木造耐震診断で欲しい器具

「木造住宅の耐震診断と補強方法」は、現在一番スタンダードな木造耐震診断の「マニュアル」である。2004年に大改訂が行われ(過去とほとんど別物)、現在販売されている耐震診断ソフトのほとんどはこの本に準拠していることはいうまでもない。しかし当初から言われているとおり「本当にこの通りに診断ができるのか?」が課題です。精密なのはいいが、現実的にきちんと調査ができるのか?これは現在も課題で耐震診断を行っている建築士の方々に聞くと、その苦労が伺えます。
 さて目視で調査が無理な場合の選択肢は主に次の三つです「類推する」「非破壊の検査器具を使う」「壊して調査する」です。「類推する」は経験を積むとかなり精度が出てきますが数件検査を行った程度の方ですと結構危険です。「非破壊の検査器具」は非常に高価です。例えば筋かいを検査する筋かいセンサーは数千円と手頃ですが、かなり誤作動が多く信頼性が低いです。電磁波を使うタイプは数百万円!かなり精度は高いですが建築設計事務所が買うには勇気が要ります。他にも鉄筋センサーなど非破壊の検査器具も様々な種類のものがあります。本当に使えるのか?など疑問なものも多いのですが選択肢が増えてきているのはありがたいことです。「壊して調査」はお客様の同意がいる上、時間と費用がかかります。また本当に壊して調査して真実を知ることが良いことかは評価がわかれます。重要な箇所はもちろん必要ですがそれほどでもない場合は、補強工事時に調査など工夫が必要かもしれません。
 今、私が欲しい器具は「ファイバースコープ」「潜望鏡」「高精度な筋かいセンサー」です。「ファイバースコープ」は最近は値頃感がある性能の良いものが発売されています。用途を絞れば十分利用出来そうです。「潜望鏡」は手が届かないところの調査が楽になりそうなので欲しいです。自作出来そうなので手元のレンズやプリズムを使ってできないか考案中です。「高精度な筋かいセンサー」は高いのでそのうち考えます。手元の安価な筋かいセンサーを使い慣れて精度を上げていく方に重点を置いています。
 昨年、無線赤外線カメラ、鉄筋調査器、含水計、ハンドオーガーボーリング、水平器など、購入したため予算的に辛いところですが、今後も機会を見計らって必要なものを揃えたいと思っています。