私の9.11

 9.11といえば、もはや説明の必要がない大事件です。でももう5年経ったのですね。早いといえば早いが、まだまだ終わったとはいえません。もちろん私は知り合いがいたわけでもないので、事件自体に対する意識は低いのかもしれません。しかし私にとっては再出発を決意した時期と重なっているので忘れられない時期なのです。
 5年前のこの日。私は迫り来る不安と後悔と力の無さを忘れ去るべく飲んでカラオケしていました。フリーターでただのアルバイトに過ぎない私の身勝手な東京行きのために有志で送別会を開いてくれたのだ。私の好きな酒を後輩はプレゼントしてくれました。非常に楽しかった反面、関西を去る無念と先の生活への不安が心の底から離れませんでした。そのカラオケの最後、後輩が「飛行機がビルにぶつかったって」と大声で叫びました。もちろんあんな大事件になるとは思いもせずに。何の心配も無く気持ちよく眠りにつく・・・しかしすぐにニュースで事件のことを知りました。ものすごくショックなはずなのに特にそのときの感情は記憶に残っていません。ただ人生何があるかわからないものだと感じたことだけ覚えています。月末に私は東京に帰った。東京に着いたら号外の新聞が。巨人軍の長島監督が勇退し原監督が就任するというのだ。何か今後色々大変そうだと肌で感じました。思えばこの年は小泉内閣が発足した年。様々な変化が始まる年でした。
 9.11が5年経ったということは、個人的には東京に戻って建築業界に入って5年経ったということだ。もう関西で働いていた年数を超えている。時はあっという間に過ぎ去るものですが時代は良い方向に向かったのでしょうか?私にはわかりません。じゃあ私は?当時の予想とはかなり違った方向でもがき苦しんでいます。逆にいえば当時の不安は杞憂に終わったということです。先は読めませんね。
 テロや戦争はあってはならない、といわれていますが、史上繰り返し発生していることです。原因の根本に何があるかはわかりません。完全な解決は無いのかもしれません。ただ少しでも良い方向に向かってくれることを願ってます。

作成者: しろなまず

建築設計やっています。スマホやソフトウェアが好きです。