現在の木造耐震診断ソフトは木造3階建てまで診断できます。しかし構造屋さんからいわせれば、現在の木造3階建ての基準から考えると、木造3階建てを市販の耐震診断で診断することに非常に不安を感じます。もちろん木造3階建ての診断も多数行い、補強工事を行ってきました。交通振動が止まったり、お客様にも喜んでもらっています。しかし診断データ自体には?でした(そのため構造計算と併用して多角的に検討しています)。
 耐震診断と木造構造計算の相関関係を調べようと以前チャレンジしましたが、挫折しました。新築ならまだしも既存住宅の診断を行う耐震診断と、新築の構造計算では比較する方が間違っているのかもしれません。
 しかし新築の耐震診断を行うチャンスなどそうないです。そこで昨年に行われたE-ディフェンスでの木造3階建て振動実験の独自で作成した構造計算データと比較してみました。すると驚くべき事に、ある程度似た数値が出てきました。更に診断データから、この建物が倒壊しやすいかも?ということを推定できるデータが出てきました。耐震診断は評点だけで判断しては駄目ですね。先日、A先生の講習で、HOUSE-DOCのデータの中で診断に使えそうなデータについてのお話がありました。やはり入力して評点だけを評価するようでは本当の診断ではないですね。
 一応、検証した結果(評点)だけ私の事務所のHPにアップしておきます。他は某所にて。

投稿者 しろなまず

建築設計やっています。スマホやソフトウェアが好きです。