HOUSE-ST1のグリッドが細かくなったときの対応

HOUSE-ST1の欠点として、各部材が大きくて見やすい反面、グリッドを掴みにくいという点があります。これは利点の裏返しである程度は仕方がないのですが、例えば軒を出したりして、細かいグリッドがたくさん出てきた場合、計算に集中できないくらいイライラします。

グリッド間隔を広げて見やすくする手段として、見かけ等スパンというコマンドがあり、すべてのグリッドを等間隔表示にしてくれるので、入力ミスを探したり、細かいグリッドを掴んだりするためには重宝します。なのに、「表示」の項目の奥にあるんですよね・・・。いちいち切り替えるのは面倒なので、画面上部のクイックアクセスバーに登録しましょう。私の場合、計算コマンドや計算結果の表示などと並べて見かけ当スパンを登録しています。本当ならショートカットを作りたいんですが、HOUSE-ST1の開発者はそういうことを余り好まないみたいですね。あくまで初心者向けはマウス、と考えているんでしょう。HOUSE-DOCくらいコマンドが少なければ、それでもいいのですが、高機能化したHOUSE-ST1だとちょっとねえ。

左側は軒の入力のためグリッドが細かくなっていますが、右側はみかけ等スパンコマンドですべて等間隔のグリッドになっています。長さ間隔が掴みにくいですがミスを発見しやすいだけでなく、正しく入力しやすくなりますので、随時切り替えながら作業すると効率的でしょう。

DH土台あんしんプレート用のチェックシートを作る

なまあずソリューションのページで記事を書きましたが(注:excelシートupしました 5/26)、意外と簡単です。タナカの土台プレートⅡを使っている方が多いと思いますが、ホールダウン干渉などに悩むことが多いのですが、DH土台あんしんプレートなら、その心配が半減します。まだまだ情報が少ないですがツール類を作れば意外と簡単に検討書を作れます。ちなみに記事のキャプチャーはHOUSE-ST1用ですが、Kizukuri用も作りました。このシートのありがたいところは(自分でいうな)短期だけでなく長期も簡単に検討できることです。恐らく両ソフトとも、この土台あんしんプレートの根拠数字を使った計算モジュールは作らないでしょうからね。しばらくはこのシートを試験的に活用して、同金物の検討を行おうと思います。

新グレー本2017対応は、意外と奥が深いですが、注目されているのは短期めり込みと省略条件。まずは目立つところから潰していきましょう。

 

続々と新グレー本2017(木造軸組構法住宅の許容応力度設計2017年版)対応

そもそも2008年版の欠点を是正し、法令との矛盾点をなくし、Q&Aの回答を織り込んだ・・・マイナーチェンジなわけで、プログラマ的にはどうかはともかく変更点が少ないので、比較的早期に構造計算ソフトも対応してくると思っていたのですが、この時期続々とその知らせが入ってきています。新グレー本とは関係なく、某掲示板でつぶやかれている(私ではない)木造構造計算ソフトの新型など開発しているところもありますが、まずは既存の対応が先決だと思います。

東京デンコーの木三郎4は、早々に対応し、期間限定キャンペーンを実施しています。株式会社コンピュータシステム研究所のKIZUKURI(注:木造舎より譲渡されている)は、6月に短期めり込みなどに対応し、CECXMの入出力機能や金物工法を強化したKIZUKURI Ver7.6を投入します。その他会社からも、続々と対応の話が上がってきています。確認検査機関での指摘内容も、短期めり込みは必須、というところも多くなっておりますので、今のうちに対応方法を考えておいたほうがいいでしょうし、このような対応商品に移行する必要がありそうです。

 

HOUSE-ST1の短期めり込み

新グレー本2017の発売によって短期めり込みが必須という確認機関が急増している今日この頃。連層の高倍率の耐力壁を設けると一気に短期めり込みNGで困ることが多いと思います。これはソフトの種類を問わず頭の痛い問題です。短期めり込みの検討ができないソフトはないので、検討自体は出来るのですがその対応は各社マチマチです。

kizukuriの場合は、土台プレート、合わせ柱、ほぞなど比較的柔軟に対応できます。パラメーターの変更も手軽です。欠点は入力した内容と伏図のチェックが面倒なことくらいです。

