建築を取り巻く環境の変化への対応

 建築士制度の変更でインターネット上でも大分騒がれているようです。営業で顧客周りをしていても口々に変化への不安や、改正案の稚拙さを語る人たちが多かったです。私ももちろんそう思います。耐震偽装と今回の改正は何ら関係なさそうと感じます。
 しかしちょっと待ってください。建築士制度などまだ100年も経っていない年浅な制度なのです。ですから不備があっても仕方がないですし、今後改定があってもおかしくないことは、結構前から囁かれていました。逆に現在の建築士制度が最高だ!という意見も全く聞かなかったはずです。個人的には制度改正は大賛成であります。国がやることなので不備だらけでしょうけど、不備が見つかったらまた改正すればいいだけの話です(あまり期待していない!という意味です)。今の日本は取りあえず走らなければ駄目だと思います(ワールドカップの見過ぎ??)。だから変化を恐れてはいけません。逆に新制度に対応できない建築士など専門家である以上引退していただかなければなりません。
 しかし問題は新制度に対応できない!というのをどのように判断するかです。明らかに建築士をとっただけで実務にも使っていない人も多いことから、切り捨てられるべき人が多く存在することも明らかです。でも新たな知識的な受験で判断するのでは、年配者は明らかに不利になります。経験豊かな建築士は世の中に非常に貴重であり、そのことは法律を定める側も重々知っていると思われます。だからといってそういった人たちに、何の審査もなく新しい資格を与えてしまっては今後を担う若者達は白けてしまいます。このあたりのバランスが非常に難しくベストという答えはないでしょう。そんなわけで骨抜きの最終案が上がってくると予想しています(なんとお気楽な!)。
 
 経験豊かな建築士と一緒に仕事が出来る幸せを味わいつつ、非常に不安になるのも事実です。次々に新しい法律が施行されてきている今日この頃。明らかに必須の法律でさえ、勉強していない建築士が多いのも事実です。シックハウスをまったくしらない建築士、金物計算を知らない建築士、天空率を計算できない建築士・・・。住宅設計をメインにしている建築士ですらこの有様なのですから既存の建築士にも試験を!という気持ちもわからんでもないのが現状です。まあそういった技術だけが建築ではないのですが・・・。建築士でもないのに、至る所で金物計算や壁量計算という初歩的な技術を聞かれて解説している私としては複雑な気分になることがあります。

 自分から望んで手に入れたわけではない構造計算や耐震診断の技術。自分が思っているより貴重なものなのかもしれません。新人に抜かれそうだし意匠設計できついのですが今日も日課の構造計算のトレーニングを続ける今日この頃です。

作成者: しろなまず

建築設計やっています。スマホやソフトウェアが好きです。