建築士不足深刻化

長期データから見る「建設技術者の雇用環境の変化」、人材不足はかつてない次元に

まあ、この記事は「建築・設計・測量技術者」の人材不足の話ですが、職安の有効求人倍率の推移の表から、すごい勢いで倍率が上がっている、という内容です。その割にデータ年度が非常に古いので、更に進んでいると思われます。

残業は200時間超のブラック過ぎる「建築士」 現状の問題点を紹介

この記事は昨年夏なのですが、私の周りでは残業時間が多い事務所は激減している感じがします。設計事務所だからといってブラック・・・という印象は現場ではなくなりつつあります。もちろんまだあるところにはありますが。

建築士、特に一級建築士の受験者数は年々減ってきており、20年間で半分以下!という激減ぶり、そのため一級建築士の6割が50代以上という高齢化も一気に進んでいます。特に深刻なのは設計業務を行う建築士の合格率。大手ハウスメーカーや建設会社など比較的労働環境の向上が早く資金に余裕があるところは、就業中に建築士試験勉強をさせたり、資格専門学校の講師を呼んで社内で講座を開くところもあります。一方建築設計事務所は労働時間も長く、資金的にも余裕がないので、なかなか対策ができません。そのため実務ができる設計者がなかなか建築士に受からない、というジレンマもあります。

試験対策の高度化により、試験問題が難問になり、特殊な対策をせずに受かることが困難になってきました。そして受験者数の減少は、少子化に加えこの業界に魅力が薄れているのが大きな原因です。特に大手はともかく、設計事務所は賃金が安い傾向にあります。設計料などをきちんと取れる環境にないことが一因といえますが、なかなか難しい問題です。

それなのに、試験制度改革は大学卒の年に試験を受けられるように「緩和」するといった対策を講じますが、これで受験者数が劇的に回復するとは思えません。やはり業界挙げて、環境の改善、建築士の魅力の向上、アピールをやっていかなければならないと思います。