通し柱の欠点

 通し柱がない!と怒られることが多い。現在の木造住宅では通し柱の有り無しでは、強度的なメリットはあまりありません。ツーバイフォー住宅にはそもそも通し柱はありません(通し縦枠などはある)。私は通し柱は太ければ効果はあると思っていますが、10.5センチや12センチ径の柱ではメリットは少ないと思っています。
 現在の工法では、出隅の柱が通し柱の場合、2方向から通し柱に梁を指します。細い材料ならともかく、太い場合は思いっきり断面が削り取られますし、その仕口部分は弱く引き抜きやすいです。そのため金物で止めるのでさらに断面欠損が大きくなります。しかも構造計算で行う場合、水平構面に対する金物が不足がちで、通常の納まりでは難しいことが多いです。それなら、通し柱をやめてしまって梁をきちんと組んだ上に2階の梁を設置し、ホールダウン金物で上下緊結したほうが安心だと思っています。あくまで一般的な住宅を想定していっているので、すべてが上記のようになるとは言えませんが、私はそう思っています。
 最近の木造構造計算は、ある意味過剰な金物がとりつきますし、土台めりこみも過剰感があります。が、現規定を守り設計することは建築設計事務所として最低限守らなければならない事項です。そう思うと、梁や柱はもう少し太めに余裕を持って作りたいですね。研究が進み、更にいい住宅が作れるような仕組みができるといいですし、我々設計技術者も努力していきたいと思います。