木造耐震診断ソフトの動向(その3)

 久々に木造耐震診断ソフトの動向について

 東京デンコーの安心精密診断2004は、あまり宣伝されていないのですが着実にパワーアップ。地震アニメーション機能がつき、実物件の3D形状を実感できるようになりましが。ビジュアル面で今ひとつだったのでこの機能がついたことは大きいです。未だ診断・補強設計機能では他を一歩リードしていると思われるので、今後も目が離せません
 構造システムのHOUSE-DOCは、細かい操作性の向上の他が図られ完成の域に。リアルタイム計算機能、現地調査シートが印刷できるようになりました。5月の連休明けにバージョン2の発表があり(HP参照)、写真管理機能などが追加されるそうです。発売は「近日発売」とのこと。
 インテグラルのホームズ君耐震診断Proはも操作性がアップ。被害想定3次元CGに比較機能がつき、補強前補強後の比較がわかりやすくなりました。初期にくらべ動作速度もアップしているようです。また夏頃(と勝手に思っている)にバージョンアップの予定のようで、補強数量集計表や耐震診断の解説機能や誤入力を防ぐ機能などが追加されるようです。またオプションでは限界耐力計算オプション、プレゼンボード機能、写真管理機能などが予定されているようで、こちらも楽しみです。
 ユニオンシステムの耐震診断はまだ発売されていないようです。
 税制・補助金制度なども整い耐震診断が全国的に活発に行われるようになりました。耐震診断ソフトの機能の向上も非常に喜ばしいことです。しかし本格的な専門家が増えたかというと疑問です。技術者の育成なしでは、良い耐震診断は行えません。ソフトで診断精度が決まるわけではないのですから。

作成者: しろなまず

建築設計やっています。スマホやソフトウェアが好きです。