N値法と柱脚柱頭接合金物

 私が今の事務所にやってきたとき、構造設計を昔からやっているはずなのに構造に対する意識が低いとと感じたものです。さすがに業務が構造をメインに移行してからは改善されてきました。
 ただ、木造に関してはその意識があまり高まっていなかったのも事実です。N値法や告示1460号が公開されてから大分時間が経つのに、1460号に従って金物を書いたのは過去に1度、N値に至っては0回!なのである。方法すら知らなかったというのが現状です。
 こう書くと自社の不名誉を暴露しているように見えるが、実はそうではない。告示1460号は、金物が不必要に大きくなりすぎる欠点、N値法は建物内部に壁を集中すると金物を減らせるという裏技?があるのと結局は簡略計算という意識が内部にあり、なかなか導入に踏み切れず、結局それらより上位の構造計算による方法を選択してしまったという正当な理由があったからだ。
 しかし構造計算による方法も欠点はある。工務店毎に伏図の書き方は異なり、プレカットが普及した現在においては、我々が伏図を一から書くという業務は木造3階建て以外激減しているのが現状である。伏図まで入力しなければならない構造計算は非常に手間がかかり、そこまで必要としていない顧客も多いのも事実です。
 そうはいっても木造2階建てでも構造計算の需要が非常に高まっていて、年々受注が増えているのは事実で、判断は間違っていなかったと今でも思っています。しかし簡略な方法(N値法)を選択肢にいれないのは問題があると感じるようになりました。
 その理由は、N値法と構造計算での金物数はそれほど変わらず、まともな設計をする限り、N値法の金物算出も思ったほど問題はないな、と感じるようになったからです。もちろん今後も構造計算による方法をメインにやっていくつもりですが、N値法も手段の一つとしていつでも素早くできる体制を整えていく必要があると思っています。