新たな耐震強度偽装(構造計算書偽造)

 前のブログで速報を書いたとおり、北海道で新たな構造計算書偽造が発覚したようです。○歯元建築士の場合とはケースが異なるようですが、どちらにせよ数値を意図的に改竄したという点は同じです。朝日新聞の夕刊によると、すでに33棟の耐震偽装を認めているそうです(うち5棟は札幌市が偽装を確認と発表)。札幌市によるとこの建築士は北海道内で112棟の構造計算を手がけているという。
 で、偽装の理由は、構造設計中に狙い通りの計算結果にならなかったため、数値を水増したとのこと。また納期に間に合わないためともいっているそうです。札幌市は鉄筋量を減らすいわゆる「コストダウン」のためではない、との見解で、耐震強度も0.5を下回るような大幅な強度不足ではないと発表している。
 さて、一説には技術不足を覆い隠すための偽装ともいわれていますが、確かに構造に自信がない場合は、梁の大きさを大きくしたり鉄筋の量を増やしたりしがちです。それは安全面に働く場合が多いのですが、ただの無駄遣いになる場合もあります。特に計算ソフトですんなり計算が通る建物だと心配ないのですが、そうでない特殊な形状になると特に不安を感じます。構造設計は物量だけで決まるわけではないのですから。
 プロとしての自信と技量がない人間に人の命を扱う仕事はして欲しくないです。まあ構造技術者の場合、そのスキルとリスクに対応する身分や報酬はないようですが(涙)。
 そういえば、実務的な構造設計や構造計算を教えてくれる学校が日本にないのが気になります。法改正も良いのですが、実務を教えてくれるような学校があっても良い気がします。そうでないと構造技術者が勝手な方向に解釈してあらぬ方向にいかないとも限りません。法整備とともに是非政府に考えて欲しい案件です。