イルカと地震と4月12日

最近、耐震診断の問い合わせが多い。理由は、4月12日に大地震が起きる!という予言・予想(その近辺の日も含め)とイルカが茨城県に打ち上げられたことのようだ。特にイルカの威力は大きいみたいです。

いうまでもなく、イルカは頭の良い動物です。そしてこんなに大量に打ち上げられるのは珍しいことから、何かと結びつけたい気持ちはわかります。

しかし素人やマスコミが騒ぐ以上に根本的な話ですが、イルカの生態って研究が進んでいるのでしょうか?イルカが打ち上げられることは別に珍しくないです(大量なのは珍しい)。そして珍しい大量の座礁も、過去には発生していて地震がなかったケースも多いのです。理由が分からない以上地震説もないわけではないでしょうけど、確率から考えてもかなり低いといえるでしょう。

4月12日も無事過ぎました。イルカも今回空振りとなれば、ネットで騒いでいる自称予知屋さんたちも、それに乗じてアクセスを増やそうとする人たちも、そろそろ行動を改めようと感じてくれればな~と思います(無理か・・・)。

研究者は、いろいろとデータを集め仮説を建てています。おそらく動物を題材としている研究もしている人がいて、それなりの根拠と仮説を建てていると思います。それを否定するつもりはありません。ただネットの力を利用して第三者が不要かもしれない情報を拡散させたり、アクセスを増やそうとする人が多いのが気になります。今回もネットを検索すれば、たくさんのサイトがヒットします。そのほとんどが、他からの引用や妄想的な話です。まとめサイトも懲りずに出てきていますね・・・。

恐らく偶然大地震が発生することはあるでしょう。起きたからといって、その直前に現れた兆候らしきものと因果関係があるか?まったくわかりません。調べていけば何か発見があるかもしれません。しかしその答えはネットにはないと思います。

存在しなかった品質保証体制

某ゴム工業の免震偽装事件で、さまざまなことが表にでてきました。

一般の方から見れば驚きのことですが、品質保証体制すらなかったことが報道されました。

これだけ大きな会社なんだから・・・という「大きい」というものへの信頼神話は何の根拠もないことが表沙汰になったわけです。

少なくとも「大きい会社」への信頼感は日本では絶大です。新卒の入社したい企業も大企業は人気がありますね。まあ知名度もあるから当たり前といえば当たり前なのですが。

たぶん、この会社だけの問題ではありません。会社の大小は関係ないです。小さい会社だから信頼がおけない、ということではありません。ただ品質チェック体制などが整っていない会社はあると思います。

ですから、これを悪い!と断じるだけでなく、自社の体制を見直す良い機会になれば、と思います。

89万戸で5年ぶり減、2014年の住宅着工数(ケンプラッツ)

2014年の新設住宅着工戸数は89万戸あまりで、消費増税前の駆け込み需要が多かった2013年と比較すると9%の減少となったそうです。まあ駆け込み需要前の2012年とほとんど変わらない訳だから、このような書き方はどうかと思います。しかしながら、リーマンショック前は楽に100万棟を超えていたわけですし、リーマンショック後の2009年に比べれば10万棟も多いわけで・・・評価が難しいところです。長期的に見れば、戸数が下がっていくのは目に見えていますので、目先のことに一喜一憂せずに、堅実にいかないとな、と感じます。

E-ディフェンスのRC造の振動実験

震度7で「倒壊」・・・と朝日新聞デジタルに掲載されています。悪意的ですねえ。

よく見れば、「震度7相当」の揺れを「4回」繰り返すという過酷な実験だったそうです。

まあ繰り返し大きな揺れがくる可能性もありますからね。それで今後の対策を考える・・・というのが趣旨なんでしょうけど。

建物の強度を増やせば増やすほど、施工金額は高くなりますし生活などの快適性、利便性は失われていきます。そして「絶対」はありません。

そこでどのあたりまで最低限、強度を上げればいいのかを定めているのが建築基準法です。なので守ったから安全!というわけでも震度7でも大丈夫というわけではありません。

ちなみに今回の地震波は、阪神大震災で観測された揺れの1.2倍で1回、1.4倍で2回・・・強すぎますねえ。木造3階建てが倒壊したときも感じましたが、世間のイメージは「大丈夫になるだろう」と思い、実験者たちは「データを取りたい」という本音があるでしょうから、受ける印象が違うと思います。「震度7で倒壊」という言葉だけが1人歩きするのは危険かな~と思います。

