最近結構雑誌に載っているなあ・・・

 建築士、特に建築家と呼ばれる方々や、ハウスメーカー、有名工務店は、雑誌に掲載して知名度を高めたり、自分の作品を知ってもらうようにする場合があります。もちろん受注のため、でしょうけど。でもそんな思惑とは関係なく雑誌に掲載される場合があります。
 構造設計を本格的にやり始めて数年。私が担当した建物も雑誌に掲載されることが多くなりました。たまに雑誌をめくっていると驚かされます。小型住宅の構造設計は黒子なので構造設計者は表にでることはありません。ただ実際建築された建物を見ることは少なかったので雑誌に載ることで無事に建ったな、と安心できるし、「実は結構いい建物になったんだ」と驚かされることもあります。どちらにしろ無事に建ったということは嬉しい限りです。
 ただ耐震性を重視する近年の風潮からか、紹介雑誌に「耐震性に注意をした」とか「構造設計者と多数議論し」などという文章を見ると「なんだかなー」と思います。まあ間接的に誉めてもらってる(ただの宣伝ですよ、お間違いなく!)と勘違いします。もちろん掲載料は取られませんし(宣伝していないし当たり前)。もっと頑張って住宅界の「intel」になってやるか(無理無理)?
 ふと、こんなことを書いたのは私が構造設計について考え方を変えたと思われるある物件が、雑誌に大きく紹介されていたからである。私が構造設計に手ごたえを感じ始めた頃の作品です。当時、このプランをもらったとき「まったくなっていない」、と突き放しました(当時から高飛車です)。明らかに危険な建物で、明らかに構造的に成り立たないからである。その後、意匠担当者は毎日のように私のところに改善案の相談にきて、なんとか完成させた意欲作でした。私も当時持っている実力を全て投入し、考えに考え作ったものです。完成写真を見たら当時の苦労を思い出すと同時に「よく建ったな」とため息がでます。でも今でも恐ろしくなります。確かに構造計算もOKなのだが非常に複雑な建物で、至るところに安全策を講じています(写真を見ると設計どおりにやってくれたようです◎)。それでも不安になって夜眠れないこともありました。最終的にある程度安全で問題ないレベルに納めることができましたが、自分としては「完成した」という達成感よりも構造設計担当としてもう少しなんとか出来たのでは?と悔しさが残った作品でした。結果として設計レベルを上げることが出来、設計者との交渉でも耐震性をアップさせることが出来ることを知りました。また意匠設計者の指示どおり計算する計算担当者から構造提案が出来る構造担当者へ移行できたと思っています。
 体調が悪く寝込んでいましたが、ちょっとだけ頑張ろうという気が出てきた一日でした。