構造の仕事をしていると、有名ハウスメーカーや有名工務店の工事の質も「お金次第」であることに気づかされます。何しろこちらが構造計算して出しているのに「予算が足らないからもう少し部材を小さくしろ!」とか「勝手に材料を変えて施工しました(事後連絡)」とか言われることもあります。また色々な噂も入ってきますし、現実に住んでいる人からの情報も入ってきています。話を総合すると「お金をケチりすぎるととんでもないことになる」ということです。
 もちろんある程度値切り交渉は必要です。しかし必要以上に値切って「得した!」と思っていると思わぬしっぺ返しを食らいます。そのときは気づかなくても数十年後に気づかされることになります。もっともきちんとした工事方法を知っていてきちんと見積をだしている業者もいます。しかし大きい会社は「受注優先」のため、きちんと検証もせずに工事内容を決定し後でお金が足りなくなるケースが多いです。たくさんやっているから安心!や有名だから安心!は何の根拠もないのです。
 最近、大手メーカーの新築同様に家をリニューアルするといわれるリフォームをやった方が相談に見えました。リフォームしたのに耐震が不安だそうです。そこの営業マンは耐震上も強くなりますといっていたらしいですが、耐震補強費は0円!補強した形跡もありません。工事を取りたくて適当に説明したのでしょう。しかし多大なお金を使ったのに耐震上強くはなりませんでした。工事内容も通常コマーシャル等で宣伝している内容とは程遠い内容でした。工事内容など素人ではわからないと思って馬鹿にしているのでしょうか?ただ他のリフォーム工事だけは(耐震とは関係ないのですが)きちんとやってありましたが。
 きちんと工事内容は確認し不安があったら説明を求めましょう。

投稿者 しろなまず

建築設計やっています。スマホやソフトウェアが好きです。