もちろん設計者は、震度7でも倒れない!と言い切れるくらい自信を持ってしっかりとした根拠を持って設計したいものです。私もそう思います。

故有名建築家の個人事務所の民事再生

2007年に亡くなった日本を代表する建築家である黒川紀章氏が代表だった黒川紀章建築都市設計事務所が15日に民事再生手続きを開始、倒産した。負債は約12億円という。

普通の設計事務所がつぶれるなんて、数の問題もあり日常茶飯事なのですが、ニュースになることは希です。せいぜい事件を起こした事務所程度でしょう。それだけ黒川紀章氏の知名度が高かったということでしょう。

理由は、受注減と海外からの設計料の未収案件とのこと。

今回の場合、幸いスポンサー(?)がついているので、業務の引き継ぎ先も見つかっており、契約済みの案件や社員もそちらにそのまま移行するようなので、業務的な影響は少なそうです。

もっとも、建築設計事務所も大切な仕事をしているわけですから、社会的にもっと注目を浴びる事務所が増えてくれればと思います。設計事務所数は頭打ちで、減ってきている曲面。他業界と同じく高齢化も著しく、今後一気に減る局面を迎えそうです。若い建築家たちはチャンスと捉えてがんばってほしいものです。

YKK APが窓を活かした耐震補強フレーム「FRAME+」を10月に発売

木造住宅では、窓は、防犯、省エネ、耐震上弱点になることが多いです。YKK APが10月2日に発売する「FRAME+」は、そのうち耐震性の弱点を補った商品です。

耐震改修で使用し、1階の窓の外側に付けることによって耐震性をアップする。大がかりな工事が不要で、窓の使い勝手や採光、通風を妨げないとのこと。

写真を見ると、やっぱりちょっとゴツいですが、従来の商品に比べたらスマートに見えます。外からというと、ウッドピタなどが先行していますが、バリエーションが増えることは設計者側としても喜ばしいこと。ただ価格が908000円!!というから、おいそれと手を出せる商品ではなさそうです。

参考記事 マイナビニュース

改正建築士法成立

6月20日に書面での契約の義務化や建築士免許提示の義務化などを盛り込んだ改正建築士法が参議院本会議で全会一致により可決・成立しました。

ケンプラッツ6月23日

契約義務化は、延べ面積300m2を超える建築物で、それらの建物の重要事項説明の書類の交付は廃止の模様。

木造校舎等の耐火構造のパブコメ??

今年度の建築基準法改正を受けてか、早速「耐火構造の構造方法を定める件の一部を改正する告示案について」のパブコメ募集開始しています。概要を見ると現行告示第1399号「耐火構造の構造方法を定める件」に追記するようです。ご存じの通り、この告示には木造の仕様の例示はありません。今後の木材利用の促進を図るために告示レベルで追加するようです。

間仕切り壁(耐力壁・非耐力壁、1時間耐火構造)と、外壁(耐力壁・非耐力壁、1時間耐火構造)の2つです。現在の大臣認定ものと似たようなものになるのでしょうか??このPDFにはアルミ箔の表現はないのですが??今後のスケジュールも掲載されており、平成26年7月中旬に公布、施行する予定のようです。

エレベーターの容積率不算入を前倒し

ケンプラッツの記事です。

建築物の容積率を算定する際に、エレベーターの昇降路の床面積を算定対象から除外する規定を、なんと7月頃までに施行する方針を固めたそうです。法案成立から短期間での施行は非常に評価できます。もっとも不備は困るんですけどね。おそらく大丈夫だと踏んだんでしょう。狭いイメージがあるのですが、案外馬鹿にできません。

とりあえず改正建築基準法衆院本会議可決

芸能界で騒ぎが大きいなか、国会の審議も進んでいて改正建築基準法が本日無事衆院本会議で審議・可決・成立しました。既に参院で先議・成立しています。

目玉は木造3階建校舎でしょう。本当に大丈夫なのかな??と思います。本格木造の構造設計者も不足していますし。今日も某木造公共建築物の計算書を見てクラクラきたばかりですからねえ。

逆にうれしいのが適判の一部合理化。こっちも事前の予測通りだとありがたいのですが。

施行は公布の日から起算して1年を超えない範囲内で政令で定める日なので、もう少し先かな~。

住宅新報より