アーキトレンド構造計算は、梁、土台別途に計算の有無を指定できるほか、ほぞ、土台プレートに対応です。土台プレートの使用の有無とサイズを選べます。標準だと短期めり込みの検討を行わないようです。

HOUSE-ST1の場合、計算時に短期めりこみ検討する、しないを選択できるので非常に手軽です。ただ・・・土台プレートに未対応なのでNGの対応が、柱サイズの変更かほぞ穴程度と、少々心許ないです。

新グレー本になって、添え柱や土台プレート等の利用を前提とした記述となっているので、早々に対応して欲しいところですが、工夫すれば大丈夫です。

HOUSE-ST1の場合は、通常の計算書の後ろに、NGが出た部分を土台プレートや添え柱を使っての土台接地面積を入力してめり込みだけ検討したものを添付すればいいのです。若干面倒ですが比較的簡単に対処できます。HOUSE-ST1の利点としては、このとき柱のサイズが画面に反映されるので、土台や梁にきちんと載る検討かどうかを確認できます。kizukuriだと手軽な反面よくミスしますからね・・・

アーキトレンドの対応はもう少し簡単です。土台プレートのサイズを柱+添え柱にすればいいのです。もちろん特記は必要ですが、検討、計算は問題なく行うことができます。

個人的には、ほぼ2017に対応が終了しました。耐力壁の配置が一番面倒です。各ソフトとも柱間のチェックプログラムを入れて欲しいな~と感じます。

 

HOUSE-ST1 VER.7.0.0.4

木造構造計算ソフトのHOUSE-ST1がVer7.0.0.4にアップデートされています。細かなバグフィックスが行われています。

グレー本2017への対応で今後は興味が集まると思います。意外と変更事項が少ないだけに、スピード勝負かと思われます。

ソフト会社も大変だな~。

グレー本と緑本の改訂

今年は、木質構造設計者は忙しい年になりそうです。在来木造の構造計算のバイブル的存在のいわゆるグレー本(木造軸組工法住宅の許容応力度設計)が改訂されました。そして今日講習会開催です。久々の改正となります。ただでさえCLTや金物工法などの対応で忙しいのに・・・という声が聞こえてきそうです。そしてツーバイフォー協会からもツーバイフォーの構造計算のバイブル的存在であるいわゆる緑本2冊(「枠組壁工法建築物 設計の手引き」と「枠組壁工法建築物 構造計算指針」)が改訂されます。こちらも平成29年度の講習会一覧に正式に掲載されたので、まもなく日程等も周知されると思います。グレー本の改訂は前回2008年でしたが緑本も2007年・・・最近のような気がしましたが、結構年月が流れていたんですね。ついていけなくなった段階で技術者引退・・・でしょうから真面目に取り組まねばなりません。

ソフトウェア会社もチャンスとピンチを迎えます。きちんとすばやく対応すればシェアが上がるかもしれませんが、失敗すると従来のシェアを失うことになります。価格設定、キャンペーンなども重要です。バージョンアップ間隔が短すぎるとユーザーに愛想を尽かされますし、年会費に頑なに拒否感を持つユーザーもいます。本来なら二種類以上の構造計算ソフトを常に持って保険を・・・と思いますが、昔よりも維持費が上がっていますから、それも難しいです。私も最近はあまり使わないソフトのライセンスは切り始めていますからね。ユーザーが求める内容も以前とは異なってきています。今まで通りの対応でいいのか?考える良い時期かもしれません。

HOUSE-ST1 Ver7.0.0.3

HOUSE-ST1 Ver7アップデートされています。主に出力の修正です。

最近、全般的に木造構造計算ソフトの売上げが下がっているようです。木三郎4といい、HOUSE-ST1 Ver7といい、優良なソフトのリリースが続いているにも拘わらず話題になることは少ないですね。両ソフトとも、計算方式の全面変更ではなく、あくまで機能アップ的な内容です。計算内容が変わるのは木造軸組工法住宅の許容応力度設計が2017に変わる春以降と思われます。そう考えるとこの時期買いたくないな・・・。と思うのは自然です。

