木造の短期めり込み

 先ほどの話題と違うケース。

 木造構造計算で短期めり込みを検討する、しないで、確認機関も設計者も割れているようです。する方は、告示に書いてあるから!といい、しない方は、新グレー本に書いてあるから!といいます。私は、やはり告示優先なので短期めり込みは計算するケースが多いです。例外的に軽微な場合は確認検査機関と打ち合わせの上、除外することもありますが。

 ただ、自分自身の考えは別です。耐力壁の両端の柱は、耐力壁が終局まで持つように設計しているはずなので、先に柱のめり込みで壊れることはない!という論。これは新グレー本のQ&Aに書いてあります。だからこれは私も正しいと思っています。ただこの議論には穴があります。たとえば2・3階の耐力壁があり、1階には耐力壁がないのに、短期めり込みがNGになるケース。これは耐力壁でもありませんし、先ほどの議論は通用しません。なので短期めり込みを計算でOFFで出力する場合も、先に耐力壁に関連しない1階の柱をピックアップし短期検討して、OKなことを確認するようにしています。まあ新グレー本には短期は必要ないみたいに読み取れますが、実際の建物は構造計算よりもサイディングやら何やらで堅くなっているので、めり込みが過大になるケースがあるかな?と考えています。

 まあ、あくまで私の考えです。ルール通りにやるのも大事ですが、ルールが曖昧な場合もありますし。だから、ルーチンワークも時には考えることが必要だと思い、考えるようにしています。まあ間違えるときもあるさ・・・。少しずつ成長していかないと・・・。

作成者: しろなまず

建築設計やっています。スマホやソフトウェアが好きです。