構造設計を本格的に学ばねば・・・

 最近、構造計算が主業務になってしまっていることもあり、業務時間中、構造計算をやっていることが多い。しかし構造を専門にやっていたわけではないので結構力不足に悩まされます。特に偽造事件依頼、訳の分からない役所からの指摘が増えました。また意匠事務所や一般客からのつっこみも高度になっており、そろそろ本格的に構造を学ばなければならないな、と強く感じます。
 私が担当している木構造は、鉄筋コンクリートや鉄骨に比べ構造設計は難しく、解明されていない部分が多いのが現状です。ですから構造計算結果を鵜呑みにしてそのまま設計すると、トラブルになることがあります。木は特性上、たわみやすく長スパンに向きません。乾燥状態によってかわりますし、同じ樹種でも節の位置は違うし強度も微妙に違います。とても厳密に「経済設計」出来るものではありません。しかし最近意匠設計事務所の中でも計算書の中身を確認するらしく、「なぜ計算書ではOKなのにこんな大きな部材にするのか?」といった驚くべき指摘をしてくることがあります。逆に工務店系の方には「こんなので大丈夫?」と聞かれることがあります。まあ前者は明らかに設計初心者で、構造計算以前に材寸法なんて予想できるだろ!といいたくなることがあります(まあ最近はプレカット屋にまかせて自分で伏図なんて書かないからわからないんだろうけど)。後者は、業者によって方針や信条が異なるらしく、みんな言っていることがバラバラです。まあ、ほとんど安全側できちんと施工できるので問題はなく好みの問題なのですが。
 さて、某確認検査機関よりの指摘で、木造基礎で上載木造の長期軸力ではなく、短期でも検討せよ!なんて指摘を初めて受けました。確かに許容応力時の水平軸力は通常の建物より大きくなっている(何せ強引に耐震等級3を壁量のみ満たせということだったので)、仕方がないのですが。指摘通り長期と短期はほぼ同レベルになりました(木造なのに・・・)。同レベルということは設計上、何の問題もないのにねえ。余計な時間ばかり使わせてくれて。あと人通口部分の補強筋の計算を出せ・・・。普通、標準図や凡例で記入しておけば問題ないのにこの指摘。もちろん補強筋の標準仕様は書いておいたのに・・・。でもこの標準仕様は先方から頂いたもの。基本的に問題なさそうだが確かに変。しかし私が計算すると時間がかかるので両方とも同僚に頼んで計算させました。簡単に終わらせてくれました。さすが構造を専門に大学で勉強してきたことはあります。入社半年なのに・・・。この書類をFAX入れたら何の問題もなく確認申請は下りました。もっとも先方から頂いた標準仕様はさすがにまずく(別にそのままでもいいけど補強になっていない・・・)修正しました。名のあるビルダーさんなので安心していましたが・・・。きちんと確認せねばなりません。
 最近、大手建築士受験学校が構造計算の通学コースを設けたそうです。構造を学びたい人は多いのかな?現在の日本人の平均的な数学力は落ちているらしいので、今後きちんとした構造技術者が足りるか不安ではあります。まずは自分から鍛え直さねば・・・。