現在の新築住宅は一応、それなりの耐震性がでるように施工されています(一部の欠陥住宅等は除く)。建売などでも一昔前と違って、検査や保証制度を導入するところが多くなり一見で「危険だ!」という建物は少なくなっています。
 注文で住宅を建てるときに注意しなければならない点は?と聞かれることが多いです。免震住宅にしなければならないの?と聞く方も多くなってきました。私論ですが、本当の激震地帯では、どんなに頑丈な建物を作っても大丈夫だという保証は現在のところないのです。最激震付近以外の場所で耐えられる住宅を作ることは、今やそれほど難しくない点です。免震住宅は高い上に、縦揺れに関して大した対策もしていなく、試験データも不足しています。耐震上優れた住宅でも地盤が悪ければ大破する可能性もあります。
 耐震性について聞かれた場合私は一般的に次のことをアドバイスしています。
 1:地盤は良いか?
 2:設計方針や仕様を担当者がきちんと答えられるか?
 3:奇抜な形や、広い部屋が多い家は避ける
 です。「大丈夫です」の言葉にだまされないように。最近家探しをしていたNさんは、地盤が良いところを紹介してほしい、と要望していたのに紹介されたところは旧川底で非常に地盤が弱いところでした。私が調査してNさんに教え、担当者を追及したら「契約するときに説明しようと思っていました」との回答。とても信用できるものではありません。地盤が弱いところでは建物が地震で壊れる確率は飛躍的にアップします。気をつけましょう。建物自体の耐震性も、きちんと納得がいくまで説明を受けましょう。また無理な要望で、部屋を大きくしたりするのは避けましょう。はじめは大丈夫でも20年30年と生活するうちに、梁が下がってきたり不具合が出てくることがあります。耐震診断して梁の下がりやサッシの不具合が出てくるのは、注文住宅で当時無理をいって作ってもらったものの確率が高いのです。
 高い買い物です。販売担当者や設計担当者の言葉を鵜呑みにせずきちんと疑問点は解消しましょう。

投稿者 しろなまず

建築設計やっています。スマホやソフトウェアが好きです。