方づえの設計

 木造住宅は、基本的に筋交い等の耐力壁が多いほど地震に強くなります。間取りの問題で、壁を建築基準法ギリギリしか入れられないとき、我々は他の方法で、強度をアップさせるようにしています。建築基準法は基本的に最低ラインで、最近の実験では基準を守っても巨大な地震で倒壊する可能性があることが指摘されています(損傷ではない)。
 2階の部屋の下に車庫を造る場合は、基本的に方づえをいれます。よく車庫の上部が「ハ」の字になっているものがそれです。実は設計がかなり難しく、地震等で横に揺れると部分的に力が加わって柱が破壊されることが予測されます。もちろんただ「ハ」の字に入れるだけでも揺れは少なくなるので効果はあるのですが。
 計算式をエクセルに入れてどの太さが良いかとか考えてみると計算上でも一本の柱に方づえをつけるのはやはり危険でした。最低でも2本を抱き合わせる必要がありそうです。または他の方法で補強する必要があるようです。
 計算だけでなく実地で実験してみたい物です。

作成者: しろなまず

建築設計やっています。スマホやソフトウェアが好きです。