構造用合板一枚で5倍の耐力壁

 一般の木造住宅の外壁に使われる構造用合板の壁倍率は2.5倍。筋かいよりも強度が強いので、最近の住宅では当たり前のように使われています。反面、施工不良も多くみられ、期待した強度を維持できないなんて話もチラホラ。
 ネットを検索していたら「モックス」という商品を発見。モックスは破断しない「ねじ」で、一般的な構造用合板(9mm)に、規定の本数を打つと、なんと壁倍率5.0が確保できるという優れものだ。ビスのように破断せず、釘のように曲がらない特殊なビスのようです。大臣認定も昨年取得したようです。
 すべてが5倍だと引抜きが大変!という方には、ビス間隔を減らして3.6倍も取得しているので併用すると良いでしょう。3.6倍のほうを筋かいシングルと組み合わせて5倍なんてのも面白いかもしれません。
 また環境にも配慮してあり、分別解体可能(建築リサイクル法に対応)、クロムフリーという面でも優れています。薄めの合板でめり込みが心配!という方に推奨工具まであります。なかなか面白い商品と感じました。
 木造は複合的な耐震要素により成り立つと感じています。個人的には、このような単体で頑丈な商品は少々怖いです。できれば耐久性を考え12ミリでも認定を取って欲しかったです。性能が本当なら、色々用途が考えられます。何よりも一般的な合板でよいというのがいいです。合板の経年劣化が減ってくれば更に活躍できる商品だと感じました。

作成者: しろなまず

建築設計やっています。スマホやソフトウェアが好きです。