建築士が大変だと騒いでいる割に、世間では忘れ去られた感のある、耐震偽装に端を発した今回の建築基準法改正。思ったより静かな立ち上がりとなりました。大臣認定の構造計算ソフトは間に合わず、他の部分も不備が多く、しばらくは混乱が予想されますが、建築設計の次の時代への第一歩は確実に踏み出されました。インターネット上の構造技術者が集まるページでは悲観的な意見が多いです。特に次世代の構造技術者がいなくなるのでは?という点での危惧感が強いようです。私の責任ばかりが重く、技術的にも高度で、それでいて社会的地位が低く報酬も期待できない構造業界を、自信を持って後進に勧めるわけにもいきません。もう少し頑張って次世代が安心して参入できるようにもって行きたいものです。