さて、改訂内容ですが、3月22日のすでに募集が定員で閉め切られている講習会で公開されます。2008年版は、初期版で計算できないものが多かったので、簡略化したり、その欠点を是正した非常にわかりやすいものとなっていましたが、2017年版は、さらにブラッシュアップしたそうです。わかりやすくなったことは歓迎ですね。改訂の要点は、要望の多かった鉛直構面、水平構面の検討です。まためり込みの検討にも手を加えられています。そして面材耐力壁等の詳細計算法にも手を入れられています。これらは今までわかりにくかったうえ、解釈も様々でソフトによって結果が変わってくる部分でもあったので要注目ですね。

伝え聞く情報によると、6月頃から2017年版改訂のバージョンを出すソフト会社があるそうですので、考え方がまるで変わるような大改訂ではないようです。まあ見てみないとなんともいえませんが・・・。

HOUSE-ST1 Ver8への要望

HOUSE-ST1 Ver7は概ね好評なようですね。私も計算書をいくつか提出していますが、大きな問題は発生していません。

しかしながら、木造構造計算のバイブル的存在である通称グレー本(木造軸組工法住宅の許容応力度設計)が今年大改訂を迎えます。法改正もないのに、よくぞやってくれるものだと思います。講習会やらマニュアル販売やらで儲ける・・・という話しなのでしょうか??もっと他に更新してほしいものあるのにな~。木造系は棟数が多いから狙われているのか・・・

前回が2008年でした。確かに年数は経っていますね。その間に大きな地震もありましたし。研究や調査で更に良くなってくれれば、とも思う反面、改正が面倒に思えてしまうのは歳を取ったからか・・・。

さて、そうなると心配なのがHOUSE-ST1。1月に有料バージョンアップしたばかりなので、有料upは勘弁して欲しいところ。過去のバージョン変化から考えて、秋~冬に対応すると思うのですが、1年経たないと思います。バージョンアップの価格も上がったことですし、そこはなんとか・・・と思います。まあ新バージョン対応も大変なので、正直言いにくいのですがVer7.5のような形で無償upしてくれると嬉しいです。

さて、とりあえず早すぎますが要望です。

・印刷画面の改良、非常に使いやすい反面、出力帳票を過去1つしか保存できないので、いちいち指定するのが面倒です。カスタムで印刷する帳票を物件とは切り離して、複数覚えていられると助かります。壁量計算用、構造検討用、基礎のみ、金物のみ、算定のみとか・・・。自分で指定できるのがベストです。恐らく構造計算書出力も人によって出力するしないはかなり違うと思いますからね。簡単に切り替えられると助かります。

・SAVE-住宅、HOUSE-省エネ、HOUSE-DOCと図面のデータのインポート・エクスポートの実装。正直、柱だけでもいいんです。柱・壁くらいならグリッド操作なのでそれほど難しくないはず。複数使っているユーザーが恩恵を受けるような機能が欲しいです。正直あまりいないと思いますけど(爆)。

・簡単入力モード 初期のHOUSE-ST1と異なりパラメーターが多すぎです。目的によって強制的に使わないであろう機能を使えなくして欲しいです。壁量計算のとき、品確法のとき・・・など。初心者が躓かないような機能を実装して欲しい。

・計算書、画面メモ機能 図面上に特記を記入でき、それを印刷帳票に反映できると楽です。印刷できるものと、しないものを貼り付けられるならベスト!!

・軸名だけ初期化するボタンの実装 軸を追加していくと軸名が適当になって名前だけリセットしたいときがあります。今はスパンも初期化されてしまいます。

・電卓ボタン 各入力ダイアログにつけてほしい。

・計算、帳票表示は、ワンキーで実行できるようにファンクションキーなどに割り当てて欲しい。F1にヘルプを割り当てているわけですからねえ。

・マウスオーバー時の梁プロパティ・壁プロパティの表示、プロパティ内にスパンを表示 マウスオーバー時は実装が難しそうです。プロパティ内にスパンは、梁、壁であると便利です。現状、梁サイズだけは通常画面で出るので、樹種程度の情報は出て欲しい。

