構造計算ソフトチェックは今年も続けます

 構造計算ソフト、特に木造のソフトが売れているらしい。今年の12月の建築士法改正で木造に構造計算が必要になる、という情報が流れたためと思われる。現実問題、木造2階建てで構造計算が必要となると技術者は完全に不足、オリジナリティのある建物の一部が建設不能になるなど昨年以上のパニックが予想される。よってそんな事態にはならないよう願いたい。国もようやくわかったのか、建築士法改正に伴う木造二階建ての改正は事実上延期になったようだ。
 さて昨年から木造構造計算ソフトを長期にわたり使用・試用し、現在の建築基準法に適合するのか?改正法に伴う構造計算概要書への対応など、様々な観点から点検し、生意気とは思いましたが、メーカーに質問したり、仕様変更の意見をしたりしました。
 さて2007年末の結論は、「現在の木造のソフト環境では、確実にどの確認機関でも通用する計算書は、そのソフト単独では作成できない」という点に落ち着きました。昨年末にリリースされたソフトも含め、法対応がお粗末だったり、計算書の出力名称と内容が異なっていたり、確認検査機関毎のバラつきに対応できないなどありました。まあ、どれも手計算や検討をある程度つければ大丈夫そうですが。私はソフトのせいにするつもりは毛頭ありません。ただ購入してソフトの動作に習熟してもそれだけでは通用しない可能性がある、ということを頭に入れておいて欲しいのです。私の知っている確認機関の担当者5名からの最近の回答や解釈、私の法解釈などを含め内容を精査。特に計算書出力や設定の可否などに時間をかけて調査しました。特定のソフトではある確認機関で確認申請を提出すること自体が難しいものもありました(その確認機関が正しいかは別の問題です)。
 現在は解釈が割れているものや、国から明確な回答がないものもあるので正直仕方がありません。ある開発担当者は「完全なものが出来るまで正式版をリリースしない」といっていましたが、こんな考え方ではいつまでたっても完成しません・・・。やっていくしかないのです。まあ、入力しただけで計算書が作れるという甘い幻想を捨てて、勉強するには良い機会です。どのソフトも一年前に比べてかなり進化しています。特に出力は見やすくなっています。チェックもしやすくなっています。それだけでも今から始めるには良い環境が整ってきたなと思います。
 今日もソフトのバグ報告書を作成。まあこうした地道な努力がそのうち実を結ぶのかなと思う今日この頃です。

構造計算ソフトチェックは今年も続けます」への0件のフィードバック

  1. ちりとてちん

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    フリーの一貫計算ソフトの公開は感激しました
    ほんとにJW_CAD以来ではないでしょうか!!
    15年経ってみると誰でも当たり前に使っているのですが やはり最初は誰でもわからないと事だらけ 隣に知っている方がいれば聞けば良いのでは・・
    覚悟してJW_CADなんか始められますか・・・
    目の前のJOBをこなす道具ですから操作方法は
    お教えて貰わないと解らないのでは・・・

    >構造計算を新たに始めようとする人が減っていま
    >す。だから頑張って参入しようとする人を応援し
    >たいです。しかし最近相談を受けるのは「構造計
    >算ソフトを買ったがどうやって使えばいいのか?
    >」とか、「構造計算ソフトで入力できない形状を
    >どうやって入力すればいいか?」とかため息の出
    >ることばかり。そもそも手計算ができる専門家が
    >省力化するために使っているツールなので、操作
    >はともかく仕様は難解です。また建物の形状どお
    >り入力できるものでもないので様々なテクニック
    >も必要です。もう少し考えて覚悟をもって参入し
    >てほしいものです。

    質問 なあまずさん 構造ソフトを最初使う時には
    覚悟して始められましたか?・・・疑問です?。
    最初は誰でも解らないものでよ なあまずさんだって同じ道を通ってこられたのではないでしょうか。

  2. なまあず

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    ちりとてちんさん こんばんは。コメントありがとうございます。
    >フリーの一貫計算ソフトの公開は感激しました
     私は本当に震えました。
    >やはり最初は誰でもわからないと事だらけ 隣に知っている方がいれば聞けば良いのでは・・
    >質問 なあまずさん 構造ソフトを最初使う時には
    >覚悟して始められましたか?・・・疑問です?。
    >最初は誰でも解らないものでよ なあまずさんだって同じ道を通ってこられたのではないでしょうか。

     私のいっているのは、同僚や身近な人間のことではないのです。一人前の看板を背負っている建築士の方々、しかも面識のない方々が公開の掲示板やこのブログならともかく、聞いてくることをいっているのです。私はJWWは独学で学びマスターするのに半年かかったので側に誰かいたらと思いました。構造も教えてくれる人がほとんどいなかったので辛い思いをしました。しかしご指摘の通りその覚悟なんてなかったです。その覚悟があって取り組んでいる人を見ていて彼我の差を実感するからそう思うのです。この批判は自分の数少ない経験から出ているもので、もしかしたら自分への批判なのかもしれません。ただ学びたいときに学べる環境がほしいものです。