人の構造計算のチェック

 基本的には受け付けないのですが、構造計算のチェックを行う機会はあります(今回の事件の前ですが)。私の場合チェックを受け付けるのは木造だけです。事情は、構造計算をやった建築士が遠方に引っ越してしまって対応出来ないとか、つぶれてしまって行方不明とか、勝手に計算書と違う建て方をしてしまって、役所に指摘され再計算を要求されたとか様々。
 チェックの基本は、まず計算書をぱっと見てから入力値を確認してから図面を見ます。入力値が間違いなければ、図面と入力が一致しているかを見ます(役所等と同じですね)。木造の場合、計算ソフトで出ていない項目が結構あるので、かなり面倒くさいです。人によって計算の仕方、荷重の見方は様々で逆に勉強になることも多いです。図面を見るには、大体どれくらいの部材で設計出来るかという基本的な部分を押さえておかないと厳しいです。
 偽造ではないけど、明らかに間違っている計算書を見たことがあります。意匠の担当者も「絶対におかしい」と断言していました。もっとも危険側に間違っていたわけではなく、かなり安全側(というより無駄遣い)で、しかも計算したというより適当でした。結局、再計算を依頼され図面を見せたら「普通これくらいだよね」といわれたことがあります。
 出来ればあまりチェックはしたくありません。でも、今回の事件で、数多くの構造の建築士が様々のチェックをやることは、勉強になると思うので良いことだと思います。どうしても一人でやっている人が多いと思いますので。
 人の計算書を見る時間などない忙しさをどうにかして欲しい今日この頃です。