阪神大震災をもう一度考える

 1月17日は、忘れもしない阪神大震災の日。もう15年だそうなので、震災を知らない人も多くなってきたようです。現地ですらそうなのですから、関東大震災以来大きな地震を体験していない東京の人には、正直なところ実感がないのも仕方がないのかもしれません。15年も経つのに当時の悲しみや衝撃は忘れられず苦しんでいる方々も多いと聞きます。研究も大切ですが風化させずに伝えることも大切です。
 私は当時建築にも地震にも興味がない文学部の一年生でした(年齢がばれる)。まさか将来建築や地震に関係ある仕事につくなんて夢にも思っていませんでしたから不思議なものです。しかし流れに流され今の仕事をしている身でありながら、少しは耐震対策などがわかってきたような気がします。それを伝えつつ少しでもお役に立てたらなと思っています。
 しかし現実は厳しいです。地震対策などまったく考えていない設計者が世の中には多くあります。法律の抜け穴をくぐり抜けたり、自分勝手な理論もない思い込みの耐震対策を押しつける設計者もいます。耐震診断といいながら、ソフトに入力するだけの診断者もいます。また根拠もなく「地震には大丈夫です」と家やマンションを売り込む営業マンもいます。また不景気も伴い、生活インフラの老朽化により思わぬ被害が発生する可能性も増えてきました。果たして、昔に比べて「良くなった」のでしょうか?最近疑問に思います。むしろ退化している部分も多くあり不安になる日が増えてきました。
 阪神大震災をもう一度、考え直す時期が来たのかもしれません。