安易に建築に携わろうとする人たち

 医者や弁護士が国家資格のある専門家であるのと同様に建築士も国家資格の専門家であります。現在、これから建築士を取得しようとする方も含め、そのことを理解されていない方が多くいるのが現状です。一部でいわれているような医者や弁護士に比べて社会的ステータスが低いのも一因かもしれません。私のところにも安易な質問を恥ずかしげもなく電話やメールで聞きにくる方がいます。ホームページで情報公開しているので仕方がないのかもしれませんが、ちょっと・・・というものも多いので正直困っています。
 「構造計算ソフトを買ったのだが使い方など教えて欲しい」・・・最近、多いのがこれ。意匠屋さんや、構造屋さんでもその分野をやったことない方などで多いです。構造計算ソフトは買った状態で使えるものはほとんどありません。入力が簡単などというソフトでも初期設定だけで結構大変です。ソフトウェア評価を良くやっている私でも半分は使いこなせません(事実です。買っても使いこなせずにしまってあるソフトは山ほどあります)。安易にソフトを買って始めてみようというのはやめて欲しいものです。
 「ノウハウを教えて欲しい」これも困ります。こちらもノウハウを蓄積させるために勉強をし、設備投資をし、時間と金をかけてやっているのです。しかもこちらも忙しい。こんな時代だから大変だと思うが、頑張って自分で努力して切り抜けて欲しい。こっちも切り抜けるために必死にやっています。余裕のある事務所なんてないと思います。
 それでも、こんな現状に少し貢献しようと、ホームページで情報公開を行い、構造トレインスクールや各種オリジナルマニュアルなどで、きっかけを作ろうとはしています。何かの役に立ちたいが、まだそこまでにいたっていないのも事実で歯がゆいです。
 インターネットで気軽に情報を得られるようになりましたが、本当に必要な情報は逆に入りにくくなったと最近感じます。メーカーの営業マンも昔ほど来なくなりました。情報提供はネットだけのような企業もあります。特に建築設計の世界の場合、今回の建築基準法改正によってよけいわからなくなりました。まあ少しずつ前進を続けていかねばと思っています。