・耐力壁種類の画面表示 HOUSE-DOCのように見えているとベスト。軸組、3Dに垂れ壁や腰壁等もわかるようになってほしい。

・梁サイズの表示のカスタマイズ 普通の物件なら見やすいが、軸が増えると見にくい。細い見た目にできるようにカスタマイズを加えて欲しい。現状では、太すぎてマウス判定が正直当てにならないので、梁がくっついているかどうか?など判定しにくいです。

・細かな不整合箇所 みんな気がつきませんが、概要書の建築士資格。二級建築士でも国土交通大臣と建設大臣しか選べなかったり、ALTキーの計算のアルファベットが重複していたり・・・細かい部分に気がついたらその都度直して欲しい。誰も気がつかないだろうけど、たまに気になる。

・CAD下図を、各階で固定できるようにしてほしい。現状各階で別別にしていしなければならない。

こうやってみると、機能・計算面での不満がほとんどないことに気がつきますね。つらつらと希望を書きましたが、別に無くても構わないレベルの話しです(あったら嬉しい)。実際kizukuriだって印刷設定は、1種類しか保存出来ませんし、斜め壁もできないし、準耐力壁も入れられないなど、欠点はたくさんありますし。正直、私が計算するような木造住宅では、kizukuriは不要かな~と感じてしまいます。最近は、kizukuriとHOUSE-ST1を使う時間が完全に逆転していますね。最新のVer7はまだあまり売れていないようですが、お勧めです。

 

HOUSE-省エネとSAVE-住宅で申請してみる

はい。実務本格投入です。ほぼ同時に。

まずSAVE-住宅で木造三階建ての共同住宅の省エネ計算書の作成です。部下Aが担当。ちなみに構造計算は私がやりました。HOUSE-ST1とKIZUKURI両方で(申請をどっちで出したかは秘密)。屋根形状が単純じゃなかったことと、ちょっと特殊な形状なのでかなり苦戦していましたね。それ以前にソフトの設計の問題とか、木造はあまり考えていないんだろうな~ということと。とりあえず合計数値が一致しないのは納得できない。苦情いかないのか、うちだけの問題なのか??

なぜ両方持っているの?と思うかもしれませんが、ソフトウェアというものは二個同時に起動できません。あくまで普通。両方持っているとどちらか片方は使えます。共同住宅二棟同時はなくても戸建て住宅二棟同時はよくあること。よって、この二本の組み合わせは比較的相性はいい。細かい部分で違うのは気になりますが・・・。

私は戸建ての低炭素住宅の計算。検討は30分で終わってしまう。検討がスピーディーに行えるのはSAVEシリーズの良い点です。しかし計算書を作ろうと思うと難関が待ち構えているのは、SAVEシリーズ最大の弱点かもしれない。今回も意味不明な仕様に悩みながら、あくまで本体の機能だけで計算データを作りました。SAVEは隣で使用中なので、HOUSE-省エネでやっています。

共同住宅の方は予想通りいろいろと指摘が上がった。まあ社内的にも共同住宅は初めてだったのでソフトのせいだけとはいえませんが。戸建て住宅は散々手計算で申請しているので言い訳はできない。HOUSE-省エネのキモは、入力前にどのような形状かを把握し、入力方法を頭でシミュレーションしてから入力を始めることです。行き当たりばったりでは行き詰まります(笑)。構造系ソフトを扱うのとは考え方が違います(当たり前です)。結果的に短時間で計算がまとまり、あとは窓の仕様が固まれば、それに置き換えて完成です。

ぶっちゃけ、計算書を作るだけなら手計算のほうが早いような気がする。特に複雑な形状が多い木造住宅の場合は。今までのように、HOUSE-省エネで検討して、最後に手計算で帳票を作る、ほうが効率的な気がします。まあ検算の意味を込めてしばらくは両方の手法で、ということです。

似たようなソフトを使うとその差異に苦しみます。せめてHOUSE-シリーズの操作の統一性は取って欲しい。私の場合、HOUSE-省エネで省エネ検討しながら、HOUSE-ST1で構造計算したり、他の耐震診断をHOUSE-DOCで同時に行っていたりなんて日常茶飯事ですからね。3Dの回転や操作が違うのは本当に辛いです。

と愚痴ってみました。さて、あと一枚構造図書いたら帰ろう。明日申請のようで何より・・・。