木造住宅の構造の難しさ

 木造2階建てに構造計算や中間検査(構造の検査)が求められないので、様々な方法で建てることができます。自由なのはいいのですが逆に危険な建物を建てられる可能性も秘めていることになります。ですから設計者はきちんと工事が図面どおり行われているか監理する必要があるし、現場監督も最新の法規や工法を理解しなければなりません。しかし現状を見ていると業者間の差は大きく、きちんとやっているところとやっていないところがはっきりとわかれているように感じます。
 現場の職人さんたちに最近の法規(特に金物)を説明するのに苦労します。「今まで指摘されたことがないぞ!」と一喝されることもあるのですが、今まで指摘しなかった建築士や現場監督が悪いのであって私が悪いのではありません。確かに現行の法律には不備はあり、金物関連だって過剰だと私も思うことはあります。しかし耐震偽造などこの業界全体に疑惑の目が向けられている今、最低限の建築基準法や施行令、告示は守っておく必要がありますし、それ以上のことをしなければならないと思っています。
 設計屋は絵を描いているだけ!という大工さんも結構いますが、それが仕事で、その絵(図面)には必要なことが書いてあります。わからなかったら説明もします。でも無視して施工して後から泣きつかれてもどうしようもない場合が多いのです。幸い、私が係わっている工務店さんは皆優秀で、どうしようもないミスもしないし、私も現場をよく見に行くのでトラブルに巻き込まれることはないのですが。
 私もこの業界出身じゃないので、現場で職人さんにいろいろなことを教わってきました。ですから恩返しがわりといったら言葉が過ぎますができる限りのことはしたいと思っています。