木造三階建ては揺れる覚悟が必要?

 今年は、ものすごい風が吹く日があり、今まででは考えられない問い合わせが増えています。特に木造3階建てに住んでいて風で揺れる!という相談が多いです。
 木造2階建てでも揺れるのに、木造3階建ては揺れやすいのは設計者の間では常識ですが、一般にはあまり知られていません。特に狭小系の木造3階建てで風に当たりやすいところだと、三階だと寝ることが出来ないくらいだそうです。
 異常気象が叫ばれて久しいですが、これからもこの手の悩みは増えるのでしょうね。私は木造住宅の場合、地震よりも風対策を過去にかなり悩みました。理由は大地震より風で揺れる可能性のほうが高かったことと、耐震診断で風の悩みが思ったより多かったことです。耐震性が高いからといって風に揺れないか?は必ずしも一致しません。上層部の揺れを抑えるには、より固く建物を設計するのがセオリーですが、狭小住宅の場合、なかなか理想通りに行きません。形状を工夫したり出来るだけ固くしてはいるのですが。
 耐震補強でも風や交通振動に有効なのは過去に補強してきた方の意見を聞いているとわかります。あまりにも揺れすぎると感じる場合は耐震性も低い場合もあるので、点検の意味で診断を、保険の意味で補強を考えてみるのもいいかもしれません。

作成者: しろなまず

建築設計やっています。スマホやソフトウェアが好きです。