人材派遣のもつ意味

 私は人事出身ということもあり、人材派遣というものに抵抗がなかった。むしろ人材派遣の法律が改正され派遣分野が広がったことに無限の可能性を抱いていた人間でした。もっとも予測した方向とはかなり違う現状を悲しんでいます。今は個人の働き方よりも企業の都合のほうが優先されて、人材派遣という制度自体が岐路に立たされていると感じます。
 私は、一つの会社で働き続けるのも一つの生き方だと思っていますが、転職を繰り返すのも選択肢の一つだと思っています。豊臣秀吉がたくさんの仕事を転々としたことは有名な話ですし、初めから合う仕事が見つからないことも多いからです。
 しかし天職が早期に見つかった場合、しかもそれが専門職の場合、一昔前の終身雇用を前提とした日本的就労システムは害となることが予測されました。ずっと技術現場にいたいのに、課長になったりして管理職になってしまう・・・これは人によっては出世と歓迎する向きもありますが、同じ仕事を続けていきたい人にとっては苦痛になります。また職人の世界でもあるように、同じ仕事を続けているからこそ見えてくる世界もあります。スペシャリストという考え方です。仕事は同じで、企業を移っていく・・・そんなキャリアの積み方もあるのではないか?と思っていました。
 ちなみにこの考え方は私の考え方であり、包丁一本で・・・という料理人に近い考え方でしょう。また現役時代のプロスポーツ選手にも近いのかもしれません。残念なことに、私にはプロとして生き残っていくには致命的な欠陥があるので、今みたいに適当にやっているほうが合っていると思い夢をあきらめましたが。
 そこまでプロフェッショナルじゃなくても、帳簿をつける、レジを打つ、商品のピッキングを行う・・・など様々な分野が予測されます。営業もそうです。様々な場所での経験を活かすことが、その会社だけで生きていた人には良い刺激になります。生え抜きには生え抜きの良い点が、移動している人には移動している人の良い点があります。常に成長しつづける・・・なんて人間には無理。行きすぎた競争社会も怖いです。ですから、人にあった働き方は千差万別。あまり枠にとらわれすぎるのも問題だし、選択肢が少ないのも問題だと思います。
 今日、久々に旧知の派遣会社の方とお話ししたので、ちょっとだけ昔を思い出しました。