシですが、守りさえすればいい!みたいな安易な考え方は改めるべきです。構造屋さんも仕事とはいえ、基準法ギリギリのような構造を目指して良いのか?あらためて考えるべきです。数値だけの話ではありません。数値に表れない、法規にあらわれない部分も、技術者として考えるべきで、法律にないから、と言い訳してはいけないと思います。自戒を込めて・・・