「かんたん木造」を使ってみた

最近、構造計算業界は木造のプログラムが多くリリースされています(これからも・・・)。その中でいままで木造を扱っていなかった株式会社ストラクチャーも、かんたん木造というソフトをリリースしています。

このソフトは単独ではなく、同社の断面計算プログラム集のStructureSuiteの付属ソフトという位置づけです。同社は既に、フリーストラクチャーでも木造の断面検定機能を搭載しており、着々と木造のソフトを拡充しています。

この手のソフトは木造舎(現在販売・開発は株式会社コンピュータシステム研究所に移行)の二次部材ソフトKIZ-subが有名です。あちらはKIZUKURIの付属ソフトという位置づけで、KIZUKURIの印刷機能で、KIZ-subの計算結果を含有することが可能です。一方かんたん木造は単独で計算結果を出力します。

使い勝手はチャートシリーズと同じ。KIZ-subが計算式まで手書きのように再現しているのに対し、結果が出力されるのみです。しかしながら計算概要を出力出来るので、根拠を手で追うことが可能です。

KIZ-subに比べていいな、と感じたのはリストを計算画面から編集出来る点、断面の有効率を直接指定以外に、リスト化できること。例えば390以上の梁と150の梁では断面欠損が大きく異なりKIZ-subならいちいち指定は面倒です。しかし有効率をリスト化しておけるのでよく使う断面欠損(I、Z、A)を登録しておけます。

逆に足りないな~という部分はたくさんあります。まだリリースされたばかりだから、仕方がないのかもしれません。とりあえず出したのかもしれません。今回実務で初めて使って見ましたが、検討しやすいですし手軽で良いですね。この方向で徐々に拡充してくれたら、と思います。特に連続梁とか登り梁とか、耐風梁とか。また木造の基礎で使いやすいツールも需要があるかもしれませんね。

「かんたん木造」(仮称)開発開始?!(ストラクチャー)

ストラクチャーの公式Twitterに、先日、デスクトップ版(つまりPC版)の木造2次部材ソフトのようなものの開発に今週から着手したと出ていました。つまりRCチャートの木造版のようなもので、垂木とか母屋とか、そういった項目が含まれるようです。久々の有償なソフトのような気がします。木造の部材計算・二次部材計算ソフトって、かなり少ないですし、過去の物の仕様のものが多いので、現在の仕様に合わせて実用的な物になってくれれば、素直に買いますねえ。チャートで出力したものにケチがつく時代になってきたので、計算の流れなども出せるとありがたいです。耐風梁や、正方形断面以外の柱の計算や、枕梁の計算なんてものがついていると嬉しいなあ。

WALL-1

はい。WALL-1を導入しました。これで完全に壁麻呂とお別れです。壁麻呂も良いプログラムでした。HOUSE-WLやWALL-1よりも優れたところも多かったですが切り替えました。

壁式鉄筋コンクリート造の構造計算ソフトはどこも正直中途半端なものばかりです。通常では応力図すら出力しなかったり、断面リストもねえ・・・。CADとの連携機能がなかったり、部材の計算が根本的な部分もなかったりと。買った状態でだいたい計算できる木造構造計算ソフトとはかなり違います。なので買ってから面食らうことも多いと思います。

なまあずソリューションでは、HOUSE-WLやWALL-1対象の手引きの作成を開始したようです。私が開発した壁式RC造の補助プログラムも公開予定です。本来はメーカーが積極的にやっていって欲しいところではあるのですが、やるどころか、何が抜けているかもホームページやカタログにもあまり明記してありません。まあ技術者なら当たり前ということなのでしょうが、もう少し親切でもいいような気がします。

WALL-1やHOUSE-WLを買う場合は、二次部材ソフトKT-SUBを買うことをお勧めします。このソフトでスラブや小梁のデータを転送して自動的に計算してくれます。別にチャートシリーズなど持っていれば、手入力でやればいいのですが、ない場合はやはり持っていた方がいいと思います。ちなみに地下外壁のプログラムも入っているので、HOUSE-WLやWALL-1で地下室を設計したい場合は便利です。壁麻呂を利用するとき、チャートシリーズで計算するのと同じ要領です。そんなところは真似しなくてもいいのにねえ・・・。