個人的にBIMの定義を
・コンピューター上に建物を建てられるソフトウェア
と定義しています。線で作図するのではなく、3次元で建物を設計できるもの、としています。もちろん世の中の定義もバラバラなので、何が正しく、何が正しくないか?を論じることはしません。
ただ便宜上分類が必要なので、なまあず日記styleではBIMのプラットフォーム的ソフトウェアを、【3DBIM】【限定的BIM】【フル機能BIM】の3種類とそれらと連携する【連携系BIM】の4種類を加えました。注意点はどれが良いか?というのは設計者によって決められるので、必ずしも上下関係がないということです。そこを誤るとBIM選択に失敗することになります。設計者によって求められる機能は異なっております。
【3DBIM】は、上記BIM定義を満たしている最低限のソフトウェアです。今のところ3D-CADから進化したVectorWorksとモデリングソフトから進化したSketchUPが該当します。どちらもIFCに対応し最低限の情報互換性を持っています。モデリングがしやすく扱いやすいのが特徴です。価格的には限定的BIMとそれほど変わりません。
【限定的BIM】は、個人としての設計者で完結するが、現時点でのBIMの機能のほとんど含んでいるものを言います。通常はここからBIMと言えると思います。
・IFCやST-Bridgeなど互換性の確保、他ソフトとの連携、積算情報。
・設計から施工、維持管理に至るまでの建築ライフサイクル管理
・比較的低価格な価格設定
【フル機能BIM】とは、現時点で考えられるフル機能を搭載しているBIMです。主にチーム設計が可能かどうかで、限定的BIMと差別化を図っています。大規模プロジェクトでは必須で、BIMの醍醐味といえますが、小さな設計事務所では意外と使えません。もちろん小さな設計事務所がお互いの長所を活かしてチームプレイで設計しているところもありますので、設計事務所の大小で選ぶものではないのですが。基本的に限定的BIMの機能は含んでいるので、上位互換といえます。そのため、RevitやArchiCADは、機能限定して限定的BIMを非常に安価にリリースしています。
【連携系BIM】の中に、【企画】【設備】【構造】【積算】【コンバート】【作図】の6分類を置きそれぞれの名前を連携系BIMの前に付けて、区分けすることとします。BIMと連携することによって設計の自由度、チェック性能など飛躍的に高めるものです。