構造計算ソフトを二種類そろえる意味

 ただでさえ単価が安い構造設計。大手はともかく私の勤めているところのような「零細」はソフトを持つだけでも大変です。しかしソフトの優劣で構造設計の優劣がつくわけでもなく、自作のソフトでがんばっておられる優秀な構造事務所も数多くあります。でも基本は専門組織である構造計算ソフトメーカーのソフトを利用するのが安全だと思っています。高価ですけど、人間の命を預かる仕事ですのでケチるのは厳禁です。またソフトだけではダメで日々の努力が必要と痛感しています。
 さてさて、ソフトにも得意分野や不得意な部分がそれぞれあるので私は複数そろえるように努力しています。もちろん不経済的なのはわかっているのですが、それぞれ考え方が違ったり、できることが違うので。そのためS・RC造、2×4造、在来木造はそれぞれ2種類ずつソフトを持っています。操作も結果もだいぶ違います。それぞれの癖をつかみつつ使い分けています。たまには両方使って計算することもあります。気分が乗らないときは手計算して確認することもあります。その結果、いろいろわかってきたこともあります。ソフトでOKでも設計段階で修正をかけなければならないこと(当たり前だろ!)や、ソフトで入力できない場合も他のソフトならできる場合があったりと。
 あと二つ持っていてよいこと。それは複数物件を同時に計算できること。たまに私のディスプレイ三台が違う計算ソフトが表示されていることがあります・・・。これは異常でやりたくありませんが・・・。

作成者: しろなまず

建築設計やっています。スマホやソフトウェアが好きです。