基準法改正の頃から構造の問い合わせが激増しています。全国的に構造屋さんは今は忙しいようです。何しろ同じ物件の計算・図面作成にしても何倍も手間がかかりますから。必然的に納期は遅くなり、速い納期を求める設計者は、色々探し出すわけだ。しかしどこでも事情はあまり変わらない。早く気がついて欲しい。時代が変わったのだと。ネットで簡単に構造屋が探せる時代でもないことを。
 さて、基準法改正時から続く現場の混乱は、小さな建物から改善されてきています。まず構造計算のいらない木造二階建てから安定し、現在は三階建てや、鉄骨造、RC造の低層住宅も安定してきました。大臣認定ソフトは未だ出ていないものの、改正法対応のソフトは徐々に安定してきているので実務がまったく出来ないという状況は脱したと思います。大臣認定ソフトは数社、認定に向けて書類を提出したようです。冬には改正法後初の大臣認定ソフトが発売されると思います。
 ツーバイフォーはあまり変わりがないようです。概要書に記載する検定比図などの書式が未だわからないようですが、11月頃に改定される予定の2×4指針は思ったほど変化がありません。概要書がわかりにくいので早く例だけでも出して欲しいところです。ちなみに概要書ソフトは一社ほど今秋発表という噂があります。
 木造は、kizukuriの概要書ソフトが出荷されたようです(発注済)。基礎反力図まで出力できるので省力化が期待できます。どんなものか楽しみです。他社も2社ほど近々発表という情報を得ています。出たら各社の仕様を比べてみたいものです。
 しかし、これらはバージョンアップ料金が必要なものが多く大変です。タダでさえ忙しいのにお金が入ってこない(確認が降りないとお金が頂けない契約が多いらしい)という状況が続く構造屋にとっては、非常に試練の時です。しかも忙しい中、たくさんの改正法のお勉強をしなければならないのですから。
 結局土日も仕事が決定(涙)。まあそんなものです。でも将来この業界に入ってきたいと思っている若い方々を増やすためにも今は頑張り時です。少しでもよい状況に持って行きたいものです。

投稿者 しろなまず

建築設計やっています。スマホやソフトウェアが好きです。