構造計算書偽造問題を考える

 昨日のブログで書いたとおり、構造計算書偽造が行われた問題で、私の予想よりもはるかに大きな報道が展開されていて驚いています。もちろん事は非常に重大で、人命に関わることなので当然といえば当然です。
 私の勤務する設計事務所にも構造計算についての取材が入りました。社長が対応しましたが、テレビカメラやらなんやらで狭い(失礼)事務所が、息苦しくなりました。当日中にオンエアされました。
 さて、昨日に比べ報道は多いものの、新たにわかった点は少ないです。ただし今日の読売新聞朝刊で重要なことが報道されています。今回の建築士が偽装した建物のうち、半数以上が同じ建築主(開発会社)であることが判明したとのことです。また都の調べでは、今回の偽装計算書を使って確認申請をした複数の建築設計事務所で、その開発会社から直接下請けで使うよう紹介されたと説明があったという。
 
 さて、どうしても同業者(構造計算を業務とする設計事務所)なので、このような状況が発生してしまう背景に憂いを感じます。いわゆる構造屋さんの話を聞くと、「仕事がない」「仕事があってもどんどん単価が下がってくる」「責任に対して対価や社会的立場がなく報われない」とのような後ろ向きな言葉を耳にします。私もそう思います。意匠の建築家はスポットに当たる人間がいたり、成功を収めている人が居ることは一般の人でも知っていますが、構造屋さんはほとんど知られていません。個人でやっている人が多いです。だからといって不正をやってはいけませんが、これを機に構造屋さんの地位をもう一度再確認して欲しいものです。