無料や廉価の耐震診断業者の多くは、旧診断や簡易診断が多いのが現状です。それなのに引き抜き対策の金物を多く取り付ける業者が多いのが気になります。外付けの基礎と柱を緊結する金物の取り付けが流行していますが、旧診断や簡易診断でどうやって判断しているのか疑問です。ある業者の耐震診断と補強設計を見せてもらいましたが、診断結果と補強金物の因果関係が不明でした。私が状況を類推して金物を選定(1460号告示・N値法を利用)してみると、そんなに大きな金物は不要でした。どう考えても金物を売るためとしか思えません。金物をつけるなら、せめて診断との因果関係をはっきりさせるか、計算根拠を提示すべきです。ただ、やっかいなのは、そういう業者は当然、長年の蓄積でまったく不要な部分に金物を取り付けるケースは希で、そこまでの金物は必要ないけど、一応取り付けが必要であろうところにきちんと付けています。建物の安全を考えれば不足はありませんが、お客様から無駄なお金を取り上げているわけで、私は好きでありません。
私の場合、壁不足で地震に対して不安な建物の補強の場合、まず最低限の壁の補強を考え、必要金物を算定します。また耐震診断上安全と思われる数値まで上げる設計をして、金物が基礎に緊結しなければならない場合、それを避けるよう設計します。古い建物は、基礎も弱いので基礎補強をしない場合、金物を基礎に緊結しても無意味な場合が多いからです。お客様の要望によって、最低限と安全と思われる補強の間の中で、総合的に一番合理的で、建物に無理がなく、コストもかからない方法を選定するよう努力しています。
こうした設計は時間もかかるしコストもかかります。しかし工事費用は減るので、最終的に安上がりになることも多いです。施工業者さんには申し訳ないのですが・・・。
くれぐれも目先の安価な診断で銭失いにならないように、と願わずにはいられません。
私の場合、壁不足で地震に対して不安な建物の補強の場合、まず最低限の壁の補強を考え、必要金物を算定します。また耐震診断上安全と思われる数値まで上げる設計をして、金物が基礎に緊結しなければならない場合、それを避けるよう設計します。古い建物は、基礎も弱いので基礎補強をしない場合、金物を基礎に緊結しても無意味な場合が多いからです。お客様の要望によって、最低限と安全と思われる補強の間の中で、総合的に一番合理的で、建物に無理がなく、コストもかからない方法を選定するよう努力しています。
こうした設計は時間もかかるしコストもかかります。しかし工事費用は減るので、最終的に安上がりになることも多いです。施工業者さんには申し訳ないのですが・・・。
くれぐれも目先の安価な診断で銭失いにならないように、と願わずにはいられません。