ついに発売されましたね。私のところにも届きました。「なんか予想より早いな」という考え方と「大して変わっていないな」という考え、どちらに行き着くのでしょうか?今回のバージョンアップのポイントは、木造軸組工法住宅の許容応力度設計2008年版への対応です。私の知っているソフトではstrdesignにつぐ早さでの対応です。
今回、びっくりしたのは、旧バージョンがインストールされていると両方のバージョンを起動して入力が出来る点。計算も同時にできます。kizukuriやstrdesignでは出来なかったので、これはうれしいです。もっとも私のようにデュアルディスプレイで、同時に数棟計算することが日常の方以外は必要ないかも。ただバージョン間の比較が簡単にできるので、バージョン間の違いをつかむにはいいし、過去の旧グレー本での計算が必要になったときもいいかもしれない?と感じています。
細かい部分がかなり変わっていました。スラブの配筋もようやくシングルとダブルの区別が出来るようになりました。相変わらずピン固定は自動判別のようですが・・・(まあ間違えないと思うけど)。せん断補強用のSTのフック有り無しも指定できます(私は無しは考えられないけど、2階建てなら有りかな?)。基礎が簡単に計算できるという点では最強でしたが、さらに良くなっています。
荷重拾いの内訳ファイルがテキストデータとしてはき出されるのはおもしろいです。逆にここまでするなら、他のデータも出力出来ると、連携ソフトが作りやすいのだが。エクスポートも中途半端だが、存在するので、同社の他のソフトとの連携を考えているのかもしれない。もしそうなら、HOUSE-WLやHOUSE-DOC、DRA-CADなどと連携できるようになればいいな・・・。
風力係数が、各階半分毎に直接数字入力出来るようになったのは、実用面では非常に効果的。これで複雑な形状の建物でのざっくり検討が安心してできます。
残念なのはサンプルの完成度。まあ時間がないから機能アップしたところまでしかブラッシュアップできなかったのはわかりますが、新許容本の断面欠損などが考慮されていなかったり、NGが残っていたり・・・。初心者はサンプルを見て学習するのだから、もう少し練って欲しいものです。これは他社も同様な部分はあるのだが・・・。
長期優良住宅の設計では耐震等級2以上が求められますし、今後も構造計算に対する需要も増えると思います。そんななか操作が簡単で習熟しやすい同ソフトの価値は高いです。2階建ての壁量計算やN値計算もできますし、価格も他社のソフトより安いのもポイントです。
今月中にはアーキトレンドZも新バージョンを出荷予定なので、そちらも入手次第、比較してみようと思っています。
HOUSE-ST1 Ver